・・・・・・・っということで、これまでの話の順番を辿ってみます。
1)イスラエル・イラン戦争は国境を接しない離れた国同士の戦争であること。
2)それ故、この戦争は明確な勝敗がつかず長引く性質を持っていること。
3)長引くと、周辺国に紛争が拡大する可能性が大きいこと。宗教対立であると同時にイデオロギー対立でもあるから。
4)周辺国の中でも、ロシアの存在が極めて危険であること。
さて、ロシアです。
イランはロシアに対してウクライナ戦争で使用するドローンやミサイルを提供しています。
さらに両国は西側諸国から経済制裁を受けています。
それ故、お互い同盟国の関係と言って良いでしょう。
現状はイスラエルの方が空軍力においてイランを圧倒しています。
精密爆撃によって、いつでも最高指導者のハメネイ師を殺害できると豪語するくらいです。
イランはミサイルやドローンで攻撃する能力はあるものの、精度はイスラエルのそれと比較にならないほど劣ります。
トランプは調子に乗ってイランに「無条件降伏」を迫っていますが、イランがそれを飲むはずもなく、どこでこのデマを信じたのやら。(ーー゛)
イスラエルが核保有国であることは周知の事実です。
イスラエルが一番恐れているのはイランによる核攻撃です。
だから、核関連施設と技術者を第一に狙ったのです。
現在のところ、イランはウラン濃縮に成功していないと思われ、その運搬手段である(精密攻撃できる)ミサイルも保有していません。
ここにロシアが付け入る素地があるのです。
プーチンはいま追い詰められています。
1週間で終わるはずだったウクライナ戦争の泥沼に3年以上もハマっているのです。
彼はたびたび核攻撃をちらつかせます。
本心は使いたくて仕方ない証拠です。
使えば結果がどうなるか、バカじゃないので知っているのです。
使えない核兵器をどうやって使うか?
その一線を自ら超えるのではなく、他国を使ってやらせるのです。
イスラエルに核爆弾一発お見舞いすれば、一気にカタがつくのです。
イランにとって戦況が不利になった時、そういう誘惑に捉われないと誰が言えるでしょう。
先に攻撃したのはイスラエル。
イスラエルはアッラーの敵。
ガザでパレスティナ人を女子供を問わず殺しまくっているじゃないか。
彼らは人類の敵でもある。
イスラエルを消滅させれば、逆にイランは英雄になれる。
そんなイランの気持ちを見透かして、ロシアがイランに核弾頭とミサイルをセットして供給する。
いかにもプーチンが思い巡らしそうな悪知恵じゃないですか。
ロシアから直接核兵器を供給するなんてバカなことはしません。
そこで登場するのがジョンウンです。
北朝鮮を通して核兵器を供給すれば、ロシアはしらばっくれることができるのです。
もしイランが失敗して、逆にイスラエルから核攻撃されても痛くも痒くもない。
核兵器というものをひとたび使用すれば、一気に制限の垣根が低くなり、使える兵器となってウクライナで使用しやすくなる。
それを止める力があるのはアメリカしかないでしょう。
トランプができると思いますか?
・・・・・・・
どうです?夏の怪談を聞くよりずっと背筋が寒くなってきたでしょう?
もうすこし、つづく。