息子が大学に戻って、溜まった仕事をワサワサこなしていた(?)ので、ブログからご無沙汰しちゃいました。まあ、ブログ書きも仕事の一貫と言う建前なので、それはそれでマズイんですけど。
で、ちょっと落ち着いて周りを見回したら、日本では逃げちゃったゴーン被告の話題で持ちきりだし、アメリカではイランとヤバイことになっている。一触即発。現段階では経済封鎖と言うことのようですけど。なんだか、アメリカは万年、どこかの紛争に巻き込まれている、と言うか、巻き起こしている。いつも戦時体制?
今年は、大統領選なので、弾劾裁判にかかるとか、かからないとか世間を騒がせているトランプは、戦争大統領として箔を付けたいんじゃないかと巷では言われています。普通の(?)アメリカ人は、強いアメリカが好きです。戦争も辞さない、強さ。何だかなあ、です。日本人としては、友好国のイランじゃなくて、北朝鮮の方をどうにかして欲しいような気がしたりして。大声じゃ言えないですけど。
先週、ニューヨークの市立大学で教授をしている友達とコンサートと行った時のことです。ちょうど、イランからアメリカ軍施設が攻撃を受けて、それからアメリカがどうするのか、注目の的だった頃です。で、その彼が言いました。『徴兵、心配してる?』
『えっ!』
(これが出かけた室内楽コンサートのプログラム)
考えませんでしたねえ。筆者の息子は20歳。アメリカだとそんな心配をしないといけない。
アメリカでは、18歳以上25歳以下の男子は徴兵登録を義務つけられています。つまり、この年齢の男子が有事には徴兵される。息子も高校卒業時に学校から書類を貰って登録させられました。と言っても、息子は飛び級をしていたので、卒業時はまだ17歳だったんですけど。登録用紙を前に、息子は結構、ビビってました。軍隊に行くなんて覚悟、全く無かったんですから。母親である筆者もビビりました。
コンサートの合間に、その友達は、ベトナム戦争の時に徴兵されるんじゃないかと、子供心にメチャクチャ怖かった、と話してくれました。チェスのランキングは持っていても、体力には全然自信のないオタクだった彼は、徴兵のことを考えると頭がグルグルしていたと。彼の場合、ミドルスクール時代に戦争は終わっちゃったんですけどね。
アメリカの徴兵制度ですけど、男女平等とは行かず、いまだに男子のみが対象です。理由は、いたって簡単。憲法改正が必要な為です。何度か見直しはされましたけど、現段階では男子のみ。
と言っても、トランスジェンダーの規定はあります。男子として出生した人は、徴兵登録をしなければならないと。まあ、分かりますけど。見かけが女子の兵隊を徴兵男子として扱うのは無理があるのでは。実際、徴兵されなくても、自分で軍隊に入る女子もいるわけで、その人たちと同様の扱いと言うことにするんですかね。
ついでに言うと、2016年から軍隊内で性別を理由に差別してはならない、という法律が出来ました。つまり内勤だけじゃなくて、前線にも女性を使う。それを考えると、性別に関係なく徴兵される未来もあるのかもしれませんねえ。イスラエルみたいに。
(これがアメリカで徴兵対象となる人の早見表)
アメリカでは、歴史的に軍隊に入ることを条件に市民権を与えて来ました。自分の命を投げうってもアメリカ人になりたい、と思う人がいるってことなんですけど。なんか、すごいなあ。
ローマ帝国では、軍隊に入ってローマの為に戦うのは生まれながらの市民だけの『権利』でした。国の為に戦うというのは、名誉。征服されてローマ人になったり、移住して来てローマ人になったり、解放奴隷からローマ人になったりした人たちにはその『権利』は無かった!本当の愛国心がどこにあるのか分からないですからね。納得。
でも、アメリカは全く違う。市民権をエサに不法移民にすら徴兵登録をさせてます。山崎豊子さんの『二つの祖国』みたいにならないんですかねえ。
アメリカの徴兵登録のサイトに行くと、徴兵が始まったというメッセージを受け取っている人がいるようですけど、現段階ではアメリカ政府はそのようなことをしていません、ていうご注意がバーン、って出て来ます。『徴兵してません!』って大文字で、下線付きで出てます。
(アメリカ政府のウェブサイトに出ているご注意)
イランとのこともあって、徴兵されないだろうかと心配している青年諸君を食い物にしようというアコギな商売をしている人たちがいるってことでしょうね。
と言うわけで、まだ、徴兵はありません。念のため。息子にも嘘のメールに騙されないように言っておきます!
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