冷たい雨の降る日曜日です。何が嫌だって、雨の中の犬の散歩ほど面倒なものはありません。ああ、嫌だ!めんどくさい!
そんなこんなですけど、クリスマス前にいい知らせを受けた受験生もいます。アメリカの有名私立大学には、早期合否決定(アーリーディシジョン)と言う制度が有って、受験生は、願書を早く出して、12月に合否判定をもらうことが出来ます。ただし、受けられるのは1校だけ。しかも受かったら絶対に行かないといけないと言う決まりがあります。
そのアーリーディシジョンですけど、今、次から次にアーリーディシジョンの合否通知が出ています。
アイビーリーグの一つブラウン大学は、12月13日午後6時に合否通知をメールで志願者に送りました。今年は、4230人から出願があって、769人が合格通知を手にしました。『おめでとう!』って、ことは合格率18%。普通の出願を含めると最後の合格率は、7%くらいになるんですから、一般出願の合格率は、物凄く、低い!2−3%?
だから、前にも言いましたけど、受かったら絶対にその大学に行く!という決心があるのなら、アーリーディシジョンは、お得。大学側も、人種だとか、親の学歴だとか、経済力だとか、そんなポリティカルな問題抜きに合否を決定出来るので、優遇します。確実に授業料が取れる学生が多いですからね。大学も嬉しい。普通に地道に頑張って来た高校生も、ちゃんと実力を見てもらえるから嬉しい。一般出願の方は、アーリーディシジョンに入っていないマイノリティだとか、家族で初めて大学に行くだとか、そう言う学生を掬い上げないといけないですからね。下駄を履かせてもらえない学生は、こっちが断然お得。
今日時点で合否通知を出しているアイビーリーグ大学の合格率は、以下の通りです。
*ハーバード:13.4%
*コーネル:22.6%
*ペンシルベニア:18%
*イエール:13.19%
*ブラウン:18%
『合格おめでとう!』でも、ちゃんと最後まで気を引き締めて授業に出て、良い成績を維持して下さいね。高3最後の成績を提出して、取り消し、なんてことにならないように。
(イタズラされたコロンビア大学の教授のオフィス)
まだ、合否の発表が出ていないコロンビア大学ですけど(今週の木曜日の午後7時に出すようです)このところ、ちょっと事件続きですねえ。11月末にホロコーストの研究で有名なユダヤ人教授のオフィスの壁にナチスのシンボル鉤十字が壁にペンキで描かれると言う事件があったと思ったら、先週は、白人学生が黒人学生に人種差別の示威行為をして問題になりました。
今、アメリカの大学生は、期末テストで苦しんでいます。この間、徹夜なんて日常茶飯事で、グループで図書館に篭って勉強したりとかするんですけど、そんなことをして朝の3時頃、図書館から出て食堂に向かっている黒人女子大生を、どうやらこの白人学生が白人至上主義的言葉で、ハラスメントをした、と言うお話です。
この様子は、ビデオに取られて、ユーチューブにあげられて、一気に拡散してしまったから大変。それで慌てて、コロンビア大学も、人種差別に対して大学は徹底抗戦して、処分、そしてこの事件で心理的に影響を受けた学生には、きちんとカウンセリングをします、発表しています。
アイビーリーグはリベラルで有名ですけど、コロンビア、どうしちゃったんですかねえ。ベトナム戦争反対の学生運動では、西のカリフォルニア大学バークレー校(UCバークレー)と並んで東では、コロンビアとか言うイメージだったんですけどね。当時、保守的な親は、コロンビア大学には行かせない、なんて言ったりして。
このコロンビア大学は、2019年度のウオールストリートジャーナルの大学ランキングでは、アイビーリーグの中でハーバード、イエールに続いて、第3位でした。ついでに言うと、4位がブラウン、5位がプリンストン、6位ペンシルベニア、7位コーネル、8位ダートマス、と続きます。ウオールストリートジャーナルのランキングと言うのは、社会に出て成功すること(いい仕事について、お金を稼ぐ)を基準に作られたランキングです。だから学生がここでハッピーかどうかと言うことは全く考慮に入っていない。
ハッピーかどうかと言うランキングでは、10位内に名前が上がっているのは、アイビーリーグではブラウン大学だけです。コロンビアの名前はどこにもない。ちょっと悲しい。前にブログでも書きましたけど、自殺が多いことでも有名ですしね。
アメリカの大学受験も大詰めです。1月1日に一般出願の締め切りが来ます。自分が本当に何を大学でしたいのか、どんな大学に行きたいのか、そこは自分に合っているのか、よく考えて選んで下さいね。
合格した方、おめでとうございました!そうでない人は、一般出願はこれから。大丈夫です。最後まで、諦めずにエッセイ書き上げて下さいね!
ご機嫌よう!