南米とは?(最終回) | so what(だから何なんだ)

so what(だから何なんだ)

人生のバックパッカーのブログです。
暇はあるけど体力と金と気力がない。
そんなお年頃。
68カ国で止まったまま先に進みません。(;^_^A

・・・・・・・っということで、このシリーズを書き始めた理由は、南米をどう理解したら良いかという漠たる疑問です。

 

これまで訪れたどの国より、「アイデンティティーの曖昧さ」が強く感じられるのです。

 

はるばる出アフリカまで遡ってその理由を求めたのは、自分なりに正しかったと思っています。

 

何度も書きましたが、ベーリング海峡を渡った人類は1万2000年前(14000年とも言われますが)に南米大陸に達しました。

 

そして世界から隔離されたのです。

 

・・・ヨーロッパ人によって「発見」されるまでは。

 

いまぼくらが見ることができるのは、彼らが残した石の構造物と装飾品程度です。

 

文字がないというのは本当に残酷で、彼らの姿を正確に知る手がかりが極めて少ないのです。

 

16世初頭に侵略してきた略奪者のために、南北アメリカ大陸の文明は破壊し尽くされてしまいました。

 

なんと彼らは、歴史的な価値のある金銀の宝飾品を溶かしてインゴットに変えて持ち去ってしまったのです。

 

何という人類の財産に対する冒涜か。

 

持ち込まれた伝染病によって、先住民のほとんどが死に絶えてしまった。

 

いわば南米は、欧米の侵略者たちによって「上書き」されてしまったのです。

 

上書きによって、民族にとっての根源である言語も宗教もヨーロッパスタイルに置き換えられたのです。

 

どこに、彼らに民族としてのアイデンティティーの源泉を求めればいいのだろうか?

 

これがぼくが抱いた南米に対する「違和感」の正体だったのです。

 

それでも、彼らには救いがあります。

 

北アメリカ大陸では、先住民たち(ネイティブアメリカン)たちは、まさしく白人によって(実質的に)抹殺されてしまったのです。

 

だが、南米大陸ではスペインやポルトガルに対して戦って「独立」を勝ち取ったのです。(シモン・ボリバルが有名ですね。)

 

この事実に彼らは誇りを持てるのです。

 

その事実は、彼らのアイデンティティーの根拠にしていいのです。

 

しかし、征服によって「混血」が進んだのです。

 

誇り高きインカ帝国の子孫であると胸を張って言える人は皆無と言っていいはずです。

 

独立を勝ち取った後も、その「曖昧さ」のために紛争が頻発し確固たる独立が保てず、経済的にも苦しい状況が現在でも続いているのです。

 

すなわち、南米は「分断されやすい構造」なのです。

 

「南米とは?」の答えは、その曖昧さを曖昧なままに受け入れるしかないのです。

 

これが南米なのです。

 

・・・このシリーズ終わり。