LED 電球のブルーライト | プロライトジャパンのブログ

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前回「LED電球とブルーライトの問題」をハンパな書き方でした。

 

少しは解り易く書き直します。

 

LED電球は発光効率が良いので、発熱が少なく電気代も節約できます。

 

LED 電球の選択を間違えるとブルーライトの悪影響を受け易い環境になります。

 

明るく感じる昼光色/昼白色のLED電球を選び、ブルーライトが増えるケースが多いです。

 

プルキニェ効果と呼ばれる「青系の光の方が赤系の光より明るく感じる」と説明されている現象です。

 

LED電球から出る光の量が同じで照度も同じでも、明るく感じるブルーライトが多く含まれる昼光色:6,500K、昼白色:5,000Kを選択し易くなります。

 

昼光色:6,500K

昼白色:5,000K

温白色:3,500K

電球色:2,800-3,000K

 

のLED電球は同じ810 lumenでもリスト上の方が明るく感じます。

 

下のLED電球は光の色が違っても同じ810 lm です。

左の電球色から右の昼光色に変えると「明るさ感」が全然違います。

 

注:現在、プルキニェ効果は2種類の視神経の働く明るさの違いで説明されています。現代の照明の明るさだと視神経の働きで説明が付きません。視神経といった生理学的な問題より、心理的効果と説明しないと大きな矛盾が出ます。後日書く準備中です。

 

既出ですが、LED 発光スペクトル のグラフです。

 

波長 498 nm(500 nm) のライトブルーのラインの出力が重要です。

 

アメリカのLED メーカーの人気LEDの発光スペクトルです

 

498 nm近くに谷が有り、左の450 nm 前後のブルーにスパイクが有ります。

 

450 nm ブルーは500nm の1.6〜5 倍の量です。

 

許容範囲は3,000Kの電球色でしょう。

 

日本製の世界のトップクラスのメーカー製LED 発光スペクトル

 

498 nm近くに谷が有り、左の450 nm 前後のブルーにスパイクが有ります。

 

450 nm ブルーは500nm の1.8〜6 倍の量です。

 

許容範囲は3,000Kの電球色でしょう。

 

 

ライトブルーのラインで強調した498 nm の光が桿体細胞という暗い時働く視神経の感度が最も高い波長です。

 

下のグラフは人間の視神経の感度曲線です。

明るい時に働く、色覚が有る、錐体細胞はRGBに対応した3種類有ります。

 

R=レッド前後担当は"L"のライン、Gn=グリーン前後担当は"M"のライン、B=ブルー前後担当は"S"のラインです。

 

点線が桿体細胞の感度曲線です。

桿体細胞は光子 1個にも反応すると言われています。ただし、光子1個が必ず、視神経の受容部に当たるとは限りません。

 

その為、夜行性のネコ科、犬科の哺乳類の眼にはタペタムという光を反射する膜が網膜の後ろ側に有りますタペタムで光子が再度網膜を通過し感度が上がる原理です。

 

夜猫の眼に車のライトが当たるとブルーグリーン/ターコイズブルーに光りますが、それが498 nm の光の色と言っても過言では無いでしょう。

 

つまり、この桿体細胞は光の量にも敏感です。色覚が無いので昼間は気付きませんが、昼の光にも反応しています。

 

この498 nm の光=ブルーグリーン/ターコイズブルーの光の量が、眼の瞳孔のサイズを調整します。

 

上のLEDのスペクトルのグラフの498 nm 付近に谷が有るのが問題です。

 

眼に入る光量を調整する瞳孔のサイズ調整を担当する498 nm の光が主流のLEDでは少ないのでブルーライトが必要以上に眼に入るから問題だと言われています。

 

昼間の青空全体からの光のスペクトルです。

 

 

直射日光のスペクトル

 

 

白熱電球のスペクトル

 

ブルーライトは眼の健康に悪く、睡眠に悪影響が有るので有名です。

 

国内主流のLED 電球のスペクトルに改善点は無いでしょうか?

 

探したら、急なスパイクや急な谷が無い自然光に〜白熱電球に近いスペクトルのLED 電球が有りました。

 

1個の LED 電球だけで下の3種類の色温度のスペクトルが自己完結型で出せるようです。

 専用デバイス、制御回路 無しに 昼、夕方、夜向けの3タイプの光を出せる優れたLED電球です。

 

1:近日テストしたいと考えています。

 

2:なぜ波長 498 nm の光が夜行性の動物と人間の暗所視のメインなのか論文が発見できません。

このデータを集めています。仮説を書きたいと思います。

 

PS. ブルーライトカットLED 電球の原理の推測

 

このブルーライトカットLED 電球のスペクトルを観ると左に2個の山が有ります。

 

3〜4種類 LED x 複数個のLED使用で実現したと推測します。

 

その3タイプは

A : 400-410 nmのブルーバイオレット光+蛍光体LED

 

B : 450 nm ロイヤルブルー光+蛍光体+ブルー50-75%カットフィルターLED

 

C : 450 nm ロイヤルブルー光+蛍光体+ブルーカットフィルター付LED

 

 

 

 

 

近日内にテストして掲載したいと思います。

 

PS.数字の単位: nm、グラフ 700 nmから右は赤外線