・・・・・・・っということで、ぼくが勤めていた会社は、かつてヒューマノイドロボットの開発をバックアップしていたことがあります。
人間型ロボットといえば、やはりホンダの「ASIMO」が有名でしたね。
あれほどのロボットを民間企業が独力で開発したのですから、ホンダという会社は本当にすごいと思います。
ぼくらの会社は、国の補助金を受けて、ASIMOと同程度のロボットを開発していました。
立つことさえおぼつかない頃から、その開発現場に関わってきたので、感慨深いものがあります。
当時の日本は、「人型」にこだわっていました。
海外からは、「何の役に立つのか」と冷ややかな目で見られていたものです。
それでも、「人間型であれば、既存のインフラのまま活用できる」という、やや無理のある理屈をつけて、開発は押し進められていきました。
その背景には、「日本の技術、すごいだろう?」という、どこか誇示的な気持ちがあったようにも思います。
あれは、もう何年前のことになるでしょうか・・・。
ホンダはすでにその分野から撤退し、いまや本気で人型ロボットを開発しようという企業は、日本から姿を消しました。(ぼくがいた会社は、まだ少し未練があるようですが。^m^)
皮肉なことに、日本が撤退した後、アメリカで開発が進み、ついにはバック転までできるロボットが登場しました。
彼らの目的は明快です。
兵器としての応用です。
普通、新技術の開発にはまず「目的」があるものです。
ぼくも現場にいたから分かるのですが、「歩くことはできるが、それをどう使うのか?」という点が、常に課題でした。
結果的に、「人寄せパンダ」以上の用途は見つけられませんでした。
・・・そして、突如現れたのが中国です。
最初に中国のロボット映像を見たとき、CGかと思いました。
ぼくらが開発していた当時、中国製ロボットの画像も出回っていましたが、あれは完全に笑いのネタでした。(股間に大砲がついてましたからね。(°_°))
ところが、中国はその後、様々なロボットを集めて“マラソン大会”に出場させるなど、現実離れした試みを次々とやってのけました。
CGのはずがない。これは本物だと感じた瞬間です。
極めつけは、冒頭の映像。
ロボット同士でボクシングをさせていたのです。
まだ“紙相撲”レベルとはいえ、殴り合いだけでなく、ハイキックまでしている。
しかも、倒れた後に立ち上がる速さが驚異的でした。
ぼくが「すごいな」と思ったのは、これまでの「人寄せパンダ」→「兵器」ではなく、中国が「エンターテインメント」への展開に目をつけたことです。
そして中国人の常として、「これは儲かる」と見れば、ものすごい勢いで企業が群がるのです。
統制経済である共産党政権だからこそ、そういう方向に一気に舵を切れるという面もあるでしょう。
まだ紙相撲レベルとはいえ、ロボット同士の競技には今後、大きな進化の可能性が秘められているように思います。
エンターテインメントとしてのロボット産業・・・これは、もしかすると大化けするかもしれません。
中国は、人型ロボットの突破口を「エンタメ」に見出したのです。
そこは、自分たちの技術を自画自賛して満足していた日本が、完全に取り残された世界なのかもしれませんね。
