超リベラル学生、バイデンに雇われる | 双子をアイビーリーグに入れた母が綴る『知らないと損をするアメリカの教育事情』

双子をアイビーリーグに入れた母が綴る『知らないと損をするアメリカの教育事情』

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舌を噛みそうな名前の作家が書いた『ケア・ワーク』と言うノンフィクションを読んでいたら、こんな文章に行き当たりました。

 

引用をご紹介する前にこの作家についてちょっとご説明。名前は、リア・ラクシミ・ピエプズナ・サマラシンハ。ねっ、難しいでしょ。この人は、身障者で、トランスジェンダー(MTF)で、タミールだとか、スリランカだとか、ジプシーだとか、色んな人種が混じっている有色人種。つまり、どこを切ってもマイノリティーって人です。

 

 

で、引用はこれ。

 

“.... Crip emotional intelligence is also not always losing it when someone doesn’t use precisely the right word. It’s knowing the difference between someone being a fucker and someone who has a brain injury, aphasia, extreme social isolation, or just didn’t go to Oberlin…..” 

 

前後の内容がないと分かりづらいですけど、まあ、スーパー和訳するとこんな感じですかね。

 

差別というのは、単に差別用語を使わないというだけではないんです。差別する人としない人との違いは、その人が大馬鹿野郎なのか、頭をケガしてるのか(そのせいでまともな判断力がない)、失語症なのか(ちゃんと物が言えない)、社会からひどく隔離された環境にあるのか(だから世間の常識を知らない)、はたまた単にオーバーリン大学に行かなかったのか、等であることはご存知の通りです。』

 

って、具合にアメリカではオーバーリン大学は超リベラルの筆頭に挙げられます。この本だけじゃなくて、政治家もスピーチで、オーバーリンをしょっちゅう引用します。そのくらいリベラルで有名。アメリカで1番始めに黒人を入学させたのもここですしね。

 

そのイメージのせいか、リベラルな学生が集まって来る。そうじゃない学生も、入学したら、大学の方針でそれはそれはキッチリあらゆる差別についての教育を徹底されるようです。どの大学でも近頃は、色んなハラスメントのセミナーを受けることが必要ですが、オーバーリンはそれだけじゃなくて、どんな専攻でも黒人運動に関わる社会学のクラスだとか、ジェンダー学のクラスだとか、マイノリティーの理解を深めるクラスだとか必須科目にあります。そこは、まあ、世間の期待を裏切らない?

 

そんなイメージのオーバーリン大学の卒業生2人が、次期大統領バイデンのチームに入ってます。この2人まだ20代!ちょっと凄い!

 

ひとりは、もともとジャーナリスト志望で、大学新聞の編集で活躍した白人女性。その流れで、政治に興味を持って、大学時代から民主党市会議員の選挙を手伝い始めた。それで、ハマっちゃった。オーバーリン卒業後は、イギリスのロンドン・スクール・オブ・エコノミックスに留学。ここは、経済と政治学で世界的に超有名。このチョイス、秀逸でしょ。単純にアイビーリーグの大学院に行っちゃわないあたり。帰国後は民主党のサポートを続けて、大統領選挙中は、バイデンのスピーチを書く所まで上り詰めた。即応答担当のスピーチ担当。バイデンは歳だし、若者相手のSSN対応だとかに彼女は、きっと役に立ったんでしょうね。いやあ、お見事。

 

もう1人は、男性。ウズベキスタンからの移民の子供。英語も良く分からない両親が苦労して行くのを見て育った。だからこの青年は、マイノリティとしての意識が高くて、高校時代からコミュニティで色々な活動をしてきた。凄いのは、ローズ奨学金をもらってオーバーリン卒業後、オックスフォードに留学してる。

 

ローズ奨学金と言うのは、日本人には馴染みがない奨学金ですけど、本当のエリートしかもらえない奨学金です。これは、イギリスが植民地の優秀な学生にイギリス本国で勉強する恩恵を与えて上げる上から目線で始まった奨学金で現在でもアメリカを含むイギリスの旧植民地の学生がこの恩恵を受けてます。因みに、クリントン前大統領は、これをもらってオックスフォードに留学した秀才だと言うのが対ブッシュとの大統領戦で売りでした。それくらいアメリカ人は、ヘェ〜って言う奨学金です。

 

話を戻します。

 

で、この青年は、オーバーリン卒業後オックスフォードにも行きましたけど、大学時代はオバマ前大統領のホワイトハウスでインターンもしちゃったりして、着実に政治の中枢への道を歩んで来た。その結果、バイデンに何と政策担当として任命されちゃったって訳です。凄い。

 

さすがリベラルの雄、オーバーリンの卒業生、民主党で大活躍ってことのようです。

 

アメリカの場合は、大統領を補佐するチームは、国家公務員じゃなくて大統領が選んだスタッフってことになります。選挙中もこのチームで戦って、そのままホワイトハウスのスタッフになっちゃいます。それにしてもこの2人、若干20代。スーパーリベラル学生、侮れないですねえ。

 

って、ことで今回は政治の世界で頑張っている若者のお話でした。

 

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