『クィア・アズ・フォーク』に出てくる高校生が進路を悩んだ大学は、アイビーリーグのダートマス大学とピッツバーグ美術大学でした。
ってことで、今回はダートマス大学についてです。
ここは、珍しく3学期制で、先週末(6月13日)に他のアイビーリーグに遅れること1ヶ月以上。やっと卒業式がありました。他のアイビーリーグは父兄が参加出来ませんでしたが、ここは、父兄の参加が許されました。『慌てるコジキは貰いが少ない』ってことですかね。よかったですねえ。
(ダートマス大学の今年の卒業式は6月13日でした)
まずは、合格率から。
去年の合格率が8.8%で、今年はコロナの影響で応募者が増えた関係でなんと6.2%まで落ち込みました。もちろん、当大学始まって以来の低い合格率です。合格者のうち48%が有色人種で、17%が初めて家族で大学に入る学生だったようです。大学は、多様性を重視してますから、まあ、こういう結果は頷けます。
アイビーリーグの中で一番小さい大学で、正式な名前はダートマス・カレッジです。でも中身はリベラルアーツじゃなくて、ユニバーシティです。場所はニューハンプシャーの田舎です。
筆者の知り合いのお嬢ちゃんは、先週ダートマスを卒業しましたけど、乗馬部のキャプテンで自分の馬を持って大学に行ってました。キャンパス内でも馬に乗ってるって言ってました。馬に乗れるような環境にある田舎の大学ってことですかね。
ダートマスの学生によると
『ダートマスはホグワーツとディズニーランドを足したような大学』
なんだそうです。
ホグワーツは、ハリーポッターが魔法を勉強した全寮制の学校です。念の為。ここで、魔法だけじゃなくて、愛と勇気と友情を学ぶ。
ダートマスはインテリとして自分を磨く努力をする学生と教授の構成するコミュニティだけれど、同時に楽しみ方もしっている所なんだそうです。小さい大学(と言っても他のアイビーリーグとよりもですけどね)であるせいか、連帯意識も強くて、教授たちとの距離も近くて講義だけじゃなくて教室の外でも学生をサポートしてくれるんだそうです。まあ、田舎だし、外に飲みに行くっていう環境じゃないのも影響してるのかもしれませんけどね。ははは。
ダートマスには芸術・人文、科学、社会学、そして複合学(インターディシプリナリー)を4つの柱にして40の学部があります。もちろん、芸術史も美術もあります。
うーーん、じゃあ、ドラマの少年は、美大じゃなくてもここで絵を描き続けることも出来たんじゃないかなあ、と思ったりするんですけど。美大にこだわる気持ちも分からなくもないですけど、現実的なオバサンとしては、こういう妥協点を見つけてもいいんじゃないかと思ったりして。所詮、心の汚い大人の考えですけど。
ダートマスには、大学院にビジネススクールも、メディカルスクールも、工学部もあります。
前にここは3学期制だって言いましたけど、これ、結構意味があります。
だってその中の1学期は留学させたり、インターンさせたりするんですから。他の大学生が授業でキャンパスにクギ付けになっている時期に、余裕で企業のインターンとか出来ちゃう。競争率が低いですからね。
アイビーリーグとしては、地味ですけど、リベラルアーツの環境を持っているダートマスは、悪い選択じゃないんじゃないですかね。
次回は、少年が第一志望に選んだ美大のお話です。
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