ディズニーの世界に登場する、舞踏会で
素敵な王子様と踊るシンデレラのガラスの靴に
小さい頃憧れた女子は多いでしょう。
自分も、あんな素敵な靴を履いて踊ってみたい
そんな思いが、今や、社交ダンスを踊る事で
叶っているのではと思われます。
しかしながら、いざ、ダンスシューズを履けば、
殆どの人が、そのバランスの悪さと、
歩き辛さに四苦八苦します。
社交ダンスを踊る女子にとって、ステップを
覚える以上に、ダンスシューズに慣れる事に
苦労している方が多いです。
若い人は、運動能力が有るからと言って、
上手く履き慣らすかと思いきや、日頃から
踵の低い靴に成れているからか、初めて
足を通すと、まるで、生まれたての子羊
の様な有様です。
この踵の高いダンスシューズで、自由に
踊ると言う事は、かなりの努力がいる様で、
日本の女性が、一人で立てない原因の一つ
とも言えます。
しかし、社交ダンスを踊りたいのなら、
ダンスシューズを使いこなすことが、
上手に踊れる条件とも言えます。
では、何故、それ程にも、ダンスシューズは
踊り難いのでしょう。
この事は、日本人の体形に大きな原因が
潜んでいると言えます。
多くの日本人は、両肩と頭のバランスが
身体の前方に在り、普段から、つま先に
体重が掛かりやすいと言えます。
つまり、踵にしっかりと脊椎バランスが無く、
常に、つま先側に体重が掛かり、猫背気味な
体形が目立ちます。
真っ直ぐに立っているように見えて、肩が
前方に抜けたまま、腰から上体を反っている
競技選手も多く見られます。
ヒールの上に正しく立てる事が大切で有り、
肩と両腕、更には、頭骨の重みが、背中側の
筋肉と脊椎で支えられている事が大切です。
上体の重みは、踵の上にしっかりと感じられ、
例えヒールが高くともしっかりと立てるのです
社交ダンスを踊る方の多くが、トウライズや
ボールライズをする時、つま先側に力を入れ
足首から下の筋肉の力で立とうとしています。
すると、両腕と頭の重みは前方に移動し、
踵の支えがぶれやすくなります。
欧米人の多くの方の体形は、最初から、
この踵の上にしっかりと上体のバランスが
保たれていて、社交ダンスをする時も
スポーツをする時も、立つことに苦労が無く
ホールドを取った途端、既に上体の形は
自然に出来ていて、日本人の様に、上体を
新たに作る必要が有りません。
彼らが大きなスペースが作れるのは、
自ら大きく作っているのではなく、運動に依り
自然に生まれているのです。
ヒールが高かろうが低かろうが、しっかりと
バランスが取れていれば上手く踊れるのです。
毎年、パリのシャンゼリゼ通りなどで開かれる
ハイヒールに依る徒競走は、ビックリするような
踵の高さにもかかわらず、猛然とダッシュする
パリジェンヌに驚かされますが、彼女たちは
普段から脊椎にバランスが有るからこそ、
難なく走れるのです。
社交ダンスに於いても、どの様に踵で立つかを
知っていれば、ひざを痛めたり腰を痛めたり、
更には、肩凝りなどに苦労しないのです。
美しい姿で踊っているように見えて、
踵の高いダンスシューズを履くと、直ぐに疲れたり
身体の至る所が支障を来たす場合は、明らかに
体形と運動バランスの作り方が良く有りません。
もちろん、普段、スニーカーなどの踵の低い
歩きやすい靴を履いている時も、頭と肩、両腕の
位置が正しく無いと、やはり見た目にも良くない
高齢者の歩き方と成ってしまいます。