前から来たかったんですよね、ここ、バードランド。
バードランドは、マンハッタンにある有名なジャズクラブです。で、行ったら、やっぱり日本人旅行者もチラホラ見かけました。ニューヨークですることの中にここに来ること、というのが書いてあるのかも。まあ、そのくらい有名なクラブです。
で、なんで出かけたかというと、従姉の息子がカルテットの一人で出演したからなんですね。ピアノなんですけど。彼の父親(従姉妹の元亭主)を初めて、親戚一同5人が雁首並べて前の席を陣取りました。ちょっと、学芸会みたいな。はははは。
筆者は、そんなにジャズ通じゃないんですけど、折に触れて、ジャズが人生に出没して来た(?)感じ。こういうとちょっとカッコいいですけど。大したもんじゃないです。
最初は、高校の頃。一つ上の従姉が凄い美人で、ちょっと不良だったんですけど、趣味は良かった。日本の普通の家だと、ピアノは応接間だとかに置いてましたよね(筆者の育った家もそうでしたけど)。でも従姉は、自分の部屋にアップライトのピアノを持っていて、気が向いた時に弾けるようにしてあった。ちょっとこれがカッコ良かった。そのピアノで弾いていたのがジャズ。この従姉からキース・ジャレットのアルバムを貸してもらったのが初めですかねえ。初めからちょっと渋いでしょ。この従姉、大学を出た後で、菓子職人になりました。和菓子。やっぱり、カッコいい。
大学に入ってからは、ひとりでジャズのお店に通い初めたんですけど、そこでスカウトされちゃった。店を手伝ってくれないかって。あんまり、女子大生がひとりで夜ジャズを聞きに来るなんていなかったせいか、目立っちゃったみたいで。初めは、週何回か、ウェイトレスで入ったんですけど、そのうち、昼間のお店をそっくり任されちゃいました。小さい店でしたけどね。でも、ちょっと、乱暴な。
昼は、ライブなんてないし、客も少ないし、マッタリとレコード(時代でしょ。レコードですよ、レコード。はははは。)をかけてるだけだから、女子大生一人で十分だと思われちゃったんですよね。とは言っても、リクエストをもらうと大変でした。壁いっぱいにあるレコードから暗い店で懐中電灯片手に探すんですから。そんなに詳しくないし、結構、これが大変だった。リクエストがなければ、誰でも知っているようなスタンダードばかりかけました。無知でしたからね。こんな女子大生を雇った方が悪い。
こんな感じでこの店には、2年半いました。でもジャズには、それほどハマらなかったんでしょうねえ。大学を出てから、全くお店に行かなくなっちゃいましたし。お店のマスターどうしてますかねえ。元気かしら?
このマスターは東大出だったんですけど、学生時代に先代のマスターにやっぱりスカウトされてお店の手伝いを初めて、ずっとやることになっちゃった人です。ジャズの店は、客をスカウトするのが定番なんですかねえ。ははは。同じ神戸出身で同じ年で大学生からそのままジャズ喫茶のマスターになった村上春樹と似た経歴のマスターに、『いつ小説を発表するの?』と真顔で聞いたもんです。ちょっと、嫌味な女子大生でしょ。
こんなあんなで、ジャズに本格的にのめり込むことはなかったんですけど、それでも例えば、ロサンジェルス交響楽団とチック・コリアだのボビー・マクファーレンだとが共演したのは聴きに行きました。チック・コリアがチャイコフスキーのピアノ協奏曲だったかを弾くのも聞いたことがありますけど、やっぱり、彼はジャズの方が随分いいです。(ゴメンなさない。)
ロサンジェルスには、ハリウッドボウルという野外コンサート会場があって、夏の間は、ロサンジェルス交響楽団が週に2回、そのほかの日はジャズだの、ポップスだののコンサートをしてます。外での演奏は、クラシックだとどうしても音響面で難しいですけど、ジャズはいい感じですね。ビッグバンドなんて凄くいい。野外とピッタリ。風の音にも、時折通るヘリコプターの音にも負けないですからね。
(ハリウッドボウルのリハーサル風景。舞台にいるのは、ポルーネンとオシコバ。)
しつこいですけど、自分からジャズを追いかけたことはないんですが、折に触れてジャズと巡り合って来ました。
何だかんだ、話が長くなって来たので、続きは次回と言うことで。
All that Jazzでした。皆さま、ごきげんよう。
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