キャンピングカー 10 【 自己保持回路とヒューズボックス 】 | お父さんの工作室

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無い物は作る、出来る物なら作りたい。

 

コントロールパネル を製作するに当たって、まず 自己保持回路ヒューズボックス を作りました。

 

自己保持回路とは、え~と、 “ 読んで字のごとく ” とも言えるのですが、一言では上手く言えないので順を追って説明します。 f(^^;

 

まず、下図の 電球を点灯させる回路 の左側にあるスイッチが モーメンタリ スイッチ と呼ばれるもので、これは押した時だけ ON (②の状態)になり、離すと OFF (③の状態)になります。

 

一般的には プッシュ スイッチ とも言いますが、正確にはプッシュスイッチにも2種類あって、下図右側の回路にある オルタネイト スイッチ と呼ばれるもののように、一度 ON (②の状態)なったら、手を離しても ON のまま (③の状態)のものがあります。

 

 

 

それで、 “ 手を離すと OFF になる モーメンタリ スイッチ を使用し、手を離しても ON の状態を保つ回路 ” が一般的な自己保持回路です。

 

具体的な自己保持回路を下のサンプル図 ①~③で簡単に説明します。

 

 

 

①は OFF (消灯)の状態で、②のようにスイッチを ON にすると赤線で書いた電池から電球までの回路が出来上がり赤矢印のように電気が流れ電球が 点灯 します。

 

この時リレーのコイルにも赤矢印のように電気が流れるのでリレーも ON になります。

 

そうすると、次に③でスイッチから手を離しても ON になったリレーからランプとリレーに電気が流れるので電球は 点灯したまま です。

 

このリレーの状態が自己保持です。

 

ニュアンスはありますが、 自給自足 みたいなもんです。

 

なので、電池がなくなるまで、正確に言うと電池の残量がリレーの動作電圧を下回るまで電球は点灯し続けます。

 

昔、この回路を知った時は 無限エネルギー を連想したものでした。

 

さて、この回路で何がしたいのかと言うと、たとえば、 キャビンの照明を 運転席、キャビン、エントランス でも点けられるようにしたい のです。

 

それならスイッチを複数付ければ? と言うのがごく一般的な考えなんですが、そうはいかないんです。

 

またまた図で説明しますが、以下の電球を点灯させる回路でモーメンタリ(左側)ではスイッチを押した時しか電球が点灯しないので実用的ではありません。

 

オルタネイト(右側)はスイッチを入れると電球は点灯したままになりますが、仮に上のスイッチを ON にした場合、下のスイッチに関係なくを電球は点いたままになるので、たとえば、上を運転席、下をキャビンのスイッチとした時に、運転席で点けた電球はあくまでも運転席でなければ消せません。

 

 

 

この問題を解消出来るのが自己保持回路です。

 

これを発展させると クイズ番組で使用する早押しボタンも作れるはずですけど、リレーの数が多くなるので負荷がかかります。

 

その為今時は 半導体 を使用するのが一般的です。

 

サイリスタ だったかな? ちょっと思い出せません。 f(^^;

 

ま、それはともかく、前置きが長くなりましたが、今回作った自己保持回路が以下の図です。

 

 

 

 

スイッチの増設は簡単に出来るので、最低限必要な 運転席 (フロント)と キャビン (リア)に取り付ける事にしてスイッチは2個。

 

動作の理屈は今まで書いてきたのと同様で、F あるいは R のスイッチを押すとリレーのコイルに電気が流れるとスイッチがONになって L (電球などの負荷) に電気が流れ、手を離してもONのままです。

 

違うのは、電源が入りっぱなしでは困るので、 OFF SW1 あるいは OFF SW2 を押してリレーに供給される電源を切られるようにしているところです。

 

ここまで出て来ませんでしたが、OFF SW1 と OFF SW2 は、 押した時だけOFF になるモーメンタリスイッチです。

 

リレーはネット購入した物で、容量は図に記載しているように5A。

 

2回路内臓されているので、1回路を保持回路にし、もう1回路を負荷用にしました。

 

