先日、日向坂46の渡邉美穂が5月11日に発売する7thシングルの活動を以て、グループを卒業することをブログで明かしました。先週2日間の東京ドーム公演を完走したばかりで、惜しくもコロナ感染で不参加だった濱岸ひよりを含む22人の更なる成長が期待されていただけに、今回の卒業発表はおひさまの殆どが予想しておらず、中には美穂推しのファンの悔しさを感じる声もネット上で呟かれています。
美穂はひらがなけやきの2期生オーディションを経てグループに加入し、当時はその初期メンバーだった長濱ねるが漢字欅の活動に専念する為、代わりにひらがな1期生による単独ドラマのキーパーソンとして出演。その後もメンバー第一号の写真集を発売したり、漢字欅のテレビパフォーマンスにもピンチヒッターで参加したりと、幅広く活躍してきました。しかし日向坂に改名してからは「怒涛の起爆剤」というキャッチフレーズを持っていた彼女も立ち位置に恵まれず、ドキュメンタリーで涙を流したことも。
小坂菜緒や金村美玖、丹生明里といった同期メンバーのように、高いポテンシャルを持った美穂がいずれは表題曲のフロントに立つ日が来ることを願い続けるファンも大勢いましたが、結局その瞬間は叶わなくなってしまいました。自分も美穂推しの一人として無念に近い感情を抱いていますが、今は7thシングルの続報と、アイドル業界とは違う戦場で彼女が輝ける未来を期待しつつ、22人の日向坂でいられる残りの時間を噛み締めたいと思います。
さて、今日の昼頃にドーム公演でもサプライズ披露された7thシングルの表題曲「僕なんか」のMVが解禁されたわけですが、実際に会場に足を踏み入れた方はご存知の通り、同曲では本格的にグループへの帰参を果たしたこさかなが再びセンターポジションに配置されています。また、実は作曲を担当されたのが明後日発売の櫻坂46の4thシングル「五月雨よ」と同じ方なのですが、どちらかというと「僕なんか」は切なさが強調されたようなメロディと感じられます。
ただ、個人的には今回の新曲にツッコミたいところが多く、まずその一つがこさかなの復帰センターです。彼女の帰参とフォーメーション発表はかなり早い段階で進んでいたと思われますが、ドーム公演前に上げられたブログでも体調がまだ万全じゃないと記されていたので、一部のファンはこさかなが復帰早々シングルセンターに抜擢されることに不安を感じています。事前にネット上で相次いでいた予想も、齊藤京子や丹生ちゃんなどにセンターを任せ、こさかなは後列で様子見という意見が多かったものです。
フロントの顔ぶれはキャプテンの佐々木久美、3期生の上村ひなの、そしてセンター経験者のおすしや佐々木美玲がこさかなと共に並んでいますが、形はやや異なるものの、最新曲「Actually...」で5期生の中西アルノをセンターに配置し、その隣をベテランのエース・齋藤飛鳥と山下美月、さらに秋元真夏と梅澤美波のキャプテンコンビで支える乃木坂46と、どうにも似たような布陣となっています。(アルノちゃんは現在自粛中で、飛鳥と美月がWセンターの代役を担っていますが・・・)
そんな中で櫻坂はというと、副キャプテンの松田里奈は4作続けて表題曲のフォーメーションに配置されているものの、正式なキャプテンである菅井友香はミュージカルの出演とシングル制作を両立することが困難と見受けられた為、敢えて「五月雨よ」の選抜から外れ、参加するのは渡邉理佐のセンター曲「僕のジレンマ」のみとなっています。このことから、乃木坂と日向坂ではキャプテンが最前列に立っている一方、櫻坂だけキャプテンがそもそも不在という珍事が発生してしまったわけです。
明日は4thシングルのフラゲ日ですが、それを待たずしてMVが公開された日向坂の新曲も同じ作曲家であり、両グループの過去の作品の再生回数を振り返ってみると、「五月雨よ」が現在200万回以上Youtubeで再生されていますが、その内日向坂に越されてしまう可能性が大きいでしょう。年末のレコード大賞を視野に入れるとしても、これまでとは違う路線の同曲で注目を集め、彼女達の勢いを再び盛り返すことはやはり難しいのか?
次なる5thシングルのセンターとして、自分は守屋麗奈か藤吉夏鈴のどちらかと予想していますが、これまで開催されている「BACKS LIVE!!」でれなぁがセンターを務めていたのが「ブルームーンキス」や「偶然の答え」と、日向坂の新曲と同じ系統に聞こえるメロディのものばかりなので、彼女を次回作の表題センターに抜擢することが難しくなったかもしれません。だとすると、「なぜ恋」の再生回数が1000万を突破した夏鈴ちゃんを起用し、「Dead end」以上に迫力のあるパフォーマンスを見せつけるか?
異なるように見えて、少し似た歩みを進めていく坂道シリーズ。そこからまた一人、分かれた方向を見据えるメンバーが出てしまいますが、願わくば全員の行く先が幸せに満ち溢れた未来であってほしいものです。