地図なき荒野を進む学校の試練(その1) | 双子をアイビーリーグに入れた母が綴る『知らないと損をするアメリカの教育事情』

双子をアイビーリーグに入れた母が綴る『知らないと損をするアメリカの教育事情』

双子の子供を2人ともアイビーリーグに入学させた母親であるフレックスラーニングのシニアカウンセラーがニューヨーク近郊から発信しています。フレックスラーニングはアメリカ大学進学相談、オンライン家庭教師のプロです。

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カリフォルニアの友人の息子がミドルスクール(いわゆる中学でも6年生から8年生まで)を卒業しました。ドライブスルー。

 

アルファベット順に分けられたテントが学校沿の道に並んで居る。例えば、名前がAからFで始まる生徒はこのテント、という具合に決まっていて、それに合わせて親はクルマを停める。フロントガラスに生徒の名前を書いた紙を貼っていて、それを見て学校のスタッフは本人確認をして、卒業証書だの、他の賞状だの、祝い品なんかが入った大きな封筒を窓越しに渡してくれる。まさしくドライブスルー。ただし言われるのは、『毎度あり』じゃなくて『コングラチュレーション!』テントに詰めている先生もチアリーダーの持っているポンポンを振ってくれる。

 

これは、卒業証書と一緒に貰うアメリカ歴代大統領が各校の成績優秀者に出している証書。で、右側のサインはトランプ大統領。これをもらうために生徒は頑張る?多分。)

 

ノリがカリフォルニア(?)です。

 

卒業式の前日は、学校の先生たちが何台ものクルマを連ねたキャラバンを組んで、卒業生たちの住む家を回ったそうです。で、生徒の家の前で一斉にクラクションを鳴らす。生徒と父兄は、家の前で手を振ってそれに応える。このノリ、やっぱりカリフォルニア。ちょっと、近所迷惑かも。

 

どこも卒業式を必死で盛り上げようとしています。いいなあ。きっと、子供達に伝わりましたって。

 

ということで、アメリカの小中高は卒業式、終業式をシーズンを迎えています。だから、3月から続いたリモート授業も終わりです。

 

9月から学校の授業をどうするのか、まだ確定されていません。開校するのか、それとも引き続きリモート授業をするのか。そしてどんな形でするのか、まだ分からない。学校から来るお知らせをアメリカの父兄は、固唾を飲んで待っています。

 

そんなこんなの状況下で、リモート授業がどうだったか、ちょっと考えて見ました。

 

アメリカン・メディカル・アソシエーションが発信している番組にドクター・ボークナーが各界の著名人と対談するというのがあるんですけど、その番組でコロナのデータをバシバシ世界に向けて出しているジョンズ・ホプキンス大学の教授と『秋に学校を開けること』というテーマで話をしていました。

 

話はちょっとそれますけど、医学部ならジョンズ・ホプキンス大学は全米1だと考えられています。アイビーリーグばっかりが有名大学じゃないです。医学部志望の学生にとってはここはドリームスクール。もちろん、他の学部もピカピカですけど。で、ここの合格率は7%。アイビーリーグと同じレベルの超難関大学です。

 

 

これがジョンズホプキンスの先生たちの対話

 

 

 

話を戻します。

 

偉い先生たちの結論は、リモート授業でどれくらい子供達が学べたのかは、分からない、というお話です。うーーん。

 

リモート授業と通常授業の違いは、簡単に言うと、先生たちが手取り足取りの指導が出来ないこと、子供同士の関係を持つことが出来ないこと。この違いがそのまま最大の欠点と思われています。これは、納得。

 

それから、リモート授業では児童虐待を防止出来ない欠点がある。アメリカでは、児童虐待の通報の大半が担任の先生から発信されます。これは、考えませんでした。なるほど。でも、そうすると、ずっと家に子供が居ると言うことは、かなり怖い状況なのでは。うーーん。

 

ちょっと面白かったのは、場合によってはリモート学習の方がいい場合もある、と先生たちが言ったことですかねえ。つまり、学校という環境で学ぶことで得ることが大きい小・中学生が居る反面、とにかくテスト勉強に力を入れたい高校生には自分でペースで勉強を進めることが出来るので有利だと。ポイントは、自分をどれだけコントロールすることが出来るか、ってことですかね。

 

先生たちの話は続きます。学校が始まった場合、同じ先生と同じ教室で勉強する小学生の方が、選択教科によって教室を移動する中高生のよりリスクが低い、と。なるほど。

 

そして、感染リスクが高いと思われる年配の教師をどう扱うかについても言及。これはいかにもお医者さんたちの会話でこそ出て来る話題。で、先生たちの提案は、これ。ベテランの先生を違う形で使う。例えば、先生の先生になってもらう。学校もフルでオープンするのか、それともリモートと実際の授業の両立というハイブリッド形式になるのか、ひょっとしたらまたリモートになる可能性だってある。場合に応じてどのように授業を進めるのか、ベテランの先生に実際に教室に立たせず、カリキュラムを作ってもらう。うーん、いいアイディアかも。

 

授業はどうにかなっても、部活をどうするか?身体接触が多いスポーツはどうするのか?こういうことも考えないといけない。

 

色々ありますねえ。と言うことで、この話、続きます。乞うご期待!

 

フレックスラーニングのウェブサイト

 

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