親指と社交ダンスのお話 | 社交ダンスはヒップホップよりやさしい

社交ダンスはヒップホップよりやさしい

学校教育におけるダンスと言えば,ヒップホップが主流となっていますが、社交ダンスは二人で助け合って踊ることにより誰でも覚え易く、技術とマナーが自然と身に付きます。
子供からご年配まで、踊ることにより相互理解が得られる、素晴らしい芸術的スポーツです。

私達が日常生活を送る上で、親指の役目は
とても大きくて、もし親指が使えなかったら
多くの動作作業に支障をきたします。
その為、片時も親指の運動を止める事は
考えられないのです。

また、親指の運動は脳神経に深く関わり
脳の発達における重要な部分を占めています。
しかし、この親指の運動が、スポーツに於いて
様々なトラブルを生む事を知らなければなりません。

特に、物をつかむ行為をする時、実際に大きな力を
生むのは、他の4指であり、親指は、物を手に
固定するための役目の方が大きいのです。

この時、親指の筋肉を使うと、同時に、首から肩にかけ
動かす筋肉を固定します。
腕の動きと胴体の筋肉を固定し、物の位置を確保します。
この事が、スポーツに於いてトラブルを生むのです。

社交ダンスに於いては、ホールドした手の親指に力が
入ると、肩が固定して、回転運動、振り子運動が止まります。
スタンダードダンスやラテンアメリカンダンスの手のコンタクトは
親指に力が入ると、お互いのショルダーが固定してしまい
スムーズな運動が無くなってしまいます。

社交ダンスをスムーズに踊れないペアに見られる、
手のひら全体でのグリップ、さらには、親指と人差し指で
相手を捕まえる運動は、ショルダーを固定し、硬くて
見苦しいホールドを生みます。

2人が動き続ける時のコンタクトは、親指を除く4指で行い、
男子が、女子の運動を止める時に、親指と他の4指で
固定し、自らの上体を止めて女子に運動の停止を示します。
しかし、スタンダードダンスに於いては、常に二人の上体が
動き続ける為に、親指の筋肉を使わない様にします。

指先の作業をすると肩が凝ったりするのは、親指の運動が
肩の筋肉を硬くするからです。
社交ダンスをすると肩が凝る方もこの傾向が有ります。

なお、親指の運動は、脳神経に深く関わり、知能の発達には
多大な影響を与えます。
人類が進歩したのは、二足歩行をする様になって、
両手が自由になり、更には、親指の運動が脳を発達させたかた
とも言われています。