で、これはのちに配線していた時に思ったんですけど、 OFF スイッチ はリレーのマイナス側(アース側)に入れれば良かったな、と。

 

と言うのは、またしても図で説明しますが、今回の配線は下図の上の方に相当します。

 

スイッチの取り付ける場所にもよりますが、行きが長くなれば当然帰りも長くなります。

 

しかし、リレーのマイナス側にスイッチを取り付ければ、下図の下のようにアースするだけで済みます。 

 

 

日本車のボディは マイナスアース ですから、そちらの方がベストでしたね。

 

わかりやすいところでは クラクション がこのような配線になっています。

 

つまり、“ クラクションには最初から+12Vが接続されていて、ホーンスイッチを押した時にマイナスがつながってクラクションが鳴る ” と言うようになっています。

 

電源の ON-OFF は普通プラス側で行うのでついついそのまま作図してしまいました。

 

さて、回路図を基に製作したのが下画像のユニットで、 TVチューナー(地デジ)、室内照明 トランンク照明 をコントロールする為に3回路で構成しています。

 

 

 

 

本来は 銅板 を使用し エッチング すれば専用の基板が出来るので見栄えはいいんですけど、そこまでする必要はないので、 ユニバーサル基板 に部品を取り付け、リード線をハンダ付けして回路を作っています。

 

上の方に見えている オレンジ、灰色、ピンク、黒 は回路図の配線通りで、この先に ギボシ端子 を取り付けてスイッチと接続します。

 

接続点がギボシ端子なので、スイッチの増設が簡単に出来るわけです。

 

下の方に見える 赤と黒 は電源(+12V、アース)に接続します。

 

このユニットは埃が入らないようにボックスに入れてコントロールパネルの裏側に設置する予定。

 

それで、適当なボックスがないか100均に行ったらハガキの収納ケースがあったのでそれを購入。

 

ただ、ハガキサイズなのでスペースに余裕がある為他に収納する物がないか考え、丁度良い具合にユニバーサル基板が2枚入るので、そこに ヒューズ基板 を取り付ける事にしました。

 

その基板が下画像の物。

 

 

 

 

これは、ユニバーサル基板の穴を大きくしてヒューズターミナルを取り付け、ハンダで固定しています。

 

使用したリード線は 2sq だったと思いますが、上が入力側で下が出力側、それぞれハンダ付けし結束バンドで固定しています。

 

そして、2枚の基板を収納するべくケースの加工。

 

 

 

 

ケースはベニア合板に取り付ける予定で、その取り付けに使用するのが安定化電源でも使用した アルミのアングル (上図左上)。

 

そして、ケースに収納。

 

 

 

 

今見ると入力側のリード線の右3本が青色から黄色に変わっています。

 

理由がちょっと思い出せないのですが、おそらく入力電源の種類で色分けしたのではないかと ・・・・・。

 

つまり、サブバッテリーと安定化電源の違いではないかと思います。

 

でも、こうして思い出せないようでは意味がないですがね ・・・・・。 f(^^;

 

それでも、配線されたものを見ればすぐにわかります。

 

画像の中ほどに行って、画像ではわかりづらいですが、基板の取り付ける高さを変え、その隙間から線を出すようにしています。

 

それから、自己保持回路用のリード線は 熱収縮チューブ でまとめています。

 

1回路ごとにまとめているので、接続する時に線(回路)を間違う事がありません。

 

そして一番下、後日これを取り付ける時なってからなので画像にはないんですが、ここの空きスペースにこの回路用のヒューズホルダーを取り付けました。

 

それから、ヒューズつながりで先に公開してしまいますが、ヒューズボックスはもう1つ作りました。

 

今回作った物を見ての通りセット出来るヒューズは6本で、当初はこれで間に合うと思っていて、足りない時は市販のリード線が付いたヒューズホルダーで間に合わせるつもりでした。

 

しかし、作業しているうちにヒューズの数が増えていき、シート下の配線をしている時に 『 ヒューズホルダーの所在がわからなくなるかも? 』 となってヒューズをまとめる事にしました。

 

で、また100均にハガキケースを購入しに行ったら、この時にはもう規格が変わっていて、以前購入したクリアなプラスチックのハガキケースはありませんでした。

 

そこで白羽の矢を立てたのが コレクションケース

 

 

 

 

 

見た目は、とにかくいい。

 

若干ケース全体が高過ぎる感じはあるものの元々目的が違うのでそこは致し方ないところ。

 

そして、ケースの横から線を出す為と基板を固定する為にケースの両サイドに 14mm の角材を取り付けます。

 

下図の黒い部分が 14mm の角材を取り付ける部分です。

 

 

 

角材はケース下の色に合わせる為に塗装し、本体を取り付ける為の穴(4φ)を開けておきます。

 

 

 

 

そして、このサイズに合うようにユニバーサル基板をカットします。

 

こんな事もあろうかと、 ユニバーサル基板は 420mm X 150mm だったでしょうか、大きい物を予め購入しておりました。

 

そして、その設計図が以下のものです。

 

 

 

製作方法は前回と一緒。

 

違うのは、使用したリード線の太さと LED が付いているところ。

 

今回のヒューズボックスはリレーのコイルとか使用電流が少ない物に使用する予定なので、細くても大丈夫です。

 

それから、LEDを付けたのは、一目でヒューズが切れているのを確認出来るようにする為です。

 

と言うのは、通常ヒューズは過電流で勢い良く切れる為、ヒューズを見れば一目瞭然なのですが、これを取り付けるのはシート下なので、暗かったりしてヒューズが確認出来ない場合があるのではないかと思いLEDを取り付ける事にしました。

 

回路図を見ての通り、LEDは負荷側に取り付けているので、ヒューズが切れた場合は点灯しません。

 

また、回路図のLEDの所に 定電流ダイオード (E153) とありますが、これはLEDの為に電流を制御する部品です。

 

今までの回路ではLEDに合わせた 抵抗器 を使用しておりまして、これにより製作が楽になったと言えます。

 

既に製作した物やLEDについては次回改めて記事にします。

 

ともあれ、ネットでこの部品を見つけた次第で、即買いでした。

 

時代は進化していますね。

 

ちなみに、この部品により電流は 15mA となりますが、 抵抗器なら 800Ω (12V時) を使用する事となります。

 

しかし、車のバッテリーは12Vとなっているもののエンジンがかかっている状態ではおよそ14Vあり、800Ωでは 17.5mA となるので、電流値が変わる事のない定電流ダイオードはありがたいです。

 

では、 ヒューズボックス 2 の製作ダイジェストです。

 

まず、ヒューズホルダーを基板に取り付けます。

 

 

 

 

次に、LED と 定電流ダイオードを取り付け。

 

 

 

 

定電流ダイオードはこんな具合。

 

 

 

 

これにリード線をハンダ付け。

 

 

 

 

上が入力側で下が出力側、左に見える黒いリード線はLED点灯用のマイナスです。

 

裏側はこんな感じで、リード線はもちろん結束バンドで固定しています。

 

 

 

 

リード線をケース横に開けた穴から通したあとLEDの点灯テスト。

 

下の画像を見ての通り、ヒューズを取り付けた所のLEDしか点灯していません。

 

つまり、切れたヒューズでは点灯しないわけで、画像のヒューズはOKと言う事です。

 

 

 

 

これにカバーを取り付けるとこんな感じ。

 

最初はカバーの横に穴を開けてケースにネジ留めしようと思っていたのですが、この状態でも締まりが良いと言うか、収まりが良く、カバーが外れる心配がないのでやめました。

 

 

 

 

このヒューズボックスの取り付けは、基板の四隅に開けた穴にネジを通し固定します。

 

確か、トラスタッピングネジの 4mm X 30mm を使用したように思います。

 

これで完成ですが、 『 先に公開します。 』 と書いたように、この製作と使用は後になってからで、言わば “ 第2段階 と言うところになります。

 

次回はこれ以前に製作したLEDを使用した物とそれにまつわる記事です。

 

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