前回の少女Aの話、ちょっと、考えてしまったでしょう?
で、今回は、韓国系アメリカ人の女生徒が転校を重ねて、アイビーリーグ大学に進学したお話です。この子、Aの次なので、少女Bと言うことで、良いですよね。
(アイビーリーグ大学の場所)
韓国が、国の政策を変えて、一般人の海外渡航の制限を緩めた80年代から、アメリカに入って来る韓国移民が爆発的に増えましたけど、少女Bの両親は、そんな80年代に移民して来た世代です。だから、子供を産むことで、アメリカ入国を果たした少女Aの親とは、ちょっと違います。それに、このご両親、共に有名大学の教授だし。まあ、少女Bは、始めから『サラブレッド』的?でも、やったことは、あまりお嬢っぽくないですけどね。
この子の場合は、親の話を書くと本当に誰だかバレちゃいそうなので、ホント、少女Bでお願いしますね。匿名希望!
少女Bのご両親は、始めは、大学も近いし、コリアタウンの近所に居を構えていましたけど、やっぱり教育のことを考えて、少女Aの住む学校区に、中学に入る時(日本なら小6)に引っ越して来ました。(1回目の転校)でも、やっぱりこの学校区では、全然目立たない。みんな賢いですからね。
どうにか少女Bは、成績優秀者のクラスには、いましたけど。それで、この学校区を見切って、高校進学の時に(日本なら中3)大きい学校区で、それほど、競争は厳しくないけれど、ちゃんと成績優秀者のオナークラスがあって、アドバンスドプレースメント(AP)のクラスも沢山の提供してくれる学校に転入しました。(2回目の転校)
このAPと言うのは、大学レベルの学科のことで、大学進学の際に、何をどれだけ取ったのか審査されます。しかも、単に、学校で終了しても、全国統一のテストがあって、それに合格しているのかがポイントになりますから、ちょっと気が抜けません。
で、この少女Bは、とにかくこの普通の高校で、ガムシャラに頑張って、オナークラスできちんとAを取って、しかもにAPを取れるだけ取りました。オナークラスの学科とかAPの学科を取ると、成績をインフレさせてもらえます。つまり、アメリカではA,B,C,Dと言う4段階で成績をつけますけど、その時にポイント化して、上から4、3、2、1と計算されます。で、この平均点が最終評価につながりますが、その計算をする時に、オナーやAPだと1点加算されて、、平均で4.3だとか4段階評価では、ありえない成績がもらえるわけです。有名私立を狙うなら、4以上は、要りますからね。ご注意を。オールAじゃあ、低い、と言うことです。
それで、次にしたことは、普通の高校に2年在籍した後の11年生の時(日本なら高2)、何とバイオリンで芸術高校に転入したんのです!(これで、3回目の転校)ちょっと、びっくりでしょ。少女Bのバイオリンは、はっきり言って、まあ、普通の子と比べれば、上手いですけど、バイオリン専攻としては、ダントツで、学年最下位、掛け値無しに下手くそ。音大に行く気は、全く無かったんですから、どうでも良かったんでしょうけど。何で、そんなことをしたのか??!
(音楽高校の授業風景)
少女Bは、始めからアイビーリーグ狙い。覚えていますか?アイビーリーグは、単に成績のいい子だけは、要らないんでしたよね。何か、他の子とは、違ったスペックを持っている子が欲しい。で、バイオリン専攻の高校生で、しかも成績が良い、と言うイメージを作りたかった。そして、ここがポイント。芸術高校は、普通の高校と違って、そんなに沢山オナークラスもAPクラスも提供していません。だって、学業中心じゃなくて、バイオリンを弾く方が、メインなんですからね。そんな高校に、少女Bは、今まで積み上げたオナーとAPの嵩上げした4以上のインフレされた成績で乗り込んで来た訳です。
有名大学は、その高校で提供している最も努力の必要なクラスを取ることを要求しています。少女Bは、その芸術高校に始めから在学していたら、不可能な成績を持って転入して来たんですから、当然芸術高校での席次は、トップになります。その結果、バイオリンは、最下位ながら、成績は1番になって、見事アイビーリーグに入りました。因みに、少女Bが入って来たお陰で、その高校で取得出来る最高のポイントを稼いだのに、2番に甘んじた生徒も、違うアイビーリーグ大学に進学しましたけどね。じゃないと、ちょっと不公平ですよねえ。
いやあ、凄いでしょ。『アイビーリーグに行くために、ここまでするのか!』って。お見事です!ご両親のいる大学にも受かってましたけど、(親がいるから授業料免除になるのですが)こちらは、蹴りました。まあ、そうでしょうけどね。初志貫徹。おめでとう!
普通、ここまでは出来ないような気がしますけど、目標に向かってなりふり構わない、と言う姿勢は、感服しますねえ。ホント、ご立派!
それでは、お後がよろしいようで。ははは!