前回は、自分の体にとってよくないからできない、という意味合いのことを書いたが、「周りに迷惑をかける可能性があるからできない」の代表格に転職がある。

 

多分働きながら不妊治療をしていて、多少なりとも転職を考えたことのある人はそれなりにいると思う。

 

 

もし転職してすぐ妊娠してしまったら、確実に周りの人に迷惑がかかる。

でも、もし1年、2年妊娠しなかったら、キャリアのチャンスを逃してしまう可能性が高い。

 

 

私個人の考えでは、転職はしたほうがいいと思う。

仕事も子供も、どちらも自分の人生において大切だから。

 

 

特に不妊治療をしていない方々や、家庭に事情を抱えていない方々は、こういう考えが「迷惑だ」と言うと思うし、昔の職場にいた時は自分もそう思っていた。

でも、周りの目が気になるからという理由で、子供や仕事を諦めるっていうのはなんとなく納得がいかない。

 

 

私は実際、不妊治療中に転職をしている。

小心者なので、面接の段階で不妊治療中だということを伝えた。

幸い、かなり理解のある人で、それでも採用してくれた。

(※現実的には落とされるリスクの方が高いと思うので、そこは自己判断で)

 

ただ、それはラッキーだっただけだと思っていて、「入社後すぐ妊娠して、周りから冷めた目で見られ、陰口を言われる覚悟」はかなりしていた。それでもいいから転職も妊娠したい、と思っていた。

 

 

結局、転職して大正解だったと思っている。

現時点でまだ子供はいないけど、自分がやりたいと思っていた仕事ができ、同僚に恵まれ、会社の制度にも恵まれた。以前よりも不妊治療で通院しやすい労働環境にもなった。

 

もし、以前の会社に勤めたままだったら、通院しにくい、残業も多い、仕事の内容も好きではない、同僚も合わない人が多い、給料も安い、という状態でまだ子供がいないことになる。時間も自由ではなかったうえに給料もかなり少なかったので、不妊治療を続けることができていたのかも怪しい。

 

 

最近、シェリル・サンドバーグの「LEAN IN」を読み、心に刺さった言葉がある。

記憶なので正確な表現ではないが、ニュアンスとしてはこのようなことが書いてあった。

 

 

女性たちは、まだいない夫や、まだいない子供に囚われすぎて、自分のキャリアを築けなくなっている。もし結婚したら、もし子供ができたら、こういう働き方はできないという人が多いが、先のことを心配しすぎて動けなくなったらいろいろなチャンスを逃す。結婚や出産となったら、その時にどうするか考えればよい。

 

 

実際はもっといい表現だったと思うし、彼女が意図していることは私が書いたことと少し違うけど、「まだいない夫や子供に囚われている」っていうのは、かなりの人に当てはまると思う。確かこのシェリルさんも悩んだ挙句、妊娠中に転職していた気がする。(当然アメリカと日本では制度も違うし、シェリルさんが優秀で求められていたという点もあるとは思うが)

 

 

 

世の中にはアンチの人も多いので念のために書いておくが、私は普段から超わがままな人や「ザ・不妊様」に対して、そのまま迷惑をかけ続けていいよ、と言いたいわけではない。

それよりも、大多数である「周りのことを気にして、自分を犠牲にしてしまってる人」に対して、「もうちょっと自分のことを優先してもいいんじゃない?」と、提案したい。