「uppercase」と「lowercase」の由来 | グラフィックデザイナーのための英語講座

グラフィックデザイナーのための英語講座

デザインの現場で使われる英語を
『グラフィックデザイン用語英和辞典』の編纂者が紹介します。

大文字(capital letter)」のことを「uppercase」、「小文字(small letter)」のことを「lowercase」 と呼ぶことがよくあります。

これは、金属活字の時代、2枚組みの活字ケースを植字台に置くときに、大文字の入ったケースを上段、小文字の入ったケースを下段にセットしていたことに由来しています。

活字ケース(type case)にはさまざまな種類があり、アメリカの端物組みでポピュラーだった「California Job Case」(下図)では、ケースが1つで、小文字が左、大文字が右に収められていました。



※空白の部分は使われ方にばらつきがありますが、括弧類、スペース、クワタ(quad)などが収められていました。

かつてITC(International Typeface Corporation)が発行していたタイポグラフィー雑誌『U&lc』は、「Upper and Lower Case」という意味です。

『U&lc』のバックナンバーの一部はPDF化されていて、「fonts.com blog」からダウンロードすることができます。

http://blog.fonts.com/2010/10/

PCのパスワードなどで「大文字と小文字を区別する」ことは、「case-sensitive」といいます。