23年7月16・17日 郡上長良川「気を付けましょう」 | 長良川と郡上竿の世界

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7/16日(日)

日曜日は用事があって、午前9時半過ぎから郡上の白鳥で鮎釣り。

奥美濃の山々は先日の大雨で多くの水を含んでいるのか、長良川もなかなか水位が落ちない。

この水位では、郡上大和より上流しか釣りにならないだろう。

仕方なく白鳥地区へ入る。

昨日まで数日誰の竿も入れられなかったと思われる瀬ですぐにオトリを天然に交換するが、意外にも反応が遠い。

どうして????

引水なのに瀬じゃないのか?

浅い瀬を見切って深瀬に移動する。

日中の日差しは強烈で痛い。

忘れた頃にボツボツ掛かるが、入れ掛かりには程遠い。

3連休の釣り人のプレッシャーか、それとも少しずつ引いていく水位で鮎が神経質になっているのか?

動けない釣りでストレスがたまり、朝から誰もがスルーしていた荒瀬の白泡にオトリをねじ込むと、速攻で良型が5連チャンで掛かるが、そんな場所は釣り返しがきかない。

夕食みの淡い期待も裏切られ、結局、釣果は24匹だけ。

明日も釣りのため、釣果をオトリ缶に入れて着替えずに車中泊の場所に移動する。

オトリ缶を川に沈め、やっと着替える段階になって気づいた・・・

サンダルが無い!

移動する前の車外に置いたままだ!

仕方なくまた片道30分かけて戻ると、ポツンと主人を待っていた(笑)

皆さんも気を付けましょう(その1)

 

7/17日(月)

翌日起きると、昨夜は気づかなかったのだが、偶然にも友人2人が数メール隣で車中泊していた。

それなら、今日は一緒に釣りをしようと盛り上がって、私の知らない場所に連れて行ってくれるとのこと。

そこには、私の好きそうな白泡ガンガンの荒瀬があるらしい。

期待して行くと、確かにそこは普通の人はまず手を出さない荒瀬があった。

その瀬肩からスタートして早速良型を抜く。

しばらくして上流で釣っていた友人の様子を見に行くと、目の前の深場の向こう側にヨダレの出そうな馬の瀬があった。

「ああいうところに無理して渡って戻れなくなり救助を呼ぶ人がいるんだよね~」

「バカな私でもこの水位では渡らないよ~」

と笑って会話をした。

それから30分ぐらいした頃だろうか。

こちら側から釣っている私の友人が、馬の瀬の知らない釣り人と大声で何か会話をしている。

馬の瀬の釣り人は、なぜか竿を仕舞って膝上ぐらいの瀬の中で立ち尽くしている様子。

友人が聞いたところでは、馬の瀬を釣り下ってきて元の場所に戻るのも下がるのも出来なくなってしまったとのこと。

更には泳ぐこともできないと言っている。

下流には、波立つ長い荒瀬が大きな岩盤壁にぶつかって大渦が巻いているから、間違っても流されたら命はないだろう。

私も友人たちと相談したが、無理に助けにいって二重事故にでもなってはマズイということで、その本人が携帯電話で119番に救助を求めた。

10分ぐらいで郡上消防署のレスキューや警官が何人も集まり救助がはじまった。

結局、ライフジャケットとウエットスーツのレスキュー隊員3人が対岸からロープを伸ばして馬の瀬に渡り、そのうちの一人が釣り人を後ろからラッコのように抱え、ロープに引かれて無事岸にたどり着き救助された。

見ていた私たちも安堵して胸をなでおろした。

私が驚いたのはその後のこの釣り人の行動であった。

まずは、救助されて警察官の現場検証などが終わった後に、おもむろにウェーダーをずり下げて河原に寝ころび足を上げて溜まった水を抜いたのである。

(だから泳げないと言ったわけだ)

私は、その行動を批判しているではなく、この水位の高い馬の瀬にセパーレートのタイツではなく、ドライウェーダーで渡るという無謀さの方である。

正直、私の常識では理解できず開いた口がふさがらなかった。

直後、更に想定外の行動を目の当りにする。

なんと、また川に立ち込んで竿を伸ばして釣りを始めたのである。

(あれだけのことを起こして多くの人に迷惑を掛けた直後である)

さすがにこれは誰もの目に余ったらしく、直後にまだ近くにいた警官が河原に呼び戻してきつく説教をしていた。

その後、本人は釣りを諦めて上流の浅瀬を渡ってこちらの岸に戻ってきたらしいが、会話した私の友人の話ではまったく悪びれた様子もなかったらしい。

何と言おうか・・・

私の常識の範疇を超えていて批判する言葉さえも見つからない。

せめて、自戒の念を込めて自分自身に言い聞かせたい。

・命あっての遊びである。

・何かあったら悲しむ人がいる。

・他人に迷惑をかける釣りは、人として失格である。

・少しでも迷ったら止まって戻れ、自分の経験値を超える無理はしてはならない。

・釣りは常に危険が潜んでいるから臆病すぎるくらいで丁度いい。

・万が一のために、できる限りの装備と用意を怠ってはならない。

・年齢による体力と判断力の低下を自覚し、歳相応の釣りを楽しむこと。

・いたずらに数を釣ることに夢中になるより、釣りを取り巻く世界観を楽しむこと。

皆さんも気を付けましょう(その2)

 

で、釣果はどうだったかって?

2日間分で40匹だけでした。

今年の長良川は厳しい・・・

サイズは、やっと23.5㎝が出たが、荒瀬の白泡の中では0.6号の下付け糸でも抜けないヤツに2回もブチ切られた。

まだまだ修行だ。

絶対リベンジしなきゃ死ねんぞ・・・(笑)