素敵な本を見つけた:スティーブ・ジョブズ/なぜこんなに魅力を感じるのだろうか? | 編集者福田清峰の八ヶ岳南麓田舎暮らし 天使のように大胆に悪魔のように繊細に 八美里ファームと実践出版塾と

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八ヶ岳南麓で田舎暮らし。「森の中に暮らす生活」を楽しむ「八美里ファーム」におけるDIY、八ヶ岳周辺の大人の散歩道、主宰している八ヶ岳自然教室のことなどもを紹介。「5年愛される本づくり、そして10年愛される本づくりへ」をモットーに書籍を編んでいます。

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遅ればせながら、やっぱり、書いておきたいと思います。

いまだに、本当にスティーブ・ジョブズさんがいなくなったことが信じられません。
それくらい、人を魅了しする力と求心力を持った人でした。

しかもここまで、尋常ではないくらいに人を土足で踏みにじり、真っ向から傷つけることができる人は、そうそういないと思います。
それなのに、最後にはなんとか笑顔にさせる力を持っているんですから、すごいですね。


スティーブ・ジョブズ I
ウォルター・アイザックソン 井口 耕二
4062171260 


この本については、多くの方が語られていると思いますので、事細かくは語らなくてもいいかと思います。

とにかく、一読に値する…それでは失礼かもしれません。
とにかく、この本は読んでしかるべき本だと思います。

文中に、私がはじめて就職した会社であるDEC(Digital Equipment Corporation)のマシーンが出てきました。
やっぱり、何だかうれしいものです。

とにかく、なぜかワクワクする…それはきっと、スティーブ・ジョブズさんが人をやる気にさせ、不可能を可能にする力を持ち備えた人だったから、本にもそれが現れているのかもしれません。


スティーブ・ジョブズさんが考えていたビジネスの世界のことを知ることもとても価値があると思います。
製品のことAppleという会社のこと、ピクサーのこと、ディズニーのこと、ヒューレットパッカードのこと、マイクロソフトのこと…。

でもそれ以上に、スティーブ・ジョブズさんの世界観として捉えられるところを読めるのがとても素敵だと思います。

ボブ・ディランの音楽やアンセル・アダムスの写真が好きだとか、ジョン・ミューアの血を引いているんだとか…スティーブ・ジョブズさんが好きだったものが垣間見えて、それが、彼の偉業にどんな影響を及ばしたのか考えると、面白かったりもします。


そして、この本のもうひとつ素敵なところは、「最後にもうひとつ」が素晴らしい。
通常、伝記の場合、最後の言葉は伝記作家が自由に書いたり、故人を知る友人がその思い出を書いたりするものですが、この本は、いろいろな話をするなかで、自分はなにをしてきたのか、自分はなにを後世に残すのかについて語ったスティーブ・ジョブズさん自身の言葉で締めているところです。
これは、カッコいい。
正直に、やられたと思いました。

この部分だけでも、ぜひ読んでいただきたい。


最後の締めくくりは、目頭が熱くなります。

「神を信じるかと言われれば半々というところだね。僕は目に見えるものだけが世界ではないはずだとずっと思ってきた」
「死んだ後もなにかが残るって考えたいんだ。こうしていろいろな体験を積んで。たぶん、少しは知恵もついたのに、それがふっと消えてしまうなんて、なんだかおかしな気がする。だから、なにかが残ると考えたい。もしかすれば自分んお意識が存続するのかもしれないって」
「でも、もしかしたら、オン・オフのスイッチみたいなものかもしれない。パチン! sの瞬間にさっと消えてしまうんだ」
「だからなのかもしれないね。アップルの製品にオン・オフのスイッチをつけたくないと思ったのは」

こんなふうに死を受け入れようと考えたスティーブ・ジョブズさんが、死の瞬間に何を思ったかは、どんなにおもんぱかってもわかりませんが、きっとパチンと消えたのではないかと思います。
そして、全世界のアップルユーザーに、スティーブ・ジョブズさんのファンの人たちの心に、そして何よりもアップルに勤めている人たちの心になんらかの想いを残したことでしょう。


くどいようですが、個人的には、未だに、この人がいなくなったとは信じがたいです。
この人がいなくなっていいのだろうかと…。
思ってしまいます。



スティーブ・ジョブズ II
ウォルター・アイザックソン 井口 耕二
4062171279 



こちらも、なかなか面白いです。

スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン―人々を惹きつける18の法則
カーマイン・ガロ 外村仁 解説
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