高校時代の友達から、ラインをもらいました。彼女の愛娘が大学の卒業旅行でベトナムのダノンに行っているって。そんな時期なんですねえ。就職も決まって、楽しんでいるんでしょうね。前途洋々。いいなあ。
このお嬢ちゃんは、ひとり娘で、それはそれは大切に育てられました。お受験をして、小学校から高校まで、東京の有名私立女子校。ですが、周囲の予想を裏切って、東北にある国立大学の農学部に行きました。お嬢で育ちで、農業(?)ってびっくりしたもんです。ですが、バイオ関係の会社に就職が決まりましたから、まあ、ちゃんと考えていたんだなあ、と感心した次第です。
ホント、子供のやりたいことは、親の思惑とは違ってしまうものなんでしょうけど、親はその時その時で、ベストのサポートをして行くしかない。
筆者も、その時その時で、子供がやってみたいことを応援して来ましたが、その中の一つにミュージカル劇団があります。場所柄、ハリウッド関係の人も多いし、子供の入れる劇団もたくさんありました。
(『ハックルベリーフィンの冒険のミュージカル『ビッグリバー』に出ていた息子。当時、娘だけ連れて行くのも面倒なので、息子も劇団に突っ込んだ。)
そんなこんなで入った劇団で、娘はあるお嬢ちゃんと仲良くなりました。このお嬢ちゃんのお父さんは、超人気のTV番組のプロデューサーでした。この子は可愛いし、親のコネもあるし、将来は女優になるんだろうなあ、と漠然と考えていたんですけど、驚きました。今、オックスフォードにいます。分からないもんです。(お父さんは、イギリス人ですから、まあ不思議な選択ではないんでしょうけど。)
筆者の娘とこのお嬢ちゃんは、小学校の低学年で知り合ってから、何回か同じミュージカルに出るうちに、親友になりました。この子、もともとビバリーヒルズに住んでいて、その近くの私立に通っていたんですが、娘と一緒に学校生活を送りたい、と言う理由で親を説得。何と、ミドルスクール(6−8年生)は、我が家の近くに家を借りて、同じ公立学校に転入して来ました。もちろん、ビバリーヒルズの豪邸はそのままにして。ちょっと、やることが半端ない。
ミドルスクール時代は、一緒に学校のミュージカルに出演したり、タレントショーに出たり、モックトライアル(擬似裁判)やディベート(弁論部)でトーナメントに参加したりと、この二人いつもべったりでした。筆者は悲しいワーキングマザーですから、このお嬢ちゃんの専業主婦のお母さんには、随分お世話になりました。晩御飯をご馳走になったりして。ははは。ありがとうございました!
(ミドルスクールのタレントショーに参加した筆者の娘と親友のお嬢ちゃんとその他の生徒)
で、その後は、どうしたのか?
もう、しばらく会っていません。筆者の娘も地元の高校には進学しませんでしたが、このお嬢ちゃんも進学しませんでした。ハーバード大学の供給高校として有名なエクゼター(正式名称は、フィリップス・エクゼター・アカデミー)と言う寄宿舎のある超一流プレップスクール(ボーディングスクール)に進学しました。相変わらず、このおたくは、やることがいつもながら、斜め上を行きます。はははは。
アメリカには、アイビーリーグ供給校(フィーダー)と呼ばれるプレップスクールがあります。入るのは、もちろん、難しいです。合格率は10%くらい。全米と言うか全世界から、優秀な子供達が集まって来ます。授業料も年間500万円($50,000 - $60,000) くらいしますから、私立大学に行くのと余り変わらない。こんな学校に大金を使って行って、本当にアイビーリーグや超名門大学に入る保証があるのか、と思ったりするんですけど、まあ、進学出来る確率は随分上がります。
昔から、こう言うプレップスクールは、アイビーリーグに多数生徒を送って来ましたから、大学側も良くこの学校を知っている。高校側のカウンセラーも、大学側の入学事務局の人たちをファーストネームで呼び合うくらいに知っている。ツーカーの仲(?)。こう言う学校でトップを取るなんて至難の技ですけど、心配はいりません。30−40%がアイビーリーグに進学しますから。
何故か?
まず、こう言うプレップスクールの学生は、ベスト・アンド・ブライテスト(最高に優秀)であると考えられています。だから、地方の無名の公立高校から応募してくる出願者に対して行うような本当の実力判定なんてする必要がない。既にこの学校に選抜されて入学しているんですから。だから、大学側も志願者が自分たちの大学のカラーに合うのかだけ考えればいい。
エクゼターだとか、そのライバルのアンドーバーだとか、レジェンダリーなプレップスクールは、アイビーリーグ供給校と言うことで、基本的にみんな東海岸にあります。それで、普通は、親が連れて行くようなアイビーリーグ訪問もバスで、学校から団体で見学にやって来ます。
アイビーリーグに在籍しているフレックスラーニングのチューターで、入学事務局でインターンをしている学生が言っていました。プレップスクールから訪問予定が入ると、受ける側も気合いを入れると。『明日の午前中のツアーと説明会には、セントポールが来るからね。そのつもりで、よろしく。』と言った具合だそうです。参加者が大人数になるので、キャンパス案内人も大勢駆り出されるし、他のアイビースクールと比較して良いところを見せたいし、どんな質問にもきちんと答えたいし、と色々気を使って待ち受けると。ねっ、既に特別。
この話、ちょっと長くなって来たので、今日は、ここでヤメます。プレップスクールはどんな所で、どんなことをしているのかについては、また今度。期待しておいて下さいね。
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