パーティが終わって | 社交ダンスはヒップホップよりやさしい

社交ダンスはヒップホップよりやさしい

学校教育におけるダンスと言えば,ヒップホップが主流となっていますが、社交ダンスは二人で助け合って踊ることにより誰でも覚え易く、技術とマナーが自然と身に付きます。
子供からご年配まで、踊ることにより相互理解が得られる、素晴らしい芸術的スポーツです。

年末の大仕事である、クリスマスパーティが
終わりました。
発表会に出られる生徒、そして自分達のデモと
準備は、巷の楽しいお祭り気分はなく、如何に
生徒たちの実力を出させるか、多くの方々に
楽しい時間を過ごして頂くかに注がれます。

毎年、恒例の年末パーティも、29回目となり
内容は、殆ど変わらないものの、いらっしゃる
お客様方の様子は、かなり様変わりとなりました。

殆どの方が中高年の方々なのですが、
様々な環境で社交ダンスを習っているとはいえ、
余りにも、基本的な運動を知っていない方が

目立ちます。
 

仲間内で楽しく踊っているのかも知れませんが、
社交ダンスは、必ず、自分と相手の体重が
関わり合う為、初心者もプロも関係なく、
身体の基本的な運動と使い方を知っていないと、
ただ、テクニックと形と足形では、とても楽しく
踊る事は出来ません。

単に、年を重ねてきたから身体が動かないとか
上手に踊れ無いと言う訳ではなく、自分自身の

身体の事を知っていないで、記憶だけで
踊っている人が多い様です。

社交ダンスは、様々な世代の人が、体形の
異なった人が、楽しく踊れる踊りです。
その為には、人間の身体に共通の運動と
対人的なセンスを知らなければなりません。


これは、難しい事ではなく、身体の性質を知り
思いが反射的に身体を動かせば、誰と踊ろうと
トラブルなく楽しい時間を過ごせるのです。
その基本は、渋谷のスクランブル交差点で

ぶつかる事無く、自由に歩ける事と同じです。


社交ダンスを特殊な運動と感じている様では
二人が楽しい時間を過ごす事は出来ません。
どんなに大柄な方と踊っても、小柄な方と踊っても
強引なリードを受けても、難なく踊れるのは、
誰にでも対処できる基本的な運動を知って

いるからと言えます。


シングルで踊る踊りは、どんな運動をしても
自分なりに楽しめるのですが、二人でコンタクトし
お互いを通して音楽運動をする社交ダンスは、
自分の事だけを考えたり、小手先の技術では、
とても楽しく踊る事は出来ません。

 

今回も、沢山のお客様と踊りましたが、
殆どの方が、自分のバランスを持っていなくて、
相手の動きに合わせようとしているだけでした。
体力がある若い人であれば、それでも、それなりに
楽しいかもしれませんが、身体が弱って来た

中高年の人にとって、力任せの、自分の記憶を
辿るような運動は、健康にも良く有りません。


ネットの発達やメディアの情報から、ますます、
外見的に理解してしまう方が多い様です。
まず、自分の身体と心の関係をしっかりと理解し

目の前のパートナーの心と身体を感じる事が
とても重要です。


社交ダンスのテクニックは、踊っている時の
二人の心と身体の関係を良く知っていないと、
ペアとしての喜びは得られません。
自分の踊りはもちろんの事、踊っている間中、
相手の運動の映像、心の移り変わりを感じ
自分が一体どのように踊ったら良いのかが
判断できて、初めて習ったテクニックが
生きてきます。


特に、中高年の方々は、年齢であきらめては

行けません。

少なくとも、正しく踊れば、マイナス20歳の踊りは
誰でも可能です。

自分が望む踊りを踊るには、一体何が必要か、
沢山のステップの種類を覚え、テクニックを覚え
自分の思うがままに相手を踊らせる事ではない、

と言う事が解って来ると、さらなる上達が望めます。