スタンダードダンスと言えば多くの方がワルツ、タンゴ
スローフォックストロット、クイックステップを思い浮かべる
かも知れませんがもう一つウインナーワルツが有ります。
映画の中で軽やかに部屋を回り続ける踊り手達にダンスと言えば
華やかな円運動を続けるこの踊りを思い浮かべる方もいるかと
思われます。
しかしながら多くの練習場で踊っている姿を見る事は少なく
競技選手が時たま練習するのを見かけるも一般の方々が
踊っているのを見るのは稀です。
観ていて楽しくとも実際に踊るとなるとかなり難しいと思われ
踊れる様に成るにはかなりの練習や経験が必要とされ踊り手達も
他のスタンダードダンスに比べてあまり習おうとはしません。
しかしながら欧米諸国ではむしろ社交ダンスと言えば
ヴェーニーズワルツを踊る方も多く広い会場で踊るだけでなく
パブや居酒屋の狭いスペースに於いても楽しく踊っています。
とは言え実際に習ってみると多くの踊り手はその難しさに閉口し
諦めたり踊らなくなってしまうのが現状です。
競技会などに於いても準決勝と決勝で踊られる事も有って
ハイクラスの選手のみが踊るものの様に思われがちです。
何故欧米諸国では気楽に踊られて日本では特殊な難しい踊りと
思われているのでしょう。
大きな原因と思われるのは習い方と覚え方の違いと言えます。
日本に於いてはステップやテクニックそして踊る為の運動表現を
男女其々の立場で覚え記憶した踊り方を再現するレッスンが多く
常にフィガーやルーティンを気にしながら上体を崩さない様に
練習している事が多いです。
その為ペアとしての運動表現のレッスンが少ないだけでなく
音楽とお相手を感じて踊る事が出来ない方が多いです。
欧米諸国のレッスンはもちろんテクニックは習いますが
必ずペアとしてのコンタクトを通じた踊り方が重視された
練習が行われています。
回転運動に於けるナチュラル系とリバース系の身体の使い方の
違いを初級からしっかりと習っているのです。
つまり回転運動を如何にスムーズに行うかを知っています。
お相手と言うよりも自分の足形が気になってペアとしての
回転運動が出来なければ同じ回転が連続するウインナーワルツは
とても難解と成ります。
ステップは単純なのですが下半身の動作だけでは回転運動は
とても難しいのです。
回転運動が正しく行われればとても楽しく自由に踊れるのが
この踊りの特性でも有るのです。
正しい回転の方法を学んでいればいかなる方向にも踊れる事から
狭い部屋やパブなどでも気楽に踊れるのです。
何故あんなに楽しく踊れるのか足形は大丈夫なのかと思うかも
知れませんが競技会の様に外見評価が無ければどこでも自由に
踊れるのがウインナーワルツなのです。
ナチュラルとリバースの正しい踊り方を覚えてどこでも
気楽に踊って欲しいものです。
ウインナーワルツが難なく踊れる様に成ると他の4種目の
回転運動が非常にスムーズになりより楽しく踊れます。