・・・・・・・っということで、長崎県の外海(そとめ)から移住してきたキリシタンたちの気持ちを歌った哀歌をガイドさんが紹介してくれました。
五島へ五島へと皆行きたがる
五島はやさしや土地までも
五島は極楽 行てみりゃ地獄
二度と行くまい五島のしま
明治以降、多くの日本人が海外に移住した歴史があります。
このあいだ旅行した南米も移住先でしたね。
ほとんど例外なく、荒地を与えられ、勤勉な日本人が開拓していったという流れです。
日本人の勤勉さ、粘り強さは世界に誇るものですが、もっと上手くできなかったかという気がいつもします。
それは、政府が自国民を大事にしないことです。
移民を送り込むなら徹底した事前調査としっかりした契約が必要で、それが異なるなら相手国に強く改善を求める義務があるはずです。
しかし、日本政府は移民たちが何とかするだろうと、せっかくの日本人気質におんぶに抱っこしています。
先の戦争でもそうでした。
ろくな装備も与えず、潜水艦に対して無防備な輸送船に詰め込み、戦地に放り投げたのです。
単にやることはやったと自分たちを正当化するためです。
こういう日本政府の体質はどこから来るのか、よほど真剣に考えなければ同じ悲劇が繰り返されるだけです。
今問題になっている米不足問題もそうです。
米は日本の主食であり、自給自足できる唯一の農産物だと管理していたのにこの有様です。
勤勉な国民だから、文句も言わずに耐えてくれるでは、政府の意味がありません。
五島の哀歌には他にこんなのもあります。
五島はよかとこ
棚田は黄金の波
どこもかしこも主の恵み
住めば心も安らかに
どこもかしこも主の恵み
五島は涙の島じゃった
山も崖も人を追い
麦は育たず 波が吠え
祈る声さえ風に消ゆ