誰もが歳を重ねると次第に歩行動作が難しくなります。
身体を鍛えるものの、高齢者独特の体形は忍び寄り
心も身体も不安と寂しさを覚える様に成って来ます。
一日でも長く思うがままに社交ダンスを踊りたいと
思うものですが若いころと同じようなパフォーマンスは
次第に困難と成って来ます。
とは言え例え歳を重ねようと音楽とお相手に反応し
心が躍動する踊りを続けられたらと思うものです。
若いころと同じとは言えないものの、美しい体形で
それなりの社交ダンスが踊れたらどんなに楽しい
日々が送れる事でしょう。
社交ダンスを長く踊れるだけでなく高齢に成っても
不自由なく日常生活を送る為の幾つかのアドバイスを
挙げてみたいと思います。
まず、何故高齢になると多くの方が猫背になったり
活発に歩けなくなってしまうのでしょうか。
様々な理由があると思いますが、少しでも美しく
若々しく歩けるには社交ダンスで自由に思うがまま
ステップが踏める事と共通した条件が有ります。
それはかかとから脊椎を通したノーフットライズの
バランスを感じる事です。
一生懸命下半身のトレーニングをしても、指先や
身体の前側の筋肉に力を入れ続けステップを前方に
踏み込もうとすると常に前傾バランスと成って
後足の振り込みが遅れ自由なスウィングを失って
しまいます。
スタンディングフットの横をムービングフットが
通過する瞬間は立ち脚の踵がしっかりと床を感じ
頭骨が脊椎バランスに支えられている事です。
高齢者の多くや社交ダンスの初心者の方々は
唐突にステップの上に体重を乗せようとして
ムービングフットの自然なスウィングが出来ず
滑らかなステップワークが出来ていません。
正しいスウィングを創り出すには、上半身を
後方に反ったり立ち脚で床を蹴ったりしないで
上体のローテーションを使い左右のヒップを
ステップが床をキャッチする瞬間から後方に
働かせ脊椎バランスを創り出します。
この事は何故私達は普段から歩く時や走る時
両腕を前後に振っているかの理由でも有ります。
高齢者になると足腰が弱く成って来るだけでなく
上体に回転運動を作らないで歩くことで
常に上半身が前方の足に被さるように歩いて
いる事で、ますます後足がスムーズに振り込まれず
上手く歩けなかったり走れなくなってしまいます。
社交ダンスを踊る時もステップに意識して体重を
乗せながら踊っている方は同じ理由で動きが
ぎくしゃくとして思い通り演じられません。
踵の上にしっかりと重みとバランスを感じると
様々な運動表現が自然となり上体の力も抜け、
踊る事で長く美しい体形を保つ事が出来ます。