立脚に重心を引き付ける事に因ってダウンアクションを
作りますがこの時下肢と上半身の関わり合いが重要です。
開脚してストレッチした下半身の筋肉が収縮する力と
上半身からのローテーションを伴った下肢への運動の
伝達が立脚に重心を集めるのですがこの時見た目は
最も重心が低くなります。
この踊り姿を見ると全身が床に対してダウンしている様に
感じるかもしれませんが見たように全身を低くする様に
踊ってはいけません。
私達の身体は立っているだけで上半身と下半身は相反し
上下に運動しやすく出来ているのです。
この事は遠い昔人類がまだ四肢で歩いている時代つまり
犬や猫と言った哺乳類と同じ筋肉の使い方が残っていて
いまだに上半身は上方に下半身は下方に使うように
出来ているからです。まだ二足歩行が出来る様に成って
600万年程しか経っていない事から身体の中は太古の
四つ足で生活していた頃の筋肉の繫がりが有るのです。
その為下半身だけで動いたりするとバランスを失ったり
上手く運動表現が出来なくなってしまうのです。
重心点を境として上半身は上方に下半身は下方に使う事で
全身の筋肉が繋がるのです。
つまり強いダウンアクションを行っている時には上半身は
脊椎を中心に上方にしっかりと伸ばしている事が重要で
下肢の運動に合わせて上半身の重みを下方へ落としたり
上体の筋肉を緩めてはいけないのです。
何故社交ダンスは上半身をしっかりと上方に引き上げて
踊るかの意味はここに有るのです。
ただ外見的に美しいと言うだけで無く上半身の正しい上方
への運動が有って初めて下肢の力強い運動が出来るのです。
強いダウンアクションを行っている時は上半身の筋肉が
上方に強く使われる事が大切です。
スポーツやダンスを行う人たちが上手に成る大切な条件が
この上半身の上方へのストレッチなのです。
しかしながら美しい上体を作る為に一曲を通して形状を
維持しようとホールドを固める事は得策ではありません。
下肢の運動と上肢の運動は常に連動し合っていますから
上体をどの様に使って下肢の運動と関連付けるかを知る事が
とても大切です。
上半身の運動と下半身の運動が関連し合って目的の美しい
踊り姿を創り上げるのです。
社交ダンスは見た目の美しさが如何に作られるのかを
初心者の時から知る事が大切です。
ただ外見的な姿を模したり踊る為のアイテムを多く覚えても
実際には身体が思うように自由に動かないのです。
自分の身体がいかなる機能で動いているのかを習う事が
社交ダンスやスポーツを楽しむための基本と言えます。