昨日はいくつかの本を読んだり、フットサルをしたりしてだらだらと過ごしていたのだけれど、月曜である今日、僕のスタジオは授業もないし、せっかくだから行くかということでまさかのオビトスへ。なんとここ4日間で3日目の小旅行。楽しいですねこれは。こんな幸せ味わってて良いのか。そのうちしっぺ返しが来るのだろう。それは決してしっぺ返しではなく、別の意味での充実なんだろうけれどね。
オビトスはナザレよりもさらにさらに小さな街。一周1.4kmの城壁に囲まれた街。遠くから見ると小さな丘一つ分を古い城壁が囲んでいるのが見えるだけである。その中にこんな宝石のような街が存在していることはちょっと想像できない。ここはゴート人の支配から解放されて100年程度で、王女にプレゼントされた街なので、大きな発展もなく、中世のままの形を残しているとのこと。ここは本当にきれいな街。そして、城壁の上を歩けるので、住宅のプライベートな部分や、グランドレベルにいたらわからないような中庭の取り方、住戸の組み入り方がわかって面白い。
残念な面は、完全に観光地化していて、レストランはどこも高いし、みやげ物屋ばかりが通りには並ぶということであるが、同時に、目抜き通りの一本裏道は観光客が全く歩いておらずひっそりとしており、二階のベランダからジャックラッセルテリアが物珍しげにじっとこっちを見ていたりするから不思議だ。
そうそう、ポルトガルに来てから一番の数の日本人団体観光客に遭遇した。まさかリスボンでもなくポルトでもなくこんな小さな街で会うとはね。まあ、小さい街だからこそ、時間があってしまったら逃げることはできないのだけれど。阪急ツーリストとつけた彼らの関西弁のパワフルさには正直ちょっと引いた。彼らは朝11時過ぎにはどこかに消えていった。街にいるときから感じていたのだけれど、何をそんなに急いでいるの?と思った。僕の考え方もポルトガル人に近づいて来たのだろうか?
この街は本当に小さい街だけれどいくつかの教会があり、そのうちのメイン教会であるサンタ・マリア教会はかなり良かった。光の入り方、規模、3廊式ロマネスク、アズレージョなど。ここで長い間僕らはスケッチをしていて帰るのが少し遅れてしまった。スケッチしたい景色ってそんなにあるわけではないのだけれど、ここは描くのが楽しくて楽しくてたまらなかった。
オビトスの町並み。ほんとに小さな宝石みたいな町です。帰ってきて、今日授業だった友達に写真を見せたら「ちょっときれいすぎる」と感想を述べてくれた。確かにそうなんだけれど、そのきれいすぎるくらい綺麗ってのが、ここオビトスだから成立しているような、そんな雰囲気はあると思う。僕はそう感じていた。綺麗すぎるくらい綺麗な街なんてそうそうないじゃない、しかもそれがすっと腑に落ちる街なんて。僕はこの街が好きです。ただずっとここで暮らすとなるとそれはちょっときついかなって思うけれど。やっぱりこれが観光の街の観光の街たるゆえんなのかもしれない。
生活感がないわけではない。鮮やかな花が生命力を誇示し、色とりどりの洗濯物が風に揺れる。でもそれらが生活感を示すというよりも、それらですら絵画の一部のようで、美しい景色を形作っているように感じるのだ。
教会の前の、洞のような建築の中にあった、現代的な彫刻。これが何なのかわからなかったけれど、とても美しかった。
サンタ・マリア教会。ここはすべてがよかった。描くのが楽しかった。アプスの宗教画とその構成をスケッチするという行為は西洋美術史の勉強を実地でしているようであった。本当に何時間でもいられた。アズレージョと絵画による壁面の構成の仕方や光の取り方も素晴らしい。
間違えなく充実した日々を送っている。それからオビドス名物のシェリー酒をお土産に買ってきて、食後にみんなで飲んだ。食後にちびちびと飲むのにちょうどよい甘くて、アルコール度数の強いおいしいお酒である。
明日から現実に戻されるのだろうか。でもその現実って言うのが敷地がベレンであるっていう非現実。
つくづく幸せな時を過ごしているなと実感する。ありがとうございます。頑張ってたくさんのことを身につけて、もちろんたくさん遊んで、健康に過ごしまっせ。
