オンライン授業で性教育? | 双子をアイビーリーグに入れた母が綴る『知らないと損をするアメリカの教育事情』

双子をアイビーリーグに入れた母が綴る『知らないと損をするアメリカの教育事情』

双子の子供を2人ともアイビーリーグに入学させた母親であるフレックスラーニングのシニアカウンセラーがニューヨーク近郊から発信しています。フレックスラーニングはアメリカ大学進学相談、オンライン家庭教師のプロです。

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ついに息子の大学の授業が始まりました。もちろん、オンラインで。しかも、今日は、大学から実験道具まで届いちゃいました。ワイヤーだの、絶縁テープだの、プラスチックの粉だの、よく分からないものが箱いっぱい。やれやれ。

 

息子は、自分の部屋から這い出て、ダイニングテーブルに教科書だの、コンピュータだの、ノートだのを広げまくってオンライン授業を受けているんですけど、今度は実験!ますますダイニングテーブルは、本来の目的から遠のいたものになりつつあります。いやはや。

 

こんな状態いつまで続くんだろう、と思っていたら、アイビーリーグのブラウン大学は対人授業に踏み切る決断をしました。10月5日から。

 

(ブラウン大学のウェブサイトから)

 

ブラウンは既に大学やその付近に来ている学生、スタッフ5,740人に対して PCR検査を最低1人2回義務付けていました。8月24日から始めて9月10日現在までに行われたテストは、延16,314回。その間の陽性は13件、陽性率が0.2%。この好ましい結果が決め手になったようです。で、9月18日から2、3、4年生で希望者は、キャンパスに戻って良いことになりました。と言っても、全員14日間の隔離生活が強いられること、対人授業も20人以下という規定があります。上手く行くといいですね。ブラウン次第で、他のアイビーリーグも続く?

 

大学も中高もオンラインが続いてますけど、学校はコロナ対策以外のことも考えないといけない。例えば、性教育の内容改定。いきなり、これ。ちょっと刺激的?はははは。

 

テキサス州は、共和党の州で、保守的で有名です。州の教育委員会はこのところ性教育の見直しで大揉めだとか。1997年から変わっていない内容を世間の常識からかけ離れている意識はあるようで、変えるべきじゃないかという動議が出たものの、委員のほとんど共和党員で、軒並み否定されているようで。11月の最終投票で決まります。

 

(9月11日のテキサス・トリービューン紙から)

 

現在テキサスの性教育では高校で避妊について教えることのみ。しかも、この授業に出る出ないは、任意。性教育なんか、トンデモナイと思っている父兄は、子供に授業を受けさせないくていいことになってる。でも今回は、ちょっと前進して7、8年生(中学1、2年生)に性病の防止と妊娠の2つの理由からの避妊の効果性について教えることを追加することには、なったようです。でも、もちろん、任意。受けなくてもいい。

 

中学生にジェンダー(性別)について教えること、それから性行為は合意の元に行うことを教えるのは却下。つまり、テキサスの青少年は、巷に溢れているポルノや友達からの情報以外、性教育を受けていないという恐ろしい事実が継続されるということかと。それから、筆者的に気になるのは、これ。セックスの際に合意しないといけない、と教えないこと。これって、レイプだって良いってことになりませんか?うーーん、結構まずいかも。

 

しかも、テキサスはティーンの妊娠が多い州。その上、39%の高校生がセックスの経験があるけれど、その中でコンドームの使用は半分以下。ピルなんてもっと使用していないというデータもあります。まずいでしょ。これ。

 

LGBTQについても教えるべきだ、つまりどんなセクシャル・アイデンティティの人も同じように対するべきだ、という提案が民主党員の委員から出たようですが、これは却下。LGBTQの理解が無いと、中高のクラスメートにカミングアウトなんて絶対出来ないですよね。事実、自分のジェンダー・アイデンティティを苦にして自殺する生徒も後を絶たないんだとか。

 

唯一、承認されたのが、SSNも含めて、いかなるイジメも許容しない、ということだけ。まあ、大切ですけどね。

 

筆者の住むニュージャージーでは、中学校にLGBTQのサポートクラブがあったりします。ホント、アメリカは州によってすご〜く違うことがお分かりいただけたかと。もちろん、テキサスは同性婚を許可していない州です。ご参考までに同性婚が出来るか出来ないかを州別に表した地図は以下の通りです。テキサスはTX.

 

 

 

(赤が出来る州。青が出来ない州。合法になっていないのは軒並み南部の州)

 

ちょっと、思ったんですけど、コロナ下でオンライン授業をしていたら性教育をする機会はあるんですかねえ。でも、クラスメートのリアクションを意識しなくていい、今だからこそ、出来る教育かもしれないと思ったりするんですけど。どうですか。

 

オンラインでも、大学にも中高にも妥協しない授業をしてもらいたいですね。是非。

 

フレックスラーニングのウェブサイト

 

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