女子にとって、長年に渡って、体重と言うものは
時に悩みの種であったり、理想の姿への難敵で
有ったりします。
物心付く頃から、男子よりもはるかに早く、自分の
体型と体重に興味を抱くようになります。
スポーツに於いて、体重はとても大切であり、
時と場合に因っては、いかに体重を増やすかで
悩むアスリートもいます。
社交ダンスに於いては、単に運動表現をするだけ
ではなく、美しいプロポーションを維持しなければ
成りません。
しかしながら、体重が軽ければ、素敵な踊が出来る
と思うのは早計で有り、スリムでありながら、踊ると
とても重い人もかなり多いのです。
もちろん、衣装を着たりしますから、少しでも外見的に
美しく有りたいと思うのは常ですが、外見だけを作っても
相手に重く感じさせては、返ってガッカリさせられます。
大切な事は、対人的なスポーツに於いて、技術や
体型だけでなく、体重をいかに使うかが重要です。
全てのスポーツに於いて、体重の使い方が上手な人が
すべからくアスリートと成って行くのです。
社交ダンスを踊る時、問題は、相手に上半身やボディで
体重を与えながら踊る人が少なくない事です。
自分ではそんなつもりは無いと言う方が多いですが、
相手の本音を聞くと、重くて苦慮している方が多いです。
何故重くなるのか、それは、自分の重さを、確実に
バランスを持って自分の足で交互に支えていない事です。
当然、ショルダーも頭も、全ての重みが、自分の足に
コントロールされている事が大切です。
間違いやすいのは、床をしっかりと下半身で押せば
体重が乗ると思っている事です。
体重は、上半身が緊張しようが、つま先で立とうが同じです。
大切な事は、重心が立ち足から次の足に移って行く時に
反射的に強い足腰が使われるのであって、次に何をするかで
足の強さや床に対するプレッシャーが決まります。
基本は、自分の体重が片足に乗ってリラックスした状態を
脊椎バランスで感じる事です。
パートナーとコンタクトを取っていても、一番大切なバランスは
自分の中に有ります。
相手に対する体重は、御互いが進行方向に動く時に
相手を助ける為に働き、つかまったり引っ張ったりする事で
体重を掛けてはいけません。
つまり、運動をする時、どの様に身体を使って、体重を上手く
利用できるかがペアにとって大切なテクニックでもあるのです。