新聞のスポーツ面を読んで、ウルウルしちゃうとは思いませんでした。
すごーく、健気な高校アメフト選手たちのお話。
先行きが分からない状況下で、来シーズンで活躍出来るように、自分の将来を信じて自宅のガレージで地道に体幹を鍛えるトレーニングを続けている。こういう話に弱いんですよねえ。うっ。
(4月5日のUSAツデイの北ニュージャージー版から)
新型コロナウイルスの為に、大学の花形スポーツであるアメフトのスカウト活動が保留になってるんだそうです。知ってました?まあ、影響を受けているのはアメフトだけじゃないでしょうけどね。
で、どんなことが起こっているかからご説明しましょう。
まず、NCAA(National Collegiate Athletic Association全米大学体育協会)がスカウト活動解禁日を4月15日から5月31日に引き伸ばしました。要は、この日にちが来るまでコーチやスカウトは、良さそうな学生に会いに高校に行くことは許されませんし、高校生側も大学に行くことが出来ない。普通は、選手の実力判定だとか成績の判定を春にするんですけど、それが滞っちゃう。しかも、この解禁日がもっと後ろにズレるかもしれない。
春に行われるはずのゲームも、ジュニアデー(高2が大学に実力を見せる大会)もなくなった。大学が6月に行うリクルート対象者に対して行うキャンプもどうなるか分からない。つまり、高校生たちもコーチやスカウトにアピールする機会が失われたってことです。この子たち、小さい頃から何年も何年も頑張って来たんですよ。どうにかしてあげたい!
そして、選手たちは7月や8月に大学に出かけて、キャンパスを体験して最終結論を出すことが出来るのかどうかが現時点では定かではない。
意外だったんですけど、5月のSATがキャンセルされたことも、スカウトに影響するんですねえ。しかも6月のテストもどうなるか分からない。大学は、スカウト解禁になったら、学生の実力判定をしてリクルートするんですけど、その際、学業の判定もしないといけない。解禁になった時点でSATの点数が出ていないのもキビシイ。どうなっちゃうんですかねえ。
新聞には、筆者の地元ニュージャージー州の高校2年生たちのお話だったんですけど、どの話も切ない。
例えば、
ニュージャージー州のオールスターチームのメンバーで、先シーズンにチームをセクショナルの決勝戦まで22年ぶりに導いたスター選手。既に、パワー5コンファレンス(5つの地域に分けられたアメフトのトップリーグ。ここに進学出来るとプロに最短で続く。)以外の2大学からリクルートされているけれど、どうしてもパワー5コンファレンスに属する大学へ進学したくて、名門のラトガースとペンシルベニア州立大学のコーチに売り込みをかけていたんだそうです。それで、この春の陸上競技会にかけていたんですよね。つまり、どんなに走るのが速いのかを示す為に、100メートル走で10.7秒の公式記録を出す計画だった。でも、もちろん競技会は中止。最後(?)のアピールのチャンスが潰えた。うっ。
(ラトガースの試合風景)
パワー5コンファレンス校から、スカウトされている選手だって他人事じゃありません。
ランニング・バックで、国内トップクラスと言われているある選手は、既にアメフトの名門ラトガース、アリゾナ州立大、ウェスト・バージニアを始め複数からオファーが来てるんだそうですけど、決められない。自分の将来を預けるに足る信頼出来る監督、環境を自分の目で、耳で、判断する時期に、会うことも、行くことも出来ないんですから。
これは、ちっとも贅沢な選択じゃないですよ。未来のスーパースターに成れるかどうかがかかってるんですからね。自分に合わないコーチや環境で、潰れることだってありますからね。ほら、そんな話、スポーツ漫画にはいっぱい出てくるじゃないですか。(所詮、筆者のスポーツに関する知識はこんなもんです。すみません。)アメフトファンたちだって、こんなことでスーパースターが潰えるなんて耐えられないですよね。きっと。(筆者はアメフトは全く興味がないんですけどね。まあ、気持ちは分かる。)
で、将来のスーパースターが今出来ることは、メールやSNSを通じて、スカウトやコーチとやり取りを細々とするだけ。まあ、これだけでも、どんな人なのかは、お互い分かるかもしれませんけど。
どこの大学が、パワー5コンファレンスに属しているのかは下の表をご覧ください。
この表の大学は、普通のアメリカ人は誰でも知っている大学です。アイビーリーグの8校の名前は言えなくても、ここにある大学は知ってる。アメリカ人はアメフト好きですからねえ。
ビッグ10は国内では一番古いリーグで、元々は10校から出来ていたんですけど、今では東に7校、西に7校の計14校。計算が変ですけど。こことパック12の大学が有名なローズボウルでお正月に対決します。以前、この試合を飾るパレードの花、ローズクイーンのことをブログに書きました。覚えてますか?
ついでに、このビッグ10大学の合格率(2020年度)をご参考までに。
超難関大学のノースウェスタン大学とミシガン大学を除けば、頑張れば、入れない大学ではないかも。もちろん、アメフトをするんじゃなければですけどね。未来のスーパースターたちと教室で並んで座るというのも、悪くないかもしれませんよ。
ということで、今回は、ちょっと違う大学進学のお話でした。アスリートの皆さん、メゲズに頑張って下さいね。応援してます。
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