今年の見納めでスラムダンクと共に観たのがDr.コトー診療所。
漫画は読んでおらずテレビドラマしか知らないのですが、最後に観たのは彩佳(柴咲コウ)がガン治療の為に島を離れるところだったので、その後の事は当然続編としてやるものだと思っていました。
ところが、いつまで経ってもドラマはやらなかったので、映画ではその辺が描かれていると思っていました。
続編が製作されなかったのは、一説に柴咲コウが「あんな島に行きたくないと言ったから」なんて都市伝説のようなものがあったけど、果たしてどうなんでしょう。
今は北海道在住との事で、その噂を払拭する為のパフォーマンスかと思ったら、彼女の両親って北海道出身なんだってね。
詳しい経緯はわからないけれど、一人っ子らしいし、その関係で移住しただけでパフォーマンスではないのかも。
一方、主役の吉岡秀隆はと言うと、今回の映画制作に関して「あれ(ドラマ)以上の演技はできない」と難色を示した事からしてドラマも同様だから続編がなかったのかも。
この辺は「スラムダンク」の作者と同じ心境なのかもね。
ま、制作側は「前作を越えよう」と意気込むだろうし、それに応えなければならない演者にはプレッシャーがかかるんでしょうね。
とは言え、ドラマが面白くなるかどうかは演者よりも演出家や脚本家にかかっていると思うんですけどねぇ。
一方、映画は監督の物だから全責任は監督にある。
それで、本編はドラマから数年経った設定になっていて、新しいお話と言う感じ。
意外な感じだったけど、考えてみればドラマって何話もあって1つの作品であるのに対して映画はおよそ2時間で1つの作品なので、「ドラマとはテーマが違う」と割り切れば納得できるところではあります。
で、まあ、そのテーマは「後継者問題」なんだろうな、と思った次第です。
難しい問題ですよね。
それは医者の数と言う事だけでなく、土地に馴染めるかどうかと言う問題。
コトー先生のようにやるのは容易ではない。
それは映画を観てもわかる事だけど、現実の離島ではどうなんでしょうか。
今時は「田舎暮らし」が流行っているので、そう考える医師がいてもおかしくないですが、努力しないと新参者は認められない。
まあ、医師であれば諸手を挙げて歓迎なのかもしれないけど、その先はその人次第。
実際、協調性がない事でハブられた移住者もいるし、昔から居る土地の者でも何かあれば村八分にされる集落が現に存在するから、現実の後継者問題は簡単に解決できないと思います。
その為か、「せめて映画だけは」てな感じのエンディングに思えました。
演出と言えば、あくまでも今回の映画を観たお父さんの個人的な感想ですが、不自然に思ったのが那美(生田絵梨花)のおばあちゃん美登里(藤田弓子)が台風接近で避難しているのにも関わらず一人で家に帰った事。
帰った事を知っている人がいる事からして「止めてもなお」と言う事なのかもしれないけれど、避難しているのに持病がある婆さんを一人で家に帰すかねぇ。
「誰かが付いて行こうとしたけれど断られた」と言うところまで読んだとしても島の人間性を思うとちょっと違和感を覚えました。
結局、その後に起こる事を劇的に演出する為だと理解したけど、「なんか違うなぁ」と思った次第。
だって、美登里婆さんの救助シーンは至って短いもんね、さほど重要ではなかったはず。
それなら避難場所で倒れても良く、その後の対処を一致団結してやった方が感動的な気がしました。
そう言えば、診療所でしきりに「私の診察はまだですか?」と言っていたおばさんとか災害に遭った人達が順番を待ちきれない様子で言葉を発していたけれど、「同じ島民なら空気を読めよ」と言いたかったな。
医師不足の窮状を演出したものだろうけど、「イラッ」とした。 f(^^;
それと、ラストシーンの前でコトー先生が意識を無くすところでは、手がぶらんと垂れ下がるのは良くある演出だけど、その後の長回しは必要あったのだろうか。
やはり、印象付けてラストシーンを盛り上げる為の演出だろうか。
ラストシーンと言えば、「どこかで観た事ある演出だな....」って思ってたら、「プリズン・ブレイク」のラストもこんな感じだったよね。
そんな事で、観た人はどんな感想だったのか、帰ってからレビューを観たら、「泣いた」と感動した人がいる反面、酷評する人も多かったです。
お父さんも涙を覚悟してティッシュを持参したけれど、開封する事はなかったです。
ただ、「2回観て欲しい」と言うレビューがあったので、2回観ると違うのかも。
また、ドラマとのつながりがなくて残念に思っている人もいました。
ま、わからんではないけど先述の通りだろうし、続編のドラマを期待したいところ。
吉岡秀隆と柴咲コウはまだまだ若いからこの先も「Dr.コトー診療所」は続く可能性は十分にあるけれど、本人達はやる気があるのだろうか。
ま、仕事ならやるか。 f(^^;
ってゆーか、本人のやる気よりもこの映画の興行結果次第かな。
ところで、あの「純」が白髪頭だよ、どおりでお父さんも年をとるわけだ。
もっとも、お父さんには白髪になる髪がなかったりするけど.....。 f(^^;
では、また! (^o^)/