社交ダンスの競技会やエキスパートの音楽表現はテクニック
のみならず笑顔がとても素敵ですが楽しそうに見えるには
ただ口角を上げて笑っているだけでは素晴らしい音楽表現には
繋がりません。
まだ経験が浅い時や音楽表現に自信が無い時は楽しく踊って
いる様に笑顔を意識して作って演ずる事も良いかも知れませんが
経験を積み音楽表現もかなり納得できるように成っているのに
常に口角を上げながら笑顔を強調して踊っているといつの間にか
本当に心が感じて笑っているのか自分自身でも解らなくなって
全身の音楽表現とは異質の演技と成ってしまう事が有ります。
素晴らしい音楽表現が出来ているのに笑顔の表現に違和感があり
折角の感動が薄れてしまう踊り手も少なくありません。
テクニックや運動表現を練習する様に笑顔の練習も必要です。
鏡を見て楽しそうな練習をするのも良いのですがそれ以上に
大切な事は本当に心から感動し笑顔に成る日常を送る事です。
私達は歳を重ねるに連れ感動する事が少なく成ったり物事を
頭で理解する事で解っている様な気持ちに成りがちです。
子供の頃の様な新鮮な感動が薄れると社交ダンスの音楽表現も
弱く成ってしまい間違いなく踊っていても外見的には魅力ない
詰まらない踊りと成ってしまいます。
笑顔で踊っていても不自然な表情が違和感を感じさせるだけ
でなくお相手も感動の薄い音楽表現と成ってペアとしての
魅力ある表現を創る事はますます難しく成ってしまいます。
身体をトレーニングする様に心もトレーニングが必要です。
どちらも意識的に強調して演ずる事でも身に付くのですが
自分自身の本当の感動をする力を失ってはいけません。
様々な音楽表現も笑顔の作り方も最終的には自分自身の
オリジナルなものと成る事が重要です。
勉強のために様々なテクニックや運動表現を覚える事は
とても大切ですがそれらの知識を身に付ける目的は
誰かの真似をする事ではなく自分自身が本当に満足する
オリジナルの演じ方であることが重要です。
多くのフィガーや運動表現を記憶する事が社交ダンスを
上手に演じる事と思っているといつまで経っても自分の
踊りが見つからず他の人の踊りが気に成ったり流行に
翻弄される踊りに成ってしまいます。
自分の心が感動できる力を身に付ける事が大切です。
音楽にもお相手にもときめきの有る踊りが求められます。