ラテンアメリカンダンスに於ける指の役割 | 社交ダンスはヒップホップよりやさしい

社交ダンスはヒップホップよりやさしい

学校教育におけるダンスと言えば,ヒップホップが主流となっていますが、社交ダンスは二人で助け合って踊ることにより誰でも覚え易く、技術とマナーが自然と身に付きます。
子供からご年配まで、踊ることにより相互理解が得られる、素晴らしい芸術的スポーツです。

社交ダンスはスタンダードダンスとラテンアメリカンダンスに

分けられ其々に音楽特性に合わせた種目が設定されています。

スタンダードダンスは基本的に上体をコンタクトしながら

リード&フォローを行いラテンアメリカンダンスはボディ

コンタクトをしながら演ずる事も有るものの多くの場合

ハンドコンタクトを主体としたやり取りを行いスタンディング

ポジションも様々に変化します。

 

男女が踊り始める時もボディコンタクトよりもハンドコンタクト

ショルダーコンタクトが多く行われますがハンドコンタクトを

行おうとする時手の平や指の使い方が曖昧でただお相手を

掴まえたりお相手に摑まったりするだけでリード&フォローを

うまく出来ず男女共に記憶したフィガーや運動表現を再現

しているだけのペアが多いです。

 

普段の生活で物を持ったり掴んだりするのと同じ感覚でお相手と

やり取りをしようとする事でお互いの身体の運動表現が繋がらず

コンタクト面はただ緊張をして固定しているだけの状態です。

手を使ったリード&フォローは指の使い方に注意が必要です。

特に親指の使い方は大切で有りお相手とコンタクトしている時

その多くの時間他の指と一緒にお相手の手を掴まえて力を加え

続けると身体が上手く使えなくなります。

 

親指の筋肉はショルダーや上体を固定する時に使用される為

上半身を動かし続けお相手の上体と筋肉運動を繋げる時は

他の四指を使ってやり取りを行います。

重心移動を行い男女の全身運動を繋げ合う時は四指を掛け合い

固定しないでお互いの指の腹がお相手の手の平のコンタクト面を

移動しながら踊ります。

 

運動を止めたい時お互いの筋肉を繋げて大きな運動表現を行い

ボディシルエットを見せる時更には互いの運動方向を変える瞬間

親指を使てコンタクト面を固定します。

この運動は基本的にリードを行う男子が行い女子は常に音楽の

流れを止めない様親指を使ってお相手の手を持つ事は殆どなく

男子の手の平から手の甲迄全ての面を使ってコンタクトする事で

様々なポジションと成ってもバランスを失わず美しい音楽表現を

継続できるのです。

 

しかしながら実際に踊っている場面をいると男女共親指を頻繁に

使ってお相手の手を掴まえながら踊っています。

5指全てでお相手を掴まえて踊ると手首が固定されコンタクト

しながら踊ると上体が捻じれたり回転運動が非常に難しく

成ってしまいます。

この事はスタンダードダンスに於いて生じるトラブルの原因の

一つでも有り男女がコンタクトして踊る時の手の平を如何に

使うかを知っていないとリード&フォローがとても難しくなり

社交ダンスが中々思い通り踊れなくなってしまいます。

 

基本的なフィガーでも有るアレマーナを踊る時その多くの方が

男女の運動表現が上手く使えず特に女子が男子が上げた

腕の下をくぐっている様なフォークダンスの様な踊りをして

お互いにボディバランスを失っています。

アレマーナはラテンアメリカンダンスのフィガーの中で

その多様性が他を秀でている事も有って正しく踊れないと

様々な音楽表現が難しくなるだけでなく他のフィガーに

正しく繋げる事が出来ません。

 

上手く踊れていないペアの多くが男子が女子を腕の下で

回らせようとしたり女子が腕の下を回ろうとしています。

この時先ず互いに親指を使ってお相手の手をグリップして

踊っているのが問題です。

ショルダーが固定され女子の回転運動が非常に難しくなり

男子も重心移動でリード出来ず正しい音楽表現が出来なく

成っています。

アレマーナに限らず男女がソロで演じた後手を使って

コンタクトする瞬間に互いのボディの運動が途切れたり

音楽表現が失われる大きな原因とも成っています。

 

日常生活に於いて殆どの場合親指を使って様々な物を

持ったり運んだりしますが社交ダンスやスポーツを行う時

その使い方を知る事は非常に重要です。

男女の手の平のコンタクト面が互いの手の周囲で事由に

コンタクトポジションを変えられる事が正しい全身を繋ぐ

運動表現を生み出す事になります。

ハンドコンタクトはボディコンタクト以上に大切な事を

知る事で技術の上達が早くなります。