『ネイサン・チェンって、イエールに行ってるの知ってた?』『えっ、トランスファーしたの?知らなかった。。。。』『トランスファー?』
これは、春休みで帰宅中の息子との的外れな会話。
筆者は、ついこの間羽生結弦を抑えて、フィギャースケートのワールドチャンピオンになったネイサン・チェンの話をしていたんですけど、息子は、他のアイビーリーグの大学に行っている友達の話をしていた。まあ、既にアイビーリーグに行っている学生が、わざわざ他のアイビーリーグ大学に移るなんてことないですからね。チャイニーズの苗字は、少ないし、こんな名前、はっきり言ってものすごく同姓同名がいるんでしょうねえ。だから、こんなおバカな会話になる。
(アメリカの輝けるスター、ネイサン・チェン)
ネイサン・チェンがインタビューで、言ってました。スケートは若い時だけだし、それが終わった後も自分が世の中に何が出来るんだろうか、と考えているからイエールで自分の可能性を拡げられることが嬉しいと。大したもんですねえ。世界のトップを極めた人と言うのは、きっと何をやっても成功するんでしょうね。頑張って、ネイサン!
トップアスリートも有り難がるアイビーリーグですけど、そこに大量に送り込むアイビーリーグ・フィーダーと言われるプレップスクールのお話、前にしましたけど、今日は、その続き。
で、どこまで、話したんでしたっけ。
いわゆるアイビーリーグ・フィーダーは、ほとんどが寄宿舎付きのボーディングスクールですけど、日本人でこう言う学校に入学する人は、あまりいません。でも最近、アジアからの入学生が増えている傾向があります。学校によっては、学校説明会をインドだとか、香港だとか、ソウルだとかでしているみたいですしね。ちょっと前までは、外国人と言うと、アラブの王子様とかのロイヤルファミリーとかが来ているというパターンだったようですけど。留学生がヨーロッパや中近東からアジアに移って来ていると言うのは、時代の変遷が感じさせられますねえ。
話は、それますけど、北朝鮮の金正男もスイスのボーディングスクールでしたよね。国内で学校に行くのは、やっぱり憚られると言う理由なんでしょうけど。この前のトランプとの会談、通訳なんて要らなかったんでしょうかね、本当は。
それから昔は、こう言うボーディングスクールに行くのは、お金持ちのエスタブリシュメントと決まっていましたけど、近頃は、大学と同じように、親の資産を見ずに、とにかく本人だけで審査をして、優秀な子供には、奨学金を積極的に出しているようです。年収7万ドル(700万円くらい)以下の家庭に対して。
で、有名なアイビーリーグフィーダーはどんな所かと言うと、まず、学校のカリキュラムも単なる学科の授業ではなくて、セミナー形式で論理的に物事を考える習慣をつけることに主眼を置いているようです。と言っても、卒業要件には、どのカテゴリー(つまり、数学、理科、社会、英語の各カテゴリー)も大学レベルのいわゆるアドバンスド・プレースメント(AP)を取ることが義務付けられているようですから、もちろん、物凄く勉強させられるのは、確かです。週6日授業があったりします。
学校も其々独自のカラーがあって、独自のカリキュラムがある。例えば、週6日授業。体育の授業の代わりに、スポーツを週に2回させる。2019年度プレップスクール第1位にランクされたアンドーバーは、課外活動の一環として、ボストンにあるニューイングランド音大で楽器の個人レッスンも受けることが出来るように配慮されています。だから、親元から離れていても、音楽を真剣に続けたい学生は、本格的なレッスンが受けられると言う訳です。寄宿舎生活でも課外活動は充実している。
ボーディングスクールに行くメリットの最大は、寝食を共にすることで深い絆を生徒間で作ることかもしれません。アイビーリーグに行く大きな理由の一つに、将来へのネットワーク作りと言うことが言われますけど、このネットワーク作りは、特にアイビーリーグのフィーダー校として有名なプレップスクールで、顕著です。高校でも大学でも同窓になるんですから。大統領戦の時も、敵対する党の候補者が実は、大学で同じフラタニティーで良く知っている仲だとか、同じプレップスクールの友達だったとか聞きますけど、有名な政治家だとかにはフィーダースクール出身が結構います。
ご参考までに、アメリカの古くからあるフィーダースクールがどんなものかまとめて見ました。
そこの学校には、どんな卒業生がいて、在校生たちはどこに行きたいと思っているのか、そしてどんな特徴があるのか。
1番から4番人気の進学希望の大学を見ると、もちろんアイビーリーグが並んでいるんですけど、その順位で何となく、その学校のカラーが分かるような気がします。名前に同じフィリップスがついていて、伯父さんが設立したエクセター、甥が設立したアンドーバーは、始めからライバル校でしたから、大学もライバルのハーバード、イエールを其々目指すみたいだったようですけど、在校生はどちらもハーバードが第1人気になっちゃっているようです。でも第3人気はコロンビアとブラウンと言った具合で、ここはちょっと違う。4番目には、アイビーリーグ以外のスタンフォードだとか、ジョージタウンなんかが出て来ている所もあります。ねっ、見るだけでも面白いでしょ。
卒業生の名前を見ると大統領を始め、多数の上院議員が上がって来るんですけど、日本人にはあまり馴染みがないかなあ、と思ったので、出来るだけ日本でも知られていると思われる名前をあげてみました。そうすると、何となく、ふーーん、こんな学校なんだ、とか、あの人は、ハイソだったんだとか、イメージが湧くかなあ、と思った次第です。と言うわけで、ちょっとまとめて見たのがこの表です。
前回も言いましたけど、フィーダー校に行ったからと言って、アイビーリーグに入れるかどうかは不明ですけど、30−40%くらいが進学しているという数字が出ています。まあ、自分がどう言う高校生活を送りたいのか、それから授業料(年間6万ドル、日本円で600万円強)を払う余裕があるかと言うのが進学を決めるポイントでしょうけどね。でも、合格しないといけないですけどね。
今日は、アイビーリーグ合格発表の日、どのくらいフィーダー校から合格するんでしょうね。
それでは、皆さん、吉報をお祈りしています。
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