親が札ビラを切って, 大学に子供を入れてもらうのが、いわゆる『裏口入学』ですけど、今回は逆パターンのお話です。
娘の大学の父兄グループのチャットで『どこの大学に入学すべきか』の意見交換が白熱してます。大学に入学宣言をする最終日5月1日がすぐそこですから。
合格した学生の父兄は、在校生の父兄に質問を投げてます。『この大学に入っていいんですかね』って
(娘の大学)
そのチャットで頻繁に上がって来たのが南カリフォルニア大学 (通称USC:University of Southern California)。ここ20年くらいでニューヨーク大学と並んで、どんどんランクアップして来たロサンジェルスにある名門私立大学です。
USCは昔からスポーツでUCLAとライバル関係にあります。ちょっと前までは、ボンボンとお嬢ちゃんの行く大学、というイメージだったんですけど、今は、合格率も10%前後になったし、SATの平均点でもUCLAと競っている名門大学にのし上がりました。大声では言いづらいですけど、お金を使って。。。
まずは、有名な教授や研究者の引き抜き。そして優秀な学生集め。(そう言えば、2年前の不正入学事件もここでした。。。)
USCは成績優秀者には手厚い無返還の奨学金を出して、熱烈歓迎アピールをしているようです。アイビーリーグに受かるような学生をUSCに引っ張りたい。
調べてみると、USCの合格者は42%しか実際に入学してない
つまり、アイビーリーグやスタンフォードを第1志望にする学生が、安牌大学としてUSCにアプライして、結局入学しない、ってパターンのようです。なるほど。
ってことで、娘の大学の父兄会チャットに戻ります。
娘の大学に合格した学生の多くがどうやらUSCからフルの無返還奨学金を提示されているようです。娘の大学に行くと、アッパーミドルの家庭だと年間8万ドル(1000万円くらい)捻出しないといけないのに対し、USCに行けばタダになる親としては悩む。
ニューヨーク大学やジョージア工科大、エモリー大学(ジョージア州の名門私立)から奨学金を提示されている人もいることが分かりました。へえ。
スタンフォードに受かって、しかも奨学金もかなり貰えるので悩んでるという親まで登場。へえ。
そりゃあ、スタンフォードだろ、と思ったんですけど、ここの坊ちゃんは、医大まで直結している8年コースに合格したんだそう。因みに、アイビーリーグでは娘の大学が唯一、メディカルスクール直結コースを提供してます。合格率は2%以下。このコースはイメージでいうと東大の理IIIに合格するって感じですかね。
そりゃあ、悩む。スタンフォードに行っても医大に行ける保証もないし。。。
この親には、在校生の親たちから激励がありました。
『交渉しなさいよ。スタンフォードから、これだけもらったから、マッチしてくれって』
こんな具合にチャットは進行します。
『うちの息子もスタンフォード受かったけど、蹴ることにしましたよ。RISD(リズディー)とのデュアルプログラムに合格したので。』
娘の大学はアメリカ版東京芸大、RISD(ロード・アイランド・スクール・オブ・デザイン)との卒業証書ももらえるコースもあります。こちらも合格率は2−3%。
安牌に使われた大学が放つ最終兵器を使っての攻防は5月1日まで続きます。
よーく考えて決めて下さいね。
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