まだ、11月半ばと言うのに、午後から降り始めた雪がまだまだ止みそうもありません。今年初めての雪景色。どうやら今日は、ずっと氷点下。ここまで来ると、感心してしまいます。やっぱり、東海岸は、寒い!犬を引きずって、どうにか午後の散歩を済ませました。
(筆者の家の前。2時間弱で降り積もった雪。)
そう言えば、あのミッシェルもマサチューセッツの冬が寒かった話をよくしてくれましたっけ。
ミッシェルと言うのは、10年来の知り合いです。彼女とは、同じプロジェクトで何度も一緒に働きました。若いくせになんて、なんて生意気な口をきく人だろうと、苦手な人の筆頭に上がる人だったんですけど、知らないうちに、新しいプロジェクトが立つと彼女をスタッフに指名してましたねえ。仕事は早いし、正確だし、文句のつけどころがない。関係ないですけど、美人です。もう30代後半ですけど、まだ独身です。当たりが、強すぎるのかなあ。
ミッシェルは、マサチューセッツ州にあるマウントホリーヨークと言うアメリカで最古に設立された名門女子大出身です。生意気でしたけど、いやあ、頭のいい人でした。その女子大に行ったことを本当に、誇りにしてました。日本じゃあ馴染みがない名前でしょうけど、セブンシスターズの1校です。
その昔、アイビーリーグ8大学は、男子学生のためのもので、それに対してアメリカ東海岸に1837年から1889年までに設立された名門女子大は、セブンシスターズと呼ばれました。まあ、今でもそう呼ばれているんですけど、時代は、変わって、アイビーリーグも女子学生を入学させるようになりましたし、女子大を目指す学生も減って、現在、女子大として単独で存続しているのは、4大学になりました。だから、セブンと言うのは、ちょっと語弊があるかも。
セブンシスターズは、ミシェルの母校のマウントホリーヨークの他は、バーナード、スミス、ウェルズリー、バッサー、ラドクリフ、そしてブリンマーの計7女子大。で、今だに女子大として独立した形で残っているのは、マウントホリーヨーク、ウェルズリー、ブリンマー、スミスのみ。
まあ、日本もそうですけど、女子大に行きたいと言う人が減ったのは、たしかでしょうね。第一、昔は、大学は、男子学生のもので、女子は、女子大と相場が決まってました。時代が変わって、優秀な女子学生が、アイビーリーグに入りたい、と言う運動を始めて、実際その門戸が開けられると、女子大も形が変わって来ました。
バーナードは、コロンビア大学にくっついた形になりましたし、ラドクリフに至っては、ハーバードに完璧に飲み込まれて、もう学生募集もしてません。バッサーは、イエールとの結婚を断って、単独で共学になりましたけど、リトルアイビーの1つとして、頑張ってます。ちょっと、笑っちゃうのが、今も大学のロゴに女性の像が入っていることですかね。
子供の頃に読んだ『足長おじさん』が、ジュディに学資を出して行かせたのが、ラドクリフだったような。いや、バーナードでしたっけ。まあ、いずれにせよ、セブンシスターズであったことは、間違いありません。あの頃は、優秀な女学生は、セブンシスターズに行ったんですね。
筆者の娘が高校で仲よかった凄くカッコいい男の子が、バッサーに行きましたけど、この彼、ナショナルメリットスカラシップをもらったくらいに成績優秀でした。(これは、全米の高校生が学校で受けさせられるPSATと言う統一テストのトップ0.5%に与えられる奨学金。つまり、160万人の受験者の中からたった7500人が貰える。金額は、大したことないですけど、これをもらうと、もちろん大学受験の時も、頭脳優秀のアピール出来ます。この結果が出ると、いろんな大学から勧誘を受けます。)
この彼、高1の時から、将来は政治家になりたいと言っているような子でした。政治家は、やっぱりアイドルと一緒で、見かけが良い方が、受けますから、この子将来有望かもしれない。ホント、背は185くらいあるし、イケメンです。多分、彼、バッサーの後は、アイビーリーグのロースクールにでも入るんだと思います。マイロ、頑張ってね。大統領選に出ないと、地区が違うから投票してあげられないけど。ははは。
ブリンマーは同じペンシルベニア州にある当時男子大学だったリトルアイビーの名門ハバフォードから、一緒にならないかと誘われた時に、断って、女子大で行きていく決心をしました。2年遅れの1891年に設立された為に、セブンシスターズに入れなかったけれど、名門だったペンブローク女子大は、ブラウン大学にすっかり飲み込まれちゃいました。ハーバードでもブラウンでも今だに、ラドクリフのキャンパスとか、ペンブロークのキャンパスとかちゃんと呼んでいるのが面白いです。伝統は、アイビーリーグの中で、きちんと生きています。
この続きは、また次回に。まだ、雪は降っています。ああ、明日の朝は、雪掻きしないといけないんだろうなあ。
それでは、皆さま、ご機嫌よう!