ノーベル賞とイグノーベル賞 | so what(だから何なんだ)

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・・・・・・・っということで、ノーベル生理学・医学賞を坂口志文さんが受賞しましたね。

 

ぼくが子供の頃は湯川博士以来の空白が長く、日本人が受賞するのは難しいもんだと思っていました。

 

ところが最近、日本人は常連のようになっています。

 

国ごとの受賞者数を調べてみたら、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、スウェーデンなどの後に続く6位だそうです。(1901年から2023年まで)

 

アジアではダントツで、人口や資源規模から見れば決して低くはない順位でしょう。

 

もうひとつ面白いのがイグノーベル賞で、日本は2007年以降、少なくとも14年連続で賞受賞者を出しているということです。

 

日本人は、細かい実験、繰り返しなどをコツコツやるのが得意なのは分かる気がします。

 

その反面、研究費の規模は悲惨なほど少ないのですが、前のブログに書いたように、「制限が多いほど力を発揮する」のが日本人であって、最小限の研究費の中から成果を上げるコツを知っているのでしょう。

 

これだけだったら、日本人は「真面目」なだけの面白みのない民族になってしまいますが、イグノーベル賞のように「ユーモアの心」を持っているところがユニークなのです。

 

このユニークさはマンガ、禅、落語、俳句、浮世絵、あるいは「かわいい文化」に通じています。

 

西洋のユーモアは風刺や攻撃性がありますが、日本のそれは「ずらす」「ひねる」「遊ぶ」といった要素が主な特徴です。

 

日本のユーモアは嘲笑ではなく「共感の笑い」であると言えるのではないでしょうか。

 

日本人の知性は、「厳格さ」と「茶目っ気」が同居する「二重螺旋型」文化であるのです。

 

これを同時にできる日本人は、世界的に見て極めて稀な民族だと言えるでしょう。

 

残念なのは、日本人自身がこのユニークさの価値に気づいていないことです。

 

大袈裟ですが、これこそが世界平和につながる基本となる資質だと思うんですけど。

 

以上、ノーベル賞とイグノーベル賞からの連想でした。