総合的体力と筋肉を繋げる技術 | 社交ダンスはヒップホップよりやさしい

社交ダンスはヒップホップよりやさしい

学校教育におけるダンスと言えば,ヒップホップが主流となっていますが、社交ダンスは二人で助け合って踊ることにより誰でも覚え易く、技術とマナーが自然と身に付きます。
子供からご年配まで、踊ることにより相互理解が得られる、素晴らしい芸術的スポーツです。

室内に留まる時間が増えて、体力を持て余していたり

運動不足で余計な物が身に付いてしまっている方に

少しアドバイスをしたいと思います。

今や何処のテレビのチャンネルを回しても、簡単な食事を

作る方法や室内で出来る運動を紹介していますが、

最初は目新しくて一応挑戦してみたりするのですが、

それとてしばらくすれば飽きて来るのが普通と言えます。

 

室内でもしっかりと運動が出来て食事の管理が出来る方は

非常に少ないと思われます。

以前の生活を見てもわかる様に、自分で作る事が面倒で

外食をしたりコンビニの食事で間に合わせたり、ジムに通って

トレーナーの力を借りて身体を鍛えたりしていたのに、

自分が自由になる部屋にこもって自らを鍛えて規律ある

生活を送れる人はそれ程多くは無いと思われます。

 

私達は本来自分に甘く、出来る事なら楽をして生活したいと

考えるのが一般的です。お金を稼ぐのは、より豊かな生活を

したいと言うより自分が望む様な楽な生活をしたいからです。

とは言え、今や非常事態で有り、自らが動かなければ

先に進めない様な苦しい日々なのです。

巣ごもりの生活をする時、問題と成るのは健康管理がとても

難しいと言う事です。

普段会社の仕事を何でもこなしていても、一日中家の中で

生活する事は多くの人にとって苦痛と言えるのです。

 

と成るとテレビやメディアで紹介される方法に飛びつく方が

多くなるのですが、果たしてその方法が自分にとって本当に

正しいとは言えないのです。

先ず食事の事は、各自の嗜好や家庭事情が有りますから

其々で考えて頂きたいのですが、運動に関しては、多少ですが

ご参考になればと思って書いてみます。

 

日頃からスポーツに親しんでいる方ならば理解しやすいと

思いますが、運動は頑張れば良いと言うものでは有りません。

日本人は真面目な方が多く、少しでも頑張れば効果があると

信じていて、良いと言われれば何でも取り入れて、闇雲に

身体を動かそうとしてしまいます。

また、一番大切な事は、動く事では無く、休む事です。

 

運動をすると言う事は身体に様々なストレスを掛ける事で有り

身体の様々な所を傷付ける事なのです。

スポーツで身体を作ると思いがちですが、スポーツで身体の

筋肉や様々な組織にダメージを与えると言う事です。

特に激しい運動は筋肉だけでなく内臓にも大きな負担を

与える事になり、時にそれが怪我の原因と成ってしまいます。

 

運動を行ったら休息をしたり睡眠を取る事が大切で有り

この時取り込まれた様々な栄養が身体の組織を補修するだけ

でなく、筋肉の増強を図り運動機能をより高めるのです。

多くのスポーツ選手は激しいトレーニングを行った後、必ず

大量の栄養を摂り込み、更には長い時間休息します。

身体はこの休んでいる時に補修され新たに増強されるのです。

 

この時期、室内で社交ダンスが上手に成る為にどんな運動を

行ったら良いのかと言えば、社交ダンスで使うフットワークを

鍛えたりスポーツに不可欠な下半身をスクワットなどで鍛えたり

上体の美しい形状を作る練習をしたりと考えられますが、

大切な事は、この各パーツを鍛える事も運動効果として

有効と言えますが、一番大切な事は、全身の柔軟性を増し

上肢と下肢を繋ぐ運動をイメージしながら行う事です。

 

出来るだけゆっくり動きながら自分の身体と相談しながら

上肢と下肢の運動が繋がる様にストレッチします。

基本的には足先と手先が身体の中の筋肉で繋がる様に

感じながら動かすことが大切です。

どの様な運動が良いかと言われれば、これまで自分が

行って来た様々な運動で長く続いたもの、やっていて

楽しい運動が良いです。

 

実は、この繋げると言う技術が社交ダンスのみならず

あらゆるスポーツで重要であり、繋いで動けた時

身体の各部分に在る様々な筋肉の運動が役に立つのです。

下肢や背中の大きな筋肉も繋げなければただの荷物です。

トレーニングをする時はどんな運動もこの繋がっている

イメージがある事が重要です。

トウライズをする時も下肢と上肢の筋肉が繋がっている

イメージが持てる事が大切で有り、上手く踊れなかったり

つま先で立つ事が出来ない方は、足先などの部分的な

小さな筋肉しか使えないのです。

 

ヨガをする時太極拳をする時、何故ゆっくりとした動作をするか

それは身体を柔らかく使っていると言うより、しっかりと意識を

持って繋いでいるから柔らかく使えるのです。

堅い部分を無理やり力で柔らかくしたり、部分的に筋肉に

負荷を与えて筋組織を大きくしても繋げる技術が無ければ

外見だけの役に立たない重さだけが増す事に成ります。

男女其々の機能を使うということは、この全身を繋げる

運動機能を使ってやり取りをすると言う事です。

 

この事は誰にでも共通の物であり、初心者からベテランまで

上手く使えれば目的のパフォーマンスが思い通りに出来

全身にくまなく血液を流し若く健康な身体にします。

部分的に力を加えて踊ると、その部分を使っていると言う

満足感で上手く踊れると思いがちですが、全身の繋がりが

滞りやすく、お相手にとってはとても踊り難く、自分自身も

努力の甲斐が無いのです。

 

室内では思い通りの運動が出来ないかも知れませんが、

工夫をすれば少なくとも全身を繋げる運動を作れます。

社交ダンスの基本レッスンもこの運動が基本になっていて

その結果生まれた身体の様々なパーツの運動や

音楽表現に名称を付けて説明をしているだけなのです。

外見の印象で部分動作をしたり、身体を無理に動かす事は

百害あって一利なしと言えるのです。