ハロウィーンの正しい物乞いの仕方 | 双子をアイビーリーグに入れた母が綴る『知らないと損をするアメリカの教育事情』

双子をアイビーリーグに入れた母が綴る『知らないと損をするアメリカの教育事情』

双子の子供を2人ともアイビーリーグに入学させた母親であるフレックスラーニングのシニアカウンセラーがニューヨーク近郊から発信しています。フレックスラーニングはアメリカ大学進学相談、オンライン家庭教師のプロです。

犬を散歩していると、日に日にハロウィーンの飾り付けが増えて行くのが分かります。可愛い系の飾りの家もありますが、不気味系の飾り付けもに見かけます。気合が入っています。

 

(ちょっと気持ち悪い飾り付け。等身大!)

 

最近は、日本でもハロウィーンをするんですね。仮装のセールだとか、イベントのニュースだとか、インターネットに盛りだくさんで、びっくりしました。実際、子供達は、近所の家を回って、お菓子をもらっているんですか?それとも、仮装とイベントだけ?

 

筆者が日本に居た頃は、ものすごくマイナーで、ハロウィーンパーティーというのは、ダンスパーティーかなんかぐらいでした。そんなパーティーにインディアン娘の格好をして出かけたことがありますが、みんなボディコン(ちょっと時代を感じさせるでしょ)のドレスを着てて、凄く浮いた記憶があります。いっぱい、話しかけられましたけどね。でも、モテた気は、全くしなかった。はははは。

 

20年くらい前は、まだ日本では、一般的じゃあなかったんじゃないでしょうか?次から次に玄関に現れる変な格好をした子供達がお菓子をねだる様子を見て、ちょうど日本から来ていた母が『何だか、昔来ていたおコモさんみたいだねえ』と言ったのを思い出します。ちょっと、可笑しかった。なるほど、日本で、門口に立って、物乞いをするのは、そりゃあ、乞食だけでした。

 

このハロウィーン、結構、親としては、面倒です。小学生は、強制的に学校に仮装して来るように求められますしね。しかも、本来のハロウィーンのバケモノは、教育上良くないということで、禁止。そうなると、お伽話や漫画や映画のキャラクターしかない。『いやあ、今年は何にするかなあ、毎年、買うのは、勿体ないしなあ。』と悩むわけです。

 

息子には、キンダーガーテンのハロウィーン時、持っていた黄色のエナメルの消防士のコートとハットを着せました。実は、これはレインコートで、何だ、雨の日と同じじゃないの?というお手軽。しかも、親戚からの貰い物。この息子、有難いことに、あまりお祭りが好きではなかったので、親は、徹底的に手抜きを決め込みました。小学生時代は、ダースベーダーか、ハリーポッターの仮装のみ。ダースベーダーは、お面を被って、黒マント。ハリーポッターは、額にイナズマのキズをペンで描いて、ダースベーダーの黒マント。はははは。お手軽。実際、学校に行くと、何と沢山のダースベーダーとハリーポッターがいたことか!みんな考えるのは、同じ。

 

ハロウィーンは、久しぶりに近所の幼馴染たちの成長を見る絶好の機会でもあります。それにしても、キンダーに上がるまで毎日のように遊んでいた近所のイザベラには、驚かされました。このイザベラ、名前でも分かる通り、女の子なのですが、小1の時に現れた時の姿を見て、『ルーク・スカイウオーカーかな?』と聞くと、厳しい表情で、『アナキン・スカイウオーカー!』と答えてくれました。いやあ、失礼しました。その次の年は、何と、超人ハルク!お見事です。そう言えば、息子とミニカーでばかり遊んでいたよなあ、と思った次第です。こういう成長を見るのも楽しい。

 

お向かい住む友達のシャロンの家に一番に出かけると、お父さんが出て来て、『悪い。まだ、キャンディー買って来てないから、また、後で来てね』と言われたことがあります。で、色々回って、最後に寄ると、お父さんが出て来て、『悪い。もう、キャンディ、無くなった。また、来年ね。』ちょっとねえ。せめてシャロンが集めたキャンディを配って欲しい!

 

実は、このキャンディ、足りなくなったら、自分の家の子供たちがもらって来て、要らないキャンディをリサイクルすることは、ままあります。これがホントの『貰い物で、恐縮ですけどね』です。はははは。集めたキャンディを全部食べたら、ちょっと、砂糖摂取過多で興奮しちゃいますもんね。(これは、言い訳。)

 

集めたキャンディの一部を学校に持って来ることも求められます。要は、恵まれない子供たちへの寄付です。アメリカの子供達にとって、ハロウィーンは、寄付のコンセプトを学ぶ機会でもあります。

 

寄付と言えば、このハロウィーン、低所得者層の子供たちは、団体で裕福な地域にバンで乗り付けたりします。要は、自分たちの住む地域では、貰えないキャンディを貰うためです。大体、近所の子供たちの顔は見知っているので、ドアを開けて、ヒスパニックの子供が立っていると、ちょっとやるせない気分になります。アメリカでは、貧富の差は、歴然です。そう考えると、以前に母が言った『おコモさんみたいと』いうのも、この場合、当たっているのかも。

 

家々の玄関に飾ってあるカボチャのランプ(ジャックOランタン)の出来を見るのも楽しみのひとつです。ナイフを使って、目鼻をカボチャに開けて、中にロウソクを立てたあれです。近所に住んでいた外科医のカボチャは、ホント凄かったです。聞いたら、メスを使って作ると自慢していました。同じメスを手術で使って欲しくないなあ。

 

 

今年は、ニュージャージーで初めてのハロウィーンです。うーーん、キャンディどのくらい買わないといけないのかしら?足りなくなったら、シャロンのお父さんみたいに、『また、来年。』ということで。

 

Trick or Treat!