正しいサンクスギビング休暇の過ごし方 | 双子をアイビーリーグに入れた母が綴る『知らないと損をするアメリカの教育事情』

双子をアイビーリーグに入れた母が綴る『知らないと損をするアメリカの教育事情』

双子の子供を2人ともアイビーリーグに入学させた母親であるフレックスラーニングのシニアカウンセラーがニューヨーク近郊から発信しています。フレックスラーニングはアメリカ大学進学相談、オンライン家庭教師のプロです。

サンクスギビングが終わって、隣の電話カップル(以前書きましたけど、隣の景気のいい若夫婦。彼は、大手携帯電話会社の開発スタッフ。彼女は、電話会社。)は、クリスマスツリーをピクチャーウィンドウから見える所に、きっちり飾りました。アメリカ人は、サンクスギビングが終わると、直ぐに、クリスマスに向けて走り出します。

 

サンクスギビングは、親に家族が集まる口実を与えてくれる大切な日。アメリカ版盆正月。どこの親も子供の顔が見たいですからねえ。クリスマスよりも、こっちの方が、集まる。クリスマスと違って、宗教は関係ないですから、とにかくアメリカ全土の大切なイベント。空港も駅もメチャクチャに混みます。しかも交通費は、嫌らしいことに値上がりしてます。需要と供給のバランスで。

 

サンクスギビングでせっかく集まった家族でも、ずっと鼻付き合わせて過ごすのも面倒ですから、映画も、コンサートも、ゴルフも、ショッピングモールも尋常なく混みます。アメリカでは、『ブラックフライデー』と言って、サンクスギビング翌日午前0時に店を開けて大セールしたりして、煽りますからねえ。コマーシャリズムに踊らされていると思いながらもアメリカ人は、このサンクスギビング休暇で散財します。

 

サンクスギビング当日は、祭日ですけど、その次の金曜日も普通の会社はお休みになるので、4連休。筆者は、ちょっとひねくれているので、この金曜日に会社に出て仕事をするのを好んでいました。オフィスは、ガラガラだし、電話もかかって来ないし、溜まった仕事をするのに一番の日。でも、ちょっと困ったのは、お昼を食べに行っても、オフィス街の店は全てしまっていることですかね。この日だけは、お弁当持参。

 

そう言えば、一度、サンクスギビングの前日に出張で出かけていたニューヨークからロスアンジェルスに最終便で戻ったことがあります。ケネディ空港は、混んでいるんだろうな、と覚悟してたんですけど、びっくりしたことにガラガラ。要は、民族大移動は終わっていたんですね。飛行機もガラガラで、一列一人で使いました。夜中に降り立ったロス空港もガラガラ。何だか、虚しかったですねえ。世間に背いて、仕事だけをしているみたいで。

 

(映画館のロビー)

 

サンクスギビングは、妹の家にお呼ばれする以外これと言って予定もなかったので、この休暇中に、大学から戻って来ている息子と二人で、メトロポリタンオペラの当日チケットを手に入れて、見に行こうと企んだんですけど、ソールドアウト。まあ、みんな考えることは同じとみえます。それで諦めて、サンクスギビングの翌日の金曜日の夜は、オペラから映画に切り替えて、早めの夕食を食べて出かけました。これもソールドアウト。映画館に行ってチケットを買おうなんて考えるのは、どうもこの頃おこがましいことのようです。みんな、オンラインで前売りを買う。すごすごと戻って、翌日土曜日の分をオンラインで予約しました。

 

メトロポリタンオペラは、午後の12時ちょうどに、その日のチケットで余っているものがあれば、廉価で売り出します。土曜日の夜のチケットも当日のお昼まで待って、トライするか随分悩んだんですけど、それを待ってから、映画の予約をしたら、こっちもまた売り切れかもしれないと思い、大いに悩んだ末、オペラを諦めて、映画にしました。その時、余っていたのがたった5席。やっぱり、サンクスギビングは映画もコンサートもオペラも完売のようです。

 

オペラを諦めて見たのが、ボヘミアンラプソディ。クイーンのリードボーカルだったフレディー・マーキュリーのお話。ちょっと、泣いちゃいました。はははは。自分探しのストーリー。映画評論家は、この映画がリリースされた時に、けなしていましたけど、蓋を開けたら、大ヒット。近頃、クイーンの曲も売れているらしいですねえ。息子は、フレディが生きて活躍している頃は、生まれてもなかったので、全く知らないんですけど、映画ウェインズワールドを小学生の頃、ビデオで見て、ボヘミアン・ラプソディを初めて聞いた。結構、ハマって、誕生日にもらったiTuneカードで曲を買ったりしてました。と言うわけで、オペラを諦めた二人がこの映画を見に行って来ました。

 

そう言えば、ウェインズワールドのスター、マイク・マイヤーズがこの映画にレコード会社のプロデューサー役で出ていて、ボヘミアンラプソディなんか、絶対売れない、と言い放っていたのが面白かったですねえ。ウェインは、この曲お気に入りでしたからねえ。

 

クイーンは、クラッシックにズッポリ浸かっていた筆者が高校生の時に初めて出かけたロックコンサートです。だから、ちょっと思い入れがある。コンサートに行った理由は、ちょっと魔がさしたとしか言いようがないんですけどね。映画でも、日本ツアーの話が出ていて、ちょっと嬉しかった。実際、日本でまず売れたバンドのようですね。こんな伝説のバンドが筆者の初めての体験だと偉そうに娘に言ったら、自分の初めては、ビーチ・ボーイズだ、と自慢されました。うーん、どっちが自慢になるんだろう?アメリカ人にとっては、ビーチ・ボーイズですかねえ。

 

(娘がビーチ・ボーイズを見た野外劇場)

 

娘は、小さい頃からバイオリンを真剣にやっていたので、夏休みは音楽キャンプ(テントを張るキャンプではないので、念のため。集中レッスンをするセミナーと言った方がいいんですかね)に出かけていました。そこには、野外ステージも屋内ホールも複数あって、有名なミュージシャンのコンサートがクラッシックも、ロックも、ポップも、カントリーも、色々、開催されていました。だから、10歳で初めて行ったコンサートがなんとビーチ・ボーイズ!もっとも、ビーチ・ボーイズは、みんな年寄りになってましたけどね。小娘ながら、面白かったらしいです。その次が、スティング。どっちも小学生が行くようなミュージシャンじゃないです。

 

音楽キャンプに行っている子供達は、そこで開催されるコンサートのチケットを安く買えて、カウンセラーが引率して連れて行ってくれるシステムでした。自由参加なんですけど、こんな機会もそうないだろうし、ちょっと、寝る時間が遅くなってもいいか、と小学生の娘をコンサートに行かせました。少なくとも、人と話す時に、いやあ、私は、ビーチ・ボーイズのコンサートに行ったとか、言えるわけで、それだけでも行った価値があったかも。実際、自慢する相手がお金を払った母親と言うのがいただけないですけど。

 

サンクスギビング狂想曲も今日の日曜日で終わります。今から息子をごった返した空港まで送って行きます。高い飛行機代を払って帰って来たんだから、ちゃんと勉強してもらいたいもんです。

 

それでは、皆さま、ご機嫌よう!

 

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