・・・・・・・っということで、オギャ〜と生まれた時から呼吸を始めます。
それよりずっと前に、母親のお腹の中で生命らしき形を整えたときに、鼓動が始まります。
こうやって生きているあいだは、呼吸も鼓動も意識することはありません。
だってそれが生きるってことですから。
でも、いつか時が来れば、呼吸は止まるのです。
人間80歳まで生きるとすれば、6億~7億回の呼吸をするそうです。
日本人男性の平均寿命で心臓は30億回鼓動するそうです。
ぼくが死ぬ時、一息大きく呼吸して終わるのか?
それとも、だんだん呼吸が細くなり、いつが最後なのか判明できないまま終わるのか。
・・・・・・・
義父が病院のベッドで亡くなる時、最後を見届けることはできませんでした。
若い担当医は経験が浅く、臨終が近いことさえ気付いていませんでした。
しかしベテランの看護婦は知っていて、さりげなく準備を始めていました。
見舞いに行ったカミさんもぼくも初めてのことで知る由もありません。
ただ、義父の途切れがちな呼吸を聞きながら生に対する強い執着を感じました。
そのまま帰宅したあと亡くなったことを知らされ、また病院に引き返しました。
義母が亡くなったときも、ぼくの両親のときも、最後に立ち会えませんでした。
その瞬間どうなのか、確かめる次のチャンスは自分のときしかありません。
・・・・・・・
こんなことを考えてしまうのは、少しだけ秋の夜長を感じるようになったからでしょうか。
