スタンダードダンスの様に男女がボディをコンタクトして
リード＆フォローを行う踊りは踊る事で常におが互いが
楽しく演じられなければなりません。
その為には社交ダンスの教本であるリバイズドテクニックに
載せられている社交ダンスを踊る為のフィガーや運動表現を
シッカリと学ぶ事が大切です。
世界共通の権威あるダンス教本である事も有って多くの教師や
エキスパートの基本的なテクニック集として利用されています。
資格テストや教師試験の内容もこのテキストを元に作られていて
社交ダンスを踊る為のバイブルとも言えます。
しかしながらこのテクニック集を完璧に覚えたからと言って
本当に社交ダンスが上手に踊れるとは限りません。
この事が社交ダンスを習っている多くの方が努力の割に中々
上達出来ずペアでコンタクトして躍ると言うのに自分自身の
知識と運動表現で精一杯と成り思うようにリード＆フォローが
行われず楽しく自由に踊れない原因と成っている事が多いです。
社交ダンスの楽しいステップやフィガーそしてルーティンが
自分の身体でどの様に生み出され男女の繫がりの有る音楽表現と
成って行くかの理由を知らない方が実に多いのです。
つまり自分自身のと言うより人の身体の心と身体の繫がりが
理解できていない事から音楽表現が一部の筋肉を意識を持って
動かしたり大きな運動表現が身体の部分的な動作と成って
いるのが問題です。
社交ダンスと言わず普段の生活に於いて何気なく動いている
様々な所作がどの様に心と身体が使われて反射的に行われて
いるのかの知識を学んでいません。
人の身体は心の働きで様々な運動表現を行いますが外見的に
見える運動が全く違って見えても身体の中の筋肉の繫がりは
殆ど同じなのです。
特に対人的な運動表現や大きな荷物を動かすときは全身に繋がる
筋肉運動が必要でありこの事を知らない限り社交ダンスを
踊る時も様々なスポーツを楽しむ時も思うが儘とはいかず
努力の割には報われない事が多いのです。
人の身体も動物の身体も生きて行く為には出来るだけ無駄な
動きややり取りをしない様に出来ていて出来るだけ省エネで
多くの成果が得られる様に作られています。
特に対人的スポーツの様に互いに大きな運動表現のやり取りが
行われるときは全身の運動機能が反射的に有効に働く事が
とても大切でありこの運動は外見的には見えない事が多いです。
その為社交ダンスの様に外見の印象が強い芸術的スポーツは
この大切な自分自身の運動機能を使えていない方がとても多く
頑張って踊っていても自分の考える部分を動かす事で他に気が
回らず目の前のお相手や音楽を感じる事が出来ないのです。
東洋医学でも西洋医学でもどの様に筋肉が繋がって人の身体は
動いていると言う研究は進んでいるのですが演ずる本人が
その繫がりを意識できないと様々な運動表現が出来ないのです。
中でも大切な事は運動を行う時の重心の位置の感じ方と上体の
下肢への意思を持った運動を伝えるローテーションを伴った
背中側の運動です。その中心をなすのが左右の肩甲骨で有り
背中が一枚板の様に成ったり肩甲骨が固定化されると上体から
下肢に運動表現を伝える事が出来ず急速に老化が始まります。
この事は高齢者に限った事ではなくデスクワークの多い方や
普段全身運動をしない方は背中から老化が促進されます。
ただ姿勢を良く見せようと身体をそらせたりむやみに真っすぐ
脊椎を伸ばしても単なる付け焼刃にしかならず自分の身体が
欲するような運動で動かさなければ意味がありません。
私達の身体は全身が繋がる様に成ると血液の循環が良く成り
神経系の伝達もスムーズと成る事から非常に爽快な気分と成り
日々の生活がとても楽しくなります。
社交ダンスをするのもスポーツを楽しむのもその運動表現を
通して全身の筋肉を自由に動かす事の快感を得る為でもあり
健康な毎日を送る為にもとても重要な事です。
自らの心と身体の仕組みが解って来ると如何に人間の身体は
素晴らしく出来ていているのが解り自分の身体が愛おしく
なります。
人を愛し自分を愛するには自分自身を知る事が大切です。
外見的な所作や運動表現に囚われず自分自身が持っている
素晴らしい能力に気が付くと生きる喜びを心から感じます。