ボストンの友達の家にお世話になっている娘から、写真をもらいました。お出かけを我慢しているけれど、気ばらしがしたい。で、自宅のプールで本を読んでる。なんの本を読んでるか知らないですけど、女子大生二人、仲良く並んでいる割に、顔は不機嫌。なんだかなあ。引きこもり生活が嫌になっている感、満載。はははは。
お待たせしました。オンライン授業のお話の続きです。意味のない宿題を投下されている小学生の苦悩について話ました。
じゃあ、中学生はどうか。
中学は、各教科で先生が変わるので、担当先生の方針によって、オンライン授業があったり、全く無かったりとばらつきがあります。先生方は授業が思うように出来ない代わりに、関連ビデオを見たり、マテリアルを読んでそれに関してのレポートを書くことを宿題にしたりしています。
例えば50分のサイエンスのドキュメンタリーを見て、レポートを作成する。学校の授業でやれば、ディスカッション式で終わる内容でも、リモート学習になったが為にフルでレポートを書かないといけない。また、コーラスやバンド、外国語では、歌や演奏やスキットをビデオに撮ったりする宿題。みんなでやればごまかせる実技も、ひとりでビデオに収めるためには、結構な努力が強いられます。これ、大変。結果「宿題に追われる」状況になっています。
オンラインで、しかも家庭で子供達が授業を受けると言うのは、子供のモチベーションを保つのが非常に難しいようで、気がつくと先生の動画も見ていなければ、課題もやっていない、と言う子もいます。コンピュータの前に座っているから大丈夫だろうと思っていたのに、数週間分、ノータッチだったことが分かって、大慌てしたご父兄もいらっしゃいました。分かる、分かる。
いずれにせよ、実際の授業なら生徒の反応を見ながらの遊びの部分があるけれども、リモート授業にはそれがないのでどうしても簡単めのものを、ダラダラさせることになってしまうという傾向です。
高校生の場合は、ちょっと違うようです。
どこの高校も、教科の先生がカリキュラムを組んでいて、今週はこのチャプターで、宿題はここ、と言うのがきっちり決まっている。それを普段から学校のウェブサイトで出している。だから、リモート授業になっても基本やり方は変わらない。
やり方は同じでも、内容が変わっている学校もあります。特に、公立高校の場合。家で自分だけがコンピューターをずっと使えない、とかの制約がある家庭も多々あるので、カリキュラムを骨組みだけにして、あまり時間がかからない内容に変えているところも多いようです。それで成績も今学期は、可・不可(パス・フェイル)の判定のみになった学校も多数あります。そんな実情を考慮して、5月に毎年行われるAP Exam(大学レベルのコース履修後の共通テスト(この喜悲劇については、前に書きました)は、全部高校がカバー出来ないことを前提に縮小版になりました。大学側も可・不可でも大丈夫だとアナウンスしています。
と言っても私立の進学校は、こんな状況でもカリキュラムを変更せず、しっかり予定通り進んだようです。各教科の先生は授業をライブで受けさせる。受けられない事情のある生徒は録画したものを再生してみる。これは、大学と全く同じやり方です。そして、宿題もきっちりある。先生に質問が出来るオフィスアワーも長時間取っている。メールのやり取りは24時間受け付けているとか。(返事がすぐ来ない場合もあるでしょうけど)もちろん、テストもあります。一斉テスト。テストの内容は、その時間になるまで分からない。そして、提出時間も決まっている。このあたりは、きっちり管理されてる。
フレックスラーニングのある生徒はボーディングスクールの在校生ですが、彼の宿題を見ると、アメリカ史なんかは、レポートをとにかく書かせています。これは量だけじゃなくて質もかなりハイレベル。ロックダウンなんて全く意に介さないカリキュラムで進んでいました。
思いつくまま書きましたが、学校によってリモート授業への対応が違うことがお分かりいただけたのではないかと思います。もちろん、普段から学校のレベル格差と言うのはありますけど、この状況下、貧富の差で一層、その格差が助長されたのは否めないかと思います。
9月の新学期は、どんな形で迎えられるのか、未だ不透明ですけど、どこの学校も3ヶ月の経験を積んで、ノウハウは溜まった(?)と信じたい。
それでは、皆さま、良い夏をお過ごし下さい。
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