ホリデーシーズンも近づいて来ました。ご近所もどんどん飾り付けが増えていく今日この頃です。このシーズンは何と言っても、家族で集まる。と言うことで、アメリカで、特にカリフォルニアで出会った色々な家族についてお話したいと思っています。
筆者の息子は、アスリートながらオタクで、つまり、女の子とはあまり関係のない世界で残念な生活を送っていました。と言うか、大学生の今も送っているようです。笑ってしまうのは、中学の時に、フェースブック上にワイフがいたんですけど、これは、女の子にワイフにしてくれと言われて、OKしただけ。何のケアもしなかった(?)せいか、高校に入ったら、簡単に離婚されました。はははは。この女の子は、ちゃんとしたボーイフレンドを見つけて、二人でハロウィーンにロミオとジュリエットなんかになってましたからねえ。息子は、こんなメンテが出来ないので、離婚された。自業自得。
それ以後、全く浮いた話が無かったんですけど(と言うか、それまでも今も決して浮いた話はないですが)やっとガールフレンドが出来てデートをしたのが高3も終わりになってからです。この相手も情けないことに、妹の友達。まあ、手近。この女の子は、我が家にしょっちゅう来ていたのですが、はっきり言って、息子を訪ねているのか、娘を訪ねているのか曖昧でしたねえ。どうでもいいですけど。でも、どうでも良くなくて驚いたのが、この子の家庭環境。
この子の家は、シングルファーザーだと聞いていたので、まあ、離婚後お父さんが引き取った珍しいパターンだなあ、とぼんやり思っていました。春休みになった時に、ニューヨークに住むお父さんの所に遊びに行く、と言ったので、『えっ!ちょっと待ってよ。お父さん?』となり、聞いてみたら、お父さんが二人。要は、彼女は、ゲイカップルの娘。どっちが引き取っても、シングルファーザーですよねえ。驚きました。
どちらのお父さんとも血縁はなく、生まれたばかりの時に貰われた。彼女、見かけはヒスパニックだったので、いつも迎えに来る白人のエルキュール・ポワロみたいな立派なヒゲのお父さんには、ヒスパニックのお嫁さんがいたんだなあと思っていたので、驚きました。しかも、彼女には、弟が二人もいて、みんな養子。お父さんたちは、三人も子供をもらっていたんですね。だから、この家族、誰一人血が繋がっていない。でも、家族。
ニューヨークのお父さんは、一応、養育権をシェアしているようなんですが、ロサンジェルスから引っ越したこともあり、普段は、一人暮らし。で、学校がお休みになると、子供たちを引き取る。LAのお父さんは、ファッション業界。NYのお父さんは、美容師。
筆者は、娘も息子も彼女の家に何回も送って行きましたけど、家の外も綺麗な飾り付けがしてあって、素敵でした。玄関先は、ポーチになっているんですけど、ブランコが置いてあって、周囲に棚があって、鉢植えだとか、キャンドルだとかが飾ってある。男やもめなんて言葉は、全く当てはまらない。我が家の乱雑さをこの女の子は、どう見ていたのか、気になるところです。お母さん、ちょっとカッコ悪い。多分、シングルファーザーの勝ち。
プロム(高校生の卒業ダンスパーティー)のドレスを選ぶ時も、筆者は敗退。娘は残念な母親を尻目にこの子とこの子のお父さんと一緒のお買い物に出かけた。シングルファーザーの圧勝。全く、母は、一顧だにされなかった。女子力低い、お母さんで、スミマセン。
ロサンジェルスでは、ウェストハリウッド地区がゲイのコミュニティで、おしゃれなカフェだとか、バーだとか、ブティックだとかがあります。ここで相手を見つけて、カップルになって落ち着くのがシルバーレイク地区です。このシルバーレイクに筆者は昔、コンドミニアムを持っていたんですけど、そこの住人の80%くらいはゲイカップルでした。近所の何軒かのユニットに遊びに行ったことがあります。モデルルームみたいにピカピカでした。いやあ、凄かった。あるカップルのユニットは、キッチンが凄くて、武器みたいに光ったお鍋やフライパンがいっぱい天井からぶら下がっていましたっけ。南カリフォルニア大学(USC)の教授のユニットは、博物館のエジプトルームに迷いこんだみたいでした。感動しました。この人たちも一つの家族の形を作っているんですよね。
シングルファーザーと言えば、娘の他の仲良しの友達も父親と暮らしていました。ここは、女の子二人だったんですけど、離婚の時に一人は母親に、もう一人は父親に引き取られた。姉妹が離れた、と言うのはちょっと悲しいですけど。でも、二人とも小さい時に別れたそうで、まあ、この姉妹にとってはこれが普通の生活だから、他人が心配するには及ばない。
ここのお宅にも行ったことがあるんですけど、ここは、ホント典型的な(?)男の暮らし。丘の上の見晴らしのいいお宅でしたけど、家具は最小限しかない。インテリアなんて言葉は知らないんじゃないだろうか、と言う内装。その代わり、あちこちにギターが置いてある。アコースティックもエレキギターも。リビングだけでも5つや6つはありましたねえ。それから、壁にロックバンドのポスター。だから、この女の子もギターを弾きます。ちょっと、カッコいい。何だか、不良の高校生の部屋みたいでした。この家に行くと、オヤツが出ない代わりに、ピザが出る。これも何だか嬉しい。
シングルファーザー侮れません。子供達は、良い子に育ってます。これからも頑張って下さい。