私達の身体が運動を行う時上半身のショルダーと下半身の
レッグが様々な方向に動く事に因って360度あらゆる方向に
意思表示をする事が出来ます。筋肉運動によって作られた力は
生活全般だけでなくスポーツやダンスと言った対人的な行為を
より楽しくするだけでなく全身の機能を高め健康にも大きく
影響を与えます。
そんな中社交ダンスは音楽を表現する事でより豊かな感情表現を
生み出し踊り手達の心を魅了するのですが様々なフィガーや
運動表現が有るものの実際に演ずるとなると思いどりとはいかず
踊り手達の心を悩ませます。
一人で音楽を演ずると言うだけでも難しいのにペアとして互いに
運動表現を繋ぎ合って音楽表現を生み出す事は簡単には行かず
長い時間と努力を必要とします。
とは言え中々思い通りには踊れなくとも音楽の中で身体を動かし
お相手とやり取りをするのはとても楽しく社交ダンスの大きな
魅力と言えます。
社交ダンスを踊る上で自分の意思を伝えお相手の心と身体を
感じ取り美しい音楽表現を行うには的確なリード&フォローが
必要とされますがどれ程多くの知識を持っていても運動能力に
長けていたとしても二人の思いを一つの音楽表現とするのは
至難の業とも言え初心者と上級者の差はリード&フォローの
良し悪しに有ると言っても過言では有りません。
多くの踊り手が習った様に上体を作りお相手と身体を触れ合って
演じているのですがどの様にお相手を感じ運動を伝えるかが
良く解っていない踊り手が多い様です。
コンタクトしてステップを正確に踏めば踊れると思っている方も
少なく無くて外見だけを美しく保って演じようとする事で常に
お相手とのトラブルを生じその結果自分自身の運動表現も
思うが儘とはいかず意図しないステップを踏んでしまいます。
具体的にどの様に演じたら男女が繫がりの有る運動表現と成るか
と言うのではなくお互いに自分のパフォーマンスが自由に楽しく
出来る様にする基準を知る事が重要です。
ただ接触面を押したり引いたりするのではなく自分の運動が
お相手の身体にどの様に作用するかを知る事が大切です。
社交ダンスのみならずスポーツに於いても対人的な運動は
お相手の身体の中心つまり脊椎に向かって行う事です。
正しく重心を動かしながら脊椎の中心を感じながら上肢と下肢の
運動を行う事でバランスの有る互いの個性を生かした踊りに成り
運動に因るストレスも軽減されます。
男女に於ける異なった運動が脊椎を中心とした互いの運動で
コンタクト面を通し的確な運動表現を生み出します。
お相手からの運動を受ける時も自分の脊椎を中心とした全身運動
を行う事でステップも運動表現も同調した音楽性の有る表現を
生み出す事が出来るのです。
お相手のステップや上肢の部分に意識をもって力のやり取りを
する事はバランスを失い易く成り自分の描くパフォーマンスが
思い通り出来なくなります。
具体的な力を加える部分に意識を持つのではなくお相手の身体の
センターで有る脊椎と自分の脊椎を意識した運動表現を組み立て
音楽表現を創り出す事が肝心です。
歩幅や脚の強さ運動表現の大きさは互いの中心である脊椎を
イメージする事に因り最も的確なものと成ります。
脚によって実際に作られるフットワークやレッグスウィングも
男女のセンターを感じ続ける事で音楽とお相手に同調し易く
より楽しく豊かな音楽表現へと繋がります。