夏休みも終わり、新学期も間近ですね。思う残す所なく、夏を過ごしましたか?予備校の講習もちゃんと出て、可愛い女の子とも上手くいったんでしょうか?イケメンから、言い寄られたかな?ああ、羨ましい!大学のスポーツチームから、招聘は、貰いましたか?
夏の終わりは、悲喜交々。悲の人も喜の人も、心機一転ネジを巻き直しましょう。アメリカの大学を狙っている人は、出願準備に本腰を入れないといけませんね。なんせ、8月1日から受付は開始されてますからね。アーリーディシジョン(早期出願)を狙うのなら、締め切りは、2ヶ月後。とにかく、エッセイをまとめないといけませんね。
(アイビーリーグの一つコロンビア大学)
アメリカの私立に出願する場合は、まず、共通のエッセイ課題から一つを選んで、書く必要があります。250字以上650字以内で、大学に自分をアピール出来るエッセイを書けるかどうか、が合否の決め手になります。このエッセイ課題は、2月には、出ているので、仕上げるまでには、時間があります。もっと言うと、この課題は、ほとんど毎年同じなので、その気があれば、もっともっと時間をかけて書くことが出来ます。
ところが、大学生に聞くと、面白いことに、ギリギリまで、エッセイが仕上がらなかった、と口々に言います。みんなこのエッセイが人生を左右することを知っているので、なかなか、テーマを決められなかったり、なんども書き直したり、時間がなくなって、エイやっと出してしまうと言うのもままあるようです。やっぱりエイやっと出した大学には、受からない、ことが多いようです。まあ、自業自得?
もっと恐ろしいのは、この共通エッセイの他に、各大学独自のエッセイも書かないといけない。だから、高校3年生(アメリカでは12年生または、ハイスクールシニア)は、これからの時期、みんな悲壮なゾンビ状態です。親も先生もカウンセラーも夏休みに、頑張って書こうと、勧めるのですが、一体、どの大学のエッセイを書くのか、分からない。最近、1960年代後半にシカゴ大学に行った人から、聞いた話ですけど、その当時は、私立は3大学までしか出願出来なかったとか。古き良き時代ですねえ。まあ3校くらいなら、ギリギリでも、どうにかなるでしょうしね。
常識で考えて、1校だけに志願するなんて無謀なことは、出来ませんから、複数出願するとすれば、エッセイの数も増える。ちゃんと算数してくださいね。掛け算、掛け算。いや、足し算も必要か。
アイビーリーグだとか、超難関大学を志望する場合は、日本みたいに偏差値が75あるから、まず大丈夫、みたいな保証はどこにもなく、兎に角、行ってもいい同じレベルの大学に数アプライする、なんてことになります。もちろん、滑り止め、も受けないといけないし、結果、10校くらい受けるのは、ザラ。だから、すごく行きたい大学以外の絞り込みがいつ出来るのか、によってエッセイの準備期間も変わってきます。出願は、大体100ドルくらいかかりますから、10行で、1000ドル。これも、出費です。スポンサーであるご両親との関係も良好に!
考えても見てください。10大学受けるとすると、一体何本エッセイを締め切りまでに書かないといけないのか!大学によっては、独自のエッセイも1つではなく、短いとは言え、5つも6つもあったりします。こうなると、平気で、30−50のエッセイを書かないといけない。しかも、真剣勝負。それは、それは、ストレスが溜まりますよねえ。ゾンビ!ゾンビ!
どの大学も志願者の本質を見極める為に、工夫したエッセイ課題を出して来ます。志願者も、やっつけで片付けるのは、ちょっとマズイです。例えば、ハーバードのエッセイ課題は、『これから一緒に生活する寮のルームメートを想定して、その人宛ての自己紹介の手紙を書く』と言うもの。コロンビアは、複数のエッセイがありますけど、その中の一つは、『これまで、観たり聴いたりした映画とか、コンサートとかで印象に残っているものについて』。ちょっと、面白いのは、ロスアンジェルスにあるオキシデンタル大学の『もし、食べ物屋のケータリングトラックを持っていたら、どんな名前にするか』なんて言うのもあります。この大学は、前大統領のオバマが行ったリベラルアーツ大学です。彼は、コロンビア大に転入しましたけどね。
(リトルアイビーの一つ タフツ大学)
大学の定番の質問に、どうしてこの大学に行きたいか?と言うのがありますが、同じ答えをコピペしていると酷い目に合うこともありますから要注意。あるアイビーリーグの女子大生は、誤って、全く違うカリキュラムの大学のものをコピペした結果、アイビーリーグ、その他の超難関校には、受かったのに、滑り止めの方のその大学は、補欠だった、と話してくれました。補欠だったのも奇跡ですけどね。気をつけましょう。手抜きをせず、一つ一つ片付けましょうね。
アーリーディシジョンつまり、早期出願は、たった1校だけ許されていて、その結果も12月初めには、結果が出ます。ですけど、それがダメだったら、一般出願をしないといけなくて、その締め切りが年末(遅い所で1/15)。ダメだったから、さあ、10校願書を出そうと言うことになるとたった1ヶ月で、30も50もエッセイを書く羽目になります。ちょっと半端じゃない。
始めから、早期出願先には、滑るかもしれないことを想定して、エッセイを沢山書いておく。言うのは、簡単ですけど、人間、誰しも夢を見ますから、本当に結果が出ない限り、やる気が出ないのは、人情。それで、みんな、最後に悪あがきと言うパターンになりがちと言うわけです。
それでは、皆さま、グッドラック!