お国の言う通り、2週間分(?)の食料をウオールマートとコストコに行って買って来ました。ちっとも、食べたくなるようなもんじゃないです。マメばっかりで。どうもカンズメには、触手が動かないのは、筆者だけですかねえ。
(筆者が’買って来たカンズメの一部。ツナ缶は地下室に放り込みました。)
このあたりも随分コロナウイルスで、きな臭くなって来ました。
(コロナウイルス感染者のアメリカ国内分布図 3月7日現在)
今日、3月7日付けのニューヨーク・タイムズによると、現時点でアメリカ国内で認定された患者が314人。17人が亡くなっています。今週、初めての患者が認定された筆者の住むニュージャージーも、あっと言う間に4人になっちゃいました。うーーん。拡散は早いですねえ。明日の日曜日、ニューヨークのミッドタウンであるチェンバーコンサートのチケットを持ってるんですけど、行ってていいんですかねえ。3、4月だけで買っているコンサートのチケットがまだ5枚ある!
そんなこんなの鬱屈とした毎日ですけど、モルモン教の大学、ブリガム・ヤング大学では、鬱屈どころの騒ぎじゃない事件がありました。本当にお気の毒。と言うか残酷。
コロナウイルスじゃないです。オナー・コードの変更事件。
オナー・コードと言うのは、れぞれの大学で学生に守らせたいことが書いてある規則です。アメリカの大学生は、入学時にこれを遵守するよう誓約書に署名させられます。違反すると最大、退学の罰が待っています。
内容は、各大学で違うんですけど、例えば、『カンニングはしない』とか、『論文を書くときに、引用先をきちんと出すこと。無断借用はダメ』とか学問に関する規定もあれば、『人種差別はしない』とか、『暴力は振るわない』なんて生活態度一般に関するものもあります。まあ、当たり前と言えば、当たり前の規則ではあります。
ですが、ブリガム・ヤング大学のはちょっと違います。ここは、モルモン教の総本山が経営する大学ですから、モルモン教の戒律が一番上に来る。
で、今回このオナー・コードの変更で、学生たちは、一喜一憂することになりました。
『同性愛的行為は不適切でオナー・コードに違反する』と言う部分をこの2月に大学側は、一度取っちゃった。それで、LGBTQの学生は大喜びで、キャンパスで大勢カミングアウトしちゃったんですね。
(ブリガムヤング大学大学の学生のプロテスト。『大学が私のことを愛していると言ってくれたからカミングアウトしたのに』ってサインに書いてある)
ところが、キャンパスで喜んでいる学生たちを見て、大学は3月4日に『何か勘違いしてるみたいだから、はっきり言うね』と声明が出たんですよね。『同性愛を神は許さない』という根底は変わっていないって。
今まで、ひっそりモルモンの大学で生きて来たLGBTQの学生は窮地に立たされちゃったわけです。すでにカミングアウトしちゃった後ですから、どうしようも出来ない。だって、明らかにこの学生たちは、オナーコードを守ってない、って自白しちゃったんですから。これ、凄くマズイ。誰が考えてもマズイですよね。
(これがモルモン教会から大学の職員・学生宛てに出た通知書。神は同性愛を許していないし、大学のオナー・コードも同様と書いてある。)
ブリガム・ヤング大学のLGBTQの同窓生たちが、窮地に立たされた在校生たちを救おうと、他の大学への編入の斡旋を始めたらしいです。でも、ことはそう単純じゃありません。だって、モルモン教会から授業料免除を受けている学生が多いわけで、おいそれと他校に行けない。
ブリガム・ヤング大学も酷なことをしましたよねえ。どこの大学もどんな学生にも門戸を開こうとしている昨今、時代に逆行するようなオナーコードを一旦は取り下げたかと思われたのに、それは『嘘だよー〜ん』って言っちゃったんですから。まるで、罠にかけるのが目的だと思われても仕方ないような。
と言っても、私立大学と言うか、宗教法人の経営する大学ですから、まあ、信者以外はまず行かない。だから、こんなことも出来ちゃうってことです。
いずれにせよ、自分の信条で受け入れられるオナーコードを持っている大学に行く、と言うのもひとつの大学選択の目安になるのかもしれませんね。
それでは、皆さま、手をしっかり20秒かけて洗って、家で本やマンガを読んでお過ごし下さい。お元気で。ごきげんよう。
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