探し物があって、２年間放ったらかしにしていた引っ越しのダンボールをいくつか開けました。
探し物は、見つからなかったんですけど、娘が子供の時から使っていたホワイトボードが出て来ました。高校の時に書いた覚書がそのまま。
まず赤で大きな字で『リラックス』
大学進学のストレスをコントロールするための手段の一つが、娘にとって机の前の壁にかけたホワイトボードだったんですね。
ホワイトボードには、青字でリラックスするためにすることが列挙されてます。
『バイオリンの練習』
『読書』
『散歩』
『片付け』
『バイオリンの練習』は、ちょっと意外でした。芸術高校に通っていた娘にとって、バイオリンの練習なんてリラックスするためのことじゃなくて、やらないといけないことだと思ってたんですけどね。今も大学でバイオリンの個人レッスンを受けているし、本当に好きだったんですね。娘には言いませんけど、ちょっと嬉しい。高級車が買えるほどのお金を出して買ったバイオリンですから、使って貰わないと、親として悔しいですし。
筆者の娘は、課外活動として情熱を持って、本気で頑張って来たものとしてバイオリンを挙げることで、大学にアピールしました。演奏しているビデオもプロに撮ってもらって、それを大学の願書と一緒に提出なんてこともしました。これだけが決め手になったとは言えませんけど、希望どおりの大学に進学出来ました。
親は、高いお金を出して楽器を買ったり、ビデオ撮影をしたり、出来る範囲で出来る限りのことをして子供の進学をサポートしちゃいますけど、ちょっとそれをやり過ぎちゃったセレブの夫婦は有罪判決をもらっちゃいました。
去年の夏から2回ばかりブログに書いたあれです。大学不正入学事件。
（8月21日付けロサンジェルス・タイムズ）
超人気TVドラマ『デスパレート・ワイフ』に主演していた有名女優とビジネスマンの夫は娘をロサンジェルスの有名私立の南カリフォルニア大学(University of Southern California)に、不正に入学させちゃった事件です。大学進学コンサルタントの斡旋で、南カリフォルニア大学のボート部のコーチに賄賂を渡して、スポーツ推薦枠を使って娘を入学させちゃったあれです。でも結局それがバレて、娘は退学することになりましたし、お母さんには懲役２ヶ月、お父さんには５ヶ月の判決が出ました。11月19日までに刑務所に入らないといけない。
この判決を出した裁判官の言葉、ちょっと刺さっちゃいました。
『2人の健康な子供を持ち、安定した結婚生活を長年続けていて、しかも必要以上のお金を持っている。世間的に尊敬され、成功している女優なのに、あなたは、私の前に犯罪者としてこの法廷に立っている。これ以上、何が欲しかったんでしょうか』
裁判官は続けます。
『家族を養うためにパンを盗んだのではありませんね。あなたの罪は言い訳の出来るものではありません。』
何だかなあ。切ないです。こんなこと面と向かって人から言われることなんてないですからね。
このセレブ夫婦、何回か、引き返すチャンスはあったみたいですけど、それを悉く潰しちゃったのも残念でした。
1回目は、斡旋したコンサルタントが、提出した書類に添付されていた写真をもっと「アスリート』らしい格好のものと替えてくれと、出し直しを指示された時。ここで、やっぱり止めます、って言うことが出来てれば。
2回目は、高校の進路指導の先生から質問を受けた時。この娘が学科以外でやっていた活動はビデオブログ（つまりユーチューバー）だったと思っていた先生が、ボートで推薦を受けるのは本当かと問いただした時。でもこの夫婦、娘は正真正銘のアスリートで、せっかくの機会をダメにするのか、と逆ギレしたらしい。ここで、冷静になっていれば。
子供のために親は何でもしたい、と思ってしまうんですけど、この夫婦、結局、娘の将来もメチャクチャにしてしまったんですよね。皆様、この事件を良い戒めにしたいですね。
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