2020/12/22 | 塩麹おじさんの、お・いしい食堂

塩麹おじさんの、お・いしい食堂

塩麹おじさんの石井千秋による料理日記。
フードコンサルの傍ら、浅草橋しおこうじ 塩麹セミナーというユニークなセミナーを主宰。


久しぶりのブログ投稿になります!

ブログ投稿も、東京、浅草橋からの投稿は、今年いっぱいの予定です。
来年からは、ライフスタイルを変えて、とある山の中の一軒家にて自給自足生活を基盤にしながら、新しいフードライフを予定しております。
正式には、2月より移住する計画です。
ハタケでは。野菜やハーブを育て、栗の木10本、柚子の木、梅の木と桜の木各2本、さらには日本茶の木に囲まれての、自然と向き合ってのライフスタイル。
新しいフードライフに挑戦する予定で、新しい食生活の紹介ができたらと。
もちろん、塩麹作りや味噌、手打ち蕎麦、窯焼きパンやピッツァなども、少しずつしていきたいと…。

まずは、お知らせまで。。。


さて、下記に最近ある雑誌に執筆連載された記事を紹介しておきます!

ある教育者向け隔月発行雑誌に掲載されたもので。


冬だから鮪。


まさに、脂がのって美味しくなる季節ですね。


鮪は、回遊魚ですから、太平洋を北上し、冬になると、日本海側を中心に南下してきます。冷たい海水で、自分の身を守るために、脂がのってくるというわけです。

昔は、鮪は赤身が主流でしたが、昨今は脂ののった中トロ、大トロが人気です。以前は、トロは猫またぎと言って、猫も食べないと市場では捨てられていたとか


さて、鮪は、種類によってもいろいろ。味や色などにも特徴があります。また、天然ものの他にも、最近では養殖ものも出回るようにもなりました。最高級と言われのが、青森産の大間の一本釣りの本鮪が有名ですね。また、鮪は、その漁獲方法でも、品質と値段が変わります。一本釣り、延縄、囲い込みなどなど。というのも、鮪は漁獲する時に暴れるので、体温が上昇します。それが、ヤケと言われて、劣化する要因です。さらに、血が身に混ざってしまうと、見た目も含めて、品質が下がります。

種類は、本鮪と言われる黒鮪、だるまと言われる目鉢鮪、色が変色しづらいキハダ鮪、そして、南半球で漁獲され、インド鮪と言われるミナミ鮪。ミナミ鮪は、冷凍ものしかありませんが、日本では。本鮪と同じく脂がのった高級鮪です。

養殖は、国産も最近は盛んですが、地中海、スペイン産、トルコ産、ニューヨーク産とかいろいろ。


一般的には、目鉢鮪かが主流ですし、価格的にも比較的手頃です。キハダ鮪は、関西では人気がある鮪ですが、褐色しづらいことから、旅館料理や宴会料理で、よく使われます。


味は、やはり脂がのった本鮪かミナミ鮪。赤身もねっとりモチモチしていて、美味しいです。目鉢鮪は、脂が少な目ですが、やはり冬になれば、脂がのってきます。赤身が鮮やかなのが特徴ですね。


鮪は、腹側と背側でも、脂ののりと、味が違います。頭側と尾側でも変わってくるから、部位によっても違います。購入する際は、そうしたことを、頭に入れて、見極め、楽しむのもひとつかと思います。


今回は、キハダ鮪と養殖の本鮪を使いました。キハダ鮪は、カルパッチョ風に、本鮪は、ピンチョス風にして、酒肴に仕立てました。


今回は、簡単なおつまみ風にしましたけど、カルパッチョは、酢飯の上に盛り付ければ、カルパッチョ丼になります。


見た目の演出も大事ですね。脂ののった鮪をたっぷり、ボナペティ!マンジャーレ!!


鮪のカルパッチョ風。

キハダ鮪は柵で購入。薄く切り出します。

購入した鮪は、ペーパータオルで巻いて、しっかり水気を切って保存します。劣化する原因になりますから。

ルッコラ、ベビーモッツァレラチーズ、レモン、マッシュルーム、赤パプリカ、ラデッシュ、卵、パルメザンチーズを用意します。レモンの皮、赤パプリカは細い千切りに、ラディッシュとマッシュルームはスライス、ルッコラはざく切りに。卵は卵黄だけを使います。

皿に、ペーパータオルでオリーブオイルを塗り、薄く切り出した鮪を綺麗に並べます。

後は、野菜を彩る良く並べ、卵黄を真ん中にして、パルメザンチーズをすりおろしてかけ、オリーブオイルをまんべんなくかけます。塩、白胡椒を振ります。

そして、いよいよカルパッチョの醍醐味、マヨネーズを細い口の絞り袋で、絵を描くように、ダイナミックに。

カルパッチョとは、真っ赤な薄切り牛肉にマヨネーズを、カルパッチョの絵のようにかけたのが、始まりだとか。イタリアベネチアで生まれた料理です。

余談ですが、病気を患った牛肉のステーキ好きのある店の常連客が、牛肉が食べれなくなり、気を効かせた店主が、牛肉を叩いて皿いっぱいに広げ、マヨネーズをかけて、その胃袋を満足させたとか。それが、カルパッチョの絵に似ていたことから、カルパッチョと言われています。


鮪のピンチョス風。

ラディッシュ、カブ、潰したニンニク、鷹の爪、オリーブの実ピクルス、ケッパー。

オリーブオイルで、ニンニクを香り出しし、鷹の爪を加えます。四等分にして面取りしたカブをソテーします。

鮪は、半分は片面だけを炙っておきます。

楊枝に鮪とオリーブの実ピクルスを刺して皿に並べます。ソテーしたカブ、ラディッシュを盛り、ケッパーを散らし、キツネ色にしたニンニクと鷹の爪、そのオリーブオイルをたっぷりかけ、塩、白胡椒して完成です。





ブログ投稿も、少しずつ再開していきますので、よろしくお願い致します!