今年の3月に入手したフォールディングストーブの煙突は真っすぐ。
これをテント内で使用したい場合は煙突が出せるように設計されたテントでなければなりません。
お父さんの場合は基本が車中泊なのでテントは張らないけれど、タープはセッティングするのでその中では使いたい。
しかし、さすがにシートを加工するのは大変だし、雨が降った時の対策も面倒そう。
現状で手っ取り早いのは煙突にエルボを使い、曲げて外に出す事。
なので、ネットでエルボを探したけれど、延長管はあるもののあいにくエルボは無し。
そこで、ロケットストーブで使っているスパイラルダクト用のエルボ(75Φ)を加工して使う事にしました。
【スパイラルダクト用エルボ】
まずはサイズ計測。
エルボは75Φと言う規格だけど、実際はもう少し細いです。
で、計測すると、外径が73mmで内径は71mm。
フォールディングストーブの煙突は、若干歪んでいるのでおよそになりますが、細い煙突の外径が70mmで内径は67mm。
太い方は外径が80mmで内径は77mm。
と言う事で、加工せずとも細い煙突ならエルボに合う事になります。 (^^)v
しかし、世の中そんなに甘くない。 (>_<)
実は、エルボにはカシメている部分が2か所あり、そこは68mmしかないんです。
実際に合わせてみても入らなかったです。 (>_<)
なので、それを何とかしなければなりません。
また、エルボの先端は狭くなっているので、そこも広げなければなりません。
幸い先端に関しては以前ロケットストーブ2号機の試運転をした時にやっているので問題無し。
下画像がその時のヤツで、画像だけではわかりづらいので、白ラインで状況を表しています。
と言う事で、カシメ部分をどうやって広げようかと・・・・・。
ま、機械があればなんて事の無いものなんですけどね。
手っ取り早いのはヤスリで削る事だけれど、それだとカシメ部分が弱くなるのでよろしくない。
で、行き着いた答えが「斜めになっても広がりさえすれば何とかなるんじゃね?」 です。
つまり、異形ジョイントのように全体的に同じ径にしなくてもフレアー加工さえすれば煙突が入るんじゃないかと。
と言うのも、基本的にはエルボの口径の方が大きいわけだから、煙突が入るようにさえすれば、内部で楕円形のようになるとしても、とりあえずは収まると思った次第です。
それでもダメならまた違う方法を考えます。
と言う事で、実践。
まずは先端をストレートに加工。
万力に細いパイプをセットし、そのパイプの外側にエルボの内側が当たるようにしてエルボの先端をハンマーで横から軽く叩きます。
ちなみに、上から叩くとパイプが外れるのでNG。
それと、パイプではなく平らな物を使うと隙間ができるのでこれまたNGです。
エルボを回しながらコツコツと1周やれば先端はストレートになります。
次はカシメ部分。
ペンチで広げる事も考えたんですけど、ラジオペンチのような細いヤツじゃないとダメだしかなりの力を要するのでほぼ無理。
そこで、パイプのエッジでエルボを広げる作戦。
上画像の状態でエルボを万力に当たるまで入れ、エルボのカシメ部分がパイプのエッジに当たっていない所(エルボの先端からおよそ20mm)をハンマーで一撃すればエッジで広げられるだろうと言う考え。
ただ、力を入れ過ぎると変形するので、この時の力加減が難しい。 f(^^;
それで、2か所あるカシメ部分を1回ずつやった結果、68mmが69.8mmになりました。
もう1回やるのは変形しそうで怖いので、足りない0.2mmは0.1mmずつヤスリで削ろうと思いました。
その前に、他の部分を計測してみると、一撃のお陰か71.3~71.8mmと全体的に若干広がっておりまして、「これなら入るんじゃね?」 と思い試しにやってみると、めでたく入りました。 (^^)v
と言う事で、削る必要は無くなりました。
これをストーブに取り付けるとこんな感じ。
実際に使う時は煙突をもっと高くすると思いますが、ともあれこれによりエルボの先はスパイラルダクトを使えるので、フォールディングストーブは自由にセッティングできます。
それはいいんだけど、改めて見るとストーブは意外に低いです。
脚の高さが15cmで本体を合わせた全体の高さは36cm。
ローチェアなら良さそうだけど、普通のイスで使うにはいささか使いづらいように思うので、今後は高くする事を考えようと思います。
では、また! (^o^)/