心と身体をリフレッシュする期間 | 社交ダンスはヒップホップよりやさしい

社交ダンスはヒップホップよりやさしい

学校教育におけるダンスと言えば,ヒップホップが主流となっていますが、社交ダンスは二人で助け合って踊ることにより誰でも覚え易く、技術とマナーが自然と身に付きます。
子供からご年配まで、踊ることにより相互理解が得られる、素晴らしい芸術的スポーツです。

日々私達の行動範囲が狭められ、重苦しい毎日が続きます。

自粛要請は、たとえ感染が広がらないためとはいえ、

先の見えない暗い長いトンネルに入ってしまった様で

不安は尽きません。

目に見えない恐怖は疑心暗鬼を呼び、人々の心を益々

疲弊させていきます。

身体だけでなく心の疲れは様々なトラブルを呼ぶ事と成り

身近な人との思いがけない諍いを生んでしまう事も有ります。

 

社交ダンスを踊る場は感染をするリスクが非常に高いと言え

多くの練習場や教室では、既に営業を取りやめたり大幅に

自粛したりして、事実上その活動は停止しています。

出来るだけしっかりとコンタクトして互いの運動を受け入れる

社交ダンスの踊り方は、正に感染リスク大と言えます。

しかしながら、これまで社交ダンスを長く楽しんできた方達は

今後一体どうしたら良いのか途方に暮れているのが現状です。

 

既に自宅待機と成った方々や学校に行けない子供達に向けた

様々な室内トレーニングの方法がメディアやネットで紹介されて

いますが、様々な分野の専門家やアスリートが考案したといえ

何日も繰り返したり先の見えない日々までの心と身体を

健全に保つ方法とは言えません。

日頃スポーツをしていた方や専門家にとっては容易くとも

一般の方々が突然やったこともない運動を生活に取り入れ

継続して行う事は不可能と言えます。

 

では運動不足やストレスを解消する為に何を行ったら良いか

と言えば、其々の生活に則した出来るだけ簡単で無意識に

継続できる運動を少しづつ創り上げる事です。

メディアのインストラクターが説明する運動形態と時間を

守ろうとして頑張ればすぐに飽きてしまうのが普通です。

出来るだけ簡単で有り、生活の中の動線上で行える運動が

一番長く継続します。

しっかりと毎日頑張ろうとしないで、自粛期間中に自分だけの

ルーティンを作ろうとする位で良いのです。

 

多くの方が専門家が語る運動形態や運動量を守ってやることが

大切と思いがちですが、一番大切な事は、たとえ10分のⅠしか

出来なくても継続して続けられる事です。

少しづつ慣れてきた時に自分に合った運動量や時間に増せば

良いのです。

例え途中で行き詰ったら、内容を半分に戻しても良いのです。

 

大切な事は、運動内容ではなく、運動を仕様と言う意欲が

ある事です。

そして自らの身体の動きを常に感じながら行う事です。

時間や回数を基準にすると、ただノルマを果たしているだけの

運動機能を高めるどころか、身体の反応が非常に悪く成ってしまう

疲れるだけの時間帯と成ってしまいます。

 

私達は運動と言えば、自らが身体を動かして思うように演じる事

と思いがちですが、実際は、身体が外界の自分以外の物に反応し

反射的に動く事なのです。

自分の身体に命令しながら動かしながら演じている様では、それは

不自由な身体を鞭打って動かしている様なものです。

こうしたいと思ったら反射的に動ける事が大切なのです。

 

その為には、常に自分の五感を磨く事が大切なのです。

衣食住全ての場に於いてその時々に豊かに反応できる様に

努力する事が大切です。

私達は知識が多く成って来ると、自ら感じると言うより知識によって

自分の感覚としがちです。

五感も知識によって本当に感じたと錯覚してしまう事が多いです。

特に外部からの情報は自らの感覚能力を衰えさせがちです。

 

本当に自分がどの様に感じているかが素晴らしいパフォーマンスを

創り上げたり日常生活を豊かにするのです。

食事をしている時、現実に食べている食品の味と言うより、頭の中の

過去の感覚を当てはめて味わっている事が多いと言われています。

特に多くの味覚のボキャブラリーがあると、そのどれかに当てはめて

食べている方も多い様です。

 

社交ダンスを踊る時も、頭の中の知識で自分の身体を動かそうと

している踊り手も多く、目の前の実際のお相手の心と身体が

感じられず、自分だけのイメージで踊ろうとしている方も多いです。

歳をとると言う事は、年齢を重ねて身体が老化する事というよりも

自分の五感が失われ、頭の中の特定の感覚で生活する事で

身体が反射的に動けなくなっているのです。

 

家から出る事が出来ず運動が出来ないと嘆くよりも、自分自身の

五感が鈍くならない様にする事が大切です。

先ずは一番身近な食べる事から考えて見ましょう。

ご飯は、パンは、どんな味か解りますか。

今まで食べて来た味ではだめです。今口に入っているご飯の感覚を

しっかりと感じてみましょう。他のオカズも同じです。肉は肉の味

では有りません。あなたの感じる今の味を大切にしましょう。

運動も、唯与えられた事を繰り返すのではなく、動いている時

身体にはどの様な感覚が伝わっているのかを感じましょう。

 

皆さんは余りにも多くの知識を持ちすぎて自分の感覚を

鈍くしている事が多いのです。

子供達が大人よりも何でもこなしてしまうのは、彼らは

まだ自分の身体を動かす知識が無くて、自らの身体が

反射的に動く事が出来るからです。

より現実的な感覚で動く事で様々なスポーツが短期間で

こなす事が出来るのです。

知識は大切です。しかしどんなに素晴らしい知識も

自分が行動する時は道具として使う事が大切です。

その為に日頃から反射的に五感が働く事が大切なのです。

 

日常生活は勝手知ったる事と思うかもしれませんが、

全ての事が感動的に出来ているのです。

もう一度自分だけの感覚で感じられる様にすると、

何に対しても最も的確で有効な立ち振る舞いと成ります。

踊る時も多くの知識が自分を動かしていると、お相手は

自らの身体とは異質の運動を感じて身構えてしまいます。

身体は見えている部分が動いているのでは無くて、

全身に張り巡らされた神経によって動いています。

身体中のセンサーがその時の状況を脳に伝える事で

最も的確な運動表現の指令が全身に伝わる事で

見たような身体の動きと成っているのです